仕事でケガをした…そんなときの病院代は無料!労災保険の療養補償給付とは?

2022.09.15 更新
会社員などは労災保険について知っておこう

「仕事でケガをしたから病院に行かないといけなくなってしまった…」仕事中のケガは誰もが抱えるリスクです。

ケガをしたら通院代を支払わなければいけなくなります。そんなときに役に立つのが労災保険です。

この記事では労災保険の給付のひとつである療養補償給付について簡単に説明していきます。

この記事の要点

  • 仕事が原因なら治療費は無料。

  • 期間は治癒するまで。

  • 仕事を長期間休むときはお金がもらえる。

療養補償給付りょうようほしょうきゅうふとは?病院代は無料に?

労災保険の給付のひとつである「療養補償給付」とは、仕事で病気やケガをしたときに病院での治療や薬の処方が無料で受けられるものです。

病気やケガの治療にかかったお金は労災保険がかわりに負担してくれることになっています。

賃金をもらって働く従業員は労災保険に加入することになります。保険料については事業主(雇用主)が全額負担することになっているので安心してください。

療養補償給付の内容

療養(補償)給付は以下の2種類あり、どちらも給付の対象となる範囲・期間は同じで、傷病が「治ゆ」するまで行われます。

療養の給付

指定医療機関等にて、無料で治療や薬剤の支給等を受けられます。

療養の費用の支給

指定医療機関等が近くにないなどの理由で、指定外の医療機関で療養を受けた場合に、その療養にかかった費用が支給されます。

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無料にしてくれる期間はどのくらい?

治療や薬代を無料で受けられる給付期間はどのくらいなのかというと、その症状が「ゆ」するまでです。

したがって、治るまで給付を行ってくれるので安心してください。
※治ゆとは、傷病の症状が安定し、医学上一般にみとめられた医療を行ってもその医療効果が期待できなくなった状態(症状固定)をいいます。

※労災保険はケガや病気が業務災害または通勤災害と認められなければ給付が行われないので注意してください。
業務災害または通勤災害と認められたときに適用される

労災保険は、ケガや病気などが業務災害または通勤災害と認められたときにわたしたちを助けてくれます。

仕事と関係のないケガなどは労災保険の対象外になるので注意しましょう。

たとえばどんなときに労災になる?(業務災害と通勤災害)

業務災害とは
仕事中のケガ、仕事が原因で発生した災害や病気などが業務災害となります。
たとえば以下のようなものが該当します。

・業務中(業務中のトイレも含む)の災害
・出張での業務中の災害
・施設や設備の不備による昼休みや休憩中の災害

※何も不備がなく、昼休みや休憩中に被災した場合は対象外です。
※くわしくは業務災害とは?を参照。
通勤災害とは
通勤によって被った病気、ケガまたは死亡が通勤災害となります。移動の経路から逸脱し、または中断した場合は、その後の移動も含め「通勤」とはなりません。

・業務のための通勤は労災の対象となります。

・理由もなく遠回りしたりした場合は対象外となります。
※渋滞を避けるためにやむをえず迂回したときなどは労災の対象となります。

・通勤の途中で居酒屋に行ったり、映画館に行った場合は対象外となります。

※通勤途中でジュースを購入するなど、ささいな行為は対象外とはなりません。
※くわしくは通勤災害とは?を参照。

ケガなどをして労災を申請するときのながれ

仕事でケガや病気をしたときは労災保険が補償してくれます。

ただし、労災保険の補償を受けるためには労働基準監督署に申請する必要があります。仕事でケガなどをしたときは事業主などにすぐに報告しましょう。


申請のながれ

STEP1 ケガなどを報告
仕事でケガ等をしたら事業主に報告する。


STEP2 申請書を提出
事業主が労災の申請書などを労働基準監督署に提出する。


STEP3 調査
労働基準監督署が従業員の労災について調査する。調査後にお金などが支給される。

休んでいるときにもお金がもらえる?

長期間休まなければいけないときは生活費などが心配になります。治療代が無料になるとはいえ、仕事を休まなきゃいけなくなるので給料がもらえません。

そんなときに役に立つのが休業補償給付です。

「体調悪いけどお金が心配で会社を休めない…」というサラリーマンは以下のページで仕事を休んだときにどれくらいお金がもらえるのか等をチェックしておきましょう。

かんたんに説明すると、一日あたりおおよそ日給 × 80%の金額がもらえます。

くわしくは下記の記事で説明しています
休業補償給付とは?支給条件は?手取り金額はいくら?

以上のように、会社員やアルバイトの方は労災保険に加入しているので、仕事が理由の病気やケガについては治療費が無料になります。

また、労災保険の保険料はすべて事業主が負担することになっているので従業員が支払う必要がないことも覚えておきましょう。