雇用保険ってなに?

学生を対象にした雇用保険について学ぶための教材(子供向け・何も知らない大人向け)。授業等でご活用ください。

ここでは国が提供している雇用保険について
説明しています。
目次

雇用保険ってなに?

雇用保険は雇われている人のための保険

雇用保険(こようほけん)とは、会社などに雇(やと)われて働くひとのための保険です。

雇(やと)われて働くひとの多くが加入することになります。
※加入するには条件があります。

雇用保険はだれが加入するの?

正社員以外も加入する

雇用保険(こようほけん)は会社員だけのものではありません。

アルバイトをしている方だとしても、条件にすべてあてはまれば雇用保険に加入することになります。

加入条件は?

雇用保険に加入するには条件があります。
下記の2つの条件にあてはまるひとは加入することになります。
※ただし、学生は雇用保険の対象外です。

▶2つの条件
・1週間にはたらく時間が20時間以上であること
・31日以上の雇用されること

雇用保険は何をしてくれるの?

仕事がなくなってしまったひとを助けてくれる

雇用保険は仕事がなくなってしまったひとを助けてくれます。
仕事を失ったときに次の仕事が見つかるまで(1年間まで)お金を支給してくれるんです。

再就職をしたひとにもお金をくれる?

仕事が早く決まれば、雇用保険が「再就職手当」としてお金を支給してくれます。
ほかにも、雇用保険がしてくれることはいろいろあります。その代表的なものが育児休業給付金です。

雇用保険は育児をするひとにもメリット

雇用保険はほかにも子供を育てるひとの味方になってくれます。

育休で仕事を休んでいるひとにお金を支給してくれます。

雇用保険は介護をするひとにもメリット

雇用保険はほかにも介護をするひとの味方になってくれます。

介護で仕事を休んでいるひとにお金を支給してくれます。

保険料はかかるの?

雇用保険の保険料はそこまで高くない

雇用保険に加入したひとは、保険料を支払わなければいけません。

ただし、従業員が支払う保険料はそれほど高くありません。

たとえば年収300万円のひとの保険料は、1年間で18,000円です。

雇用保険証は保管されている?

やめるときに保険証が渡される

雇用保険に加入すると、雇用保険証が発行されますが、基本的には会社に保管されています。
そして、失業したときや転職などで勤務先をやめるときに保険証が渡されます。

保険証が必要になるときは?

雇用保険証は、転職などで新しい会社にいくときに提出することになります。

なので、退職して保険証を渡されたらなくさないようにしましょう。
※なくしたらハローワークで再発行することができます。

雇用保険への加入は義務?

従業員のためのもの。

雇用保険は法律で定められた制度です。

一人でも従業員などを雇用している事業主(会社など)は労働保険に加入しなければいけないルールになっています。
※労働保険とは雇用保険と労災保険のこと。
※労働保険は労災保険と雇用保険の総称。
※5人未満の個人経営の農林水産業は任意加入。

わざと加入しないと社長にペナルティ

したがって、「うちは雇用保険ないよ」なんてことは法律違反になります。

加入していない場合は労働基準監督署から罰金などのペナルティを与えられます。

まとめ
雇用保険は育休を取るひとや失業者を除けば、個人の生活に直接関わることが少ない地味な保険です。保険料もそれほど高くないので気になることも少ないと思います。

とはいえ、雇われて働くひとにとっては大切な保険です。育児をするために休む従業員にお金を支給してくれたりするのは、個人のためにも社会のためにも大切です。

自分に子供が生まれたり、自分が失業者になったときに役立つ保険ということだけでも覚えておきましょう。
※くわしくは雇用保険とは?を参照。

また、2020年に流行したコロナウイルスによって、雇用保険制度の「雇用調整給付金」がとても活躍しています。それを補うために雇用保険料も少し増えています(保険料率が0.3%から0.6%に増えました)。落ち着けば保険料は下がるかもしれません。
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