アルバイトやパートの年収103~201万円の壁とは?

2021.12.03 更新
フリーターや学生アルバイト、パートをする主婦(主夫)などは収入によって自分にかかってくる税金が変わったり、扶養から外れたりするのをご存知でしょうか。この記事では103万円~201万円の年収の壁(ボーダーライン)についてわかりやすく説明していきます。
この記事の目次
アルバイトやフリーターの年収の壁とは?

アルバイトやフリーターの方は1年間に稼ぐ金額によって税金がかけられたり、扶養から外れたりします。それぞれのボーダーラインを「年収の壁」と一般的によばれています。

これからアルバイトをしようとしている方などは年収の壁(年収のボーダーライン)をチェックしておきましょう。

特に親に扶養されている学生などは年収の壁について覚えておくことをオススメします。

この記事の要点
アルバイトやフリーターの年収の壁について

  • 年収103万円を超えると親族の扶養から外れる。

  • 扶養から外れると親族の税金が増える。

  • 年収106万円(月収8.8万円)以上になると社会保険の加入条件の1つを満たす。

  • 年収130万円以上になると社会保険の扶養から外れる。

※パート主婦の年収の壁についてはページ下記で説明していきます。

では最初に、アルバイトやフリーターの年収103万円の壁について下記で説明していきます。親などに扶養されている方はチェックしておきましょう。


アルバイトやフリーターの年収103万円の壁とは?

フリーターや学生アルバイトの年収103万円の壁とは、❶所得税がかかるボーダーラインおよび❷親族の税金の負担が増すボーダーラインのことです。


かんたんに説明すると、1年間(1月~12月まで)の収入が103万円を超えると所得税がかかり始めることになります。

また、親族(たとえばあなたの親)に扶養されている場合、1年間の稼ぎが103万円を超えると親族が支払う税金が高くなってしまいます。


アルバイトをしている学生などは下記にまとめた103万円の壁を覚えておきましょう。

年収103万円の壁①
所得税がかかるボーダーライン
あなたの1年間(1月~12月まで)の給与収入が103万円を超えると所得税がかかることになります。つまり、103万円以下なら所得税は0円になります。所得税を支払いたくない方は103万円を超えないようにしましょう。
※収入が給料だけの場合。
※なぜ103万円なのかについてはこちらの計算過程を参照。ちなみに、100万円を超えると住民税がかかることになります。
年収103万円の壁②
親族の税金の負担が増すボーダーライン
あなたの1年間(1月~12月まで)の給与収入が103万円を超えると、あなたを扶養している親族が扶養控除を利用できなくなります。
扶養控除とは「養う親族がいると税金が安くなる」という制度であり、この制度を利用できなくなることによって親族の税金の負担が増えてしまいます。

ちなみに、あなたの親の年収が250万円~900万円だとすると、支払う税金が約5~17万円高くなります。くわしくは以下のページで説明しています。

※あなたが親族に扶養されていない場合は関係ありません。

では次に、年収106万円の壁について下記で説明していきます。社会保険の扶養に入っている方はチェックしておきましょう。


アルバイトやフリーターの年収106万円の壁とは?

フリーターやアルバイトの年収106万円の壁とは、社会保険の加入条件の1つを満たすボーダーラインのことです。以下の5つの条件をすべて満たすと社会保険に加入することになります。


勤務先の社会保険に加入すれば自分で社会保険料を支払わなければいけなくなるので注意しましょう。
※年収106万円で勤務先の社会保険に加入したとすると、あなたが支払う保険料は年間約15万円になります。


ちなみに、学生の場合は106万円の壁は関係ありません。社会保険に加入したくないアルバイトの方などは覚えておきましょう。

社会保険の加入要件1~5

  1. 週の所定労働時間が20時間以上であること
  2. 雇用期間が継続して1年以上見込まれること
  3. 月額賃金が8.8万円以上であること(年収約106万円)
    ※深夜割増分は含みません。
  4. 学生ではないこと
  5. 特定適用事業所(常時500人を超える被保険者を使用する企業)に勤めていること
  6. ただし、次の①または②にあてはまる、被保険者が常時500人以下の事業所については適用対象となります。
    ①.労使合意(働いている方々の2分の1以上と事業主が社会保険に加入することについて合意すること)に基づき申出をする法人・個人の事業所
    ②.地方公共団体に属する事業所

※くわしい社会保険の加入条件ついては下記の記事を参照。

アルバイトやフリーターの年収130万円の壁とは?

フリーターやアルバイトの年収130万円の壁とは社会保険の扶養から外れるボーダーラインのことです。


たとえば1年間(1月~12月まで)の収入が130万円以上になると、親族(たとえばあなたの親)の社会保険の扶養に入っている方は強制的に扶養から外され、自分で保険料を支払うことになります。
※ただし、働く時間などの社会保険の加入条件を満たしていれば勤務先の社会保険に自ら加入することになるので、年収130万円未満でも扶養から外れることになります。


親族の扶養から外れたくないが年収130万円を超えそうな方はチェックしておきましょう。

年収130万円の壁とは
年収130万円以上になると、社会保険の扶養になることができなくなります※。
※あなたを扶養する親族が勤務先の社会保険に加入している場合に限ります。

社会保険の扶養に入っているときはあなた自身が支払う健康保険料は0円になります。ですが、年収130万円以上になると社会保険の扶養から外れて、自分で勤務先の社会保険に加入して保険料を支払わなければなりません。

たとえばあなたの年収が130万円だとすると、1年間に支払う社会保険料は約19万円になります。

くわしい条件については下記を参照。

社会保険の扶養に入ると親族の保険料が0円になる?

配偶者(パート主婦など)の年収の壁とは?

配偶者(パート主婦など)は1年間に稼ぐ金額によって税金がかけられたり、扶養から外れたりします。それぞれのボーダーラインを「年収の壁」と一般的によばれています。


これからパートやアルバイトをしようとしている主婦(主夫)は年収の壁(年収のボーダーライン)チェックしておきましょう。


とくに、適度に働いて適度にお金を稼ごうと考えている方は年収の壁について覚えておくことをオススメします。

この記事の要点
配偶者(パート主婦など)の年収の壁について

  • 年収103万円を超えると所得税がかかり始める。

  • 年収106万円(月収8.8万円)以上になると社会保険の加入条件の1つを満たす。

  • 年収130万円以上になると社会保険の扶養から外れる。

  • 年収150万円を超えると配偶者の税金が徐々に増えていく。

  • 年収201万円を超えると配偶者の税金が安くならない。

では最初に、配偶者(パート主婦など)の年収103万円の壁について下記で説明していきます。パートなどでお金を稼ぐつもりの方はチェックしておきましょう。


配偶者(パート主婦など)の年収103万円の壁とは?

パートをする主婦の103万円の壁とは、所得税がかかるボーダーラインのことです。

簡単に説明すると、1年間の稼ぎが103万円を超えると所得税がかかり始めることになります。

ただし、所得税がかかり始めるといっても損するわけではないので、103万円を超えても特に気にする必要はありません。

年収103万円の壁とは
1年間(1月~12月まで)の給与収入が103万円を超えると所得税がかかることになります。
※なぜ103万円なのかについてはこちらの計算過程を参照。ちなみに、100万円を超えると住民税がかかることになります。
配偶者(パート主婦など)の年収106万円の壁とは?

106万円の壁とは、社会保険の加入条件の1つを満たすボーダーラインのことです。以下の5つの条件をすべて満たすと社会保険に加入することになります。


勤務先の社会保険に加入すれば自分で社会保険料を支払わなければなりません。したがって、夫の社会保険の扶養に入っている人は気をつけましょう。


また、もし自分で勤務先の社会保険に加入した場合に支払う保険料については下記でシミュレーションしているので参考にしてみてください。

社会保険の加入要件1~5

  1. 週の所定労働時間が20時間以上であること
  2. 雇用期間が継続して1年以上見込まれること
  3. 月額賃金が8.8万円以上であること(年収約106万円)
    ※深夜割増分は含みません。
  4. 学生でないこと
  5. 特定適用事業所(常時500人を超える被保険者を使用する企業)に勤めていること
  6. ただし、次の①または②にあてはまる、被保険者が常時500人以下の事業所については適用対象となります。
    ①.労使合意(働いている方々の2分の1以上と事業主が社会保険に加入することについて合意すること)に基づき申出をする法人・個人の事業所
    ②.地方公共団体に属する事業所

※くわしい社会保険の加入条件ついてはアルバイトでも加入する?社会保険に加入する条件は?を参照。


社会保険に加入した場合に支払う保険料は?

1年間の収入が106万円のとき
勤務先の社会保険に加入した場合の保険料は年間約15万円になります。
※保険料はこちらのページでシミュレーションを行いました。



1年間の収入が115万円のとき
勤務先の社会保険に加入した場合の保険料は年間約17万円になります。
※保険料はこちらのページでシミュレーションを行いました。



1年間の収入が130万円のとき
勤務先の社会保険に加入した場合の保険料は年間約19万円になります。
※保険料はこちらのページでシミュレーションを行いました。



1年間の収入が150万円のとき
勤務先の社会保険に加入した場合の保険料は年間約21万円になります。
※保険料はこちらのページでシミュレーションを行いました。

配偶者(パート主婦など)の年収130万円の壁とは?

130万円の壁とは、社会保険の扶養から外れるボーダーラインのことです。


たとえば1年間の稼ぎが130万円以上になると、夫の社会保険の扶養に入っている人は強制的に扶養から外され、自分で保険料を支払うことになります。
※あなたの夫が勤務先の社会保険に加入しているとした場合です。


保険料はそれなりの金額になるので、扶養から外れるときは覚悟しておきましょう。

年収130万円の壁とは
年収130万円以上になると、強制的に夫の社会保険の扶養から外れることになります。

社会保険の扶養に入っているとき、妻が支払う健康保険料は0円・国民年金保険料は0円になります。ですが、妻の年収が130万円以上になると社会保険の扶養から外れて、妻本人が勤務先の社会保険に加入することになるので、自分で社会保険料を支払わなければなりません。

※年収130万円の場合、社会保険料は年間約19万円となります。
※パート主婦が年収130万円以上になったときに支払う税金や保険料はこちらのページでシミュレーションしているので、ぜひ参考にしてみてください。

※国民年金については国民年金とは?を参照。

くわしい条件については下記を参照。

社会保険の扶養に入ると親族の保険料が0円になる?

では次に、年収150万円の壁について下記で説明していきます。配偶者の税金に関わることなのでチェックしておきましょう。

配偶者(パート主婦など)の年収150万円の壁とは?

150万円の壁とは、夫の税金の負担が増えるボーダーラインのことです。


年収150万円を超えると徐々に夫の負担が増していきます。なぜかというと、配偶者特別控除の控除額がパート主婦の年収によって減額していくためです(150万円を超えて以降減額していく)。


ただし、年間150万円以上稼ぐ場合は夫の税金の負担は徐々に増えますが、あなたが稼ぐ金額よりも夫の税金負担の増加のほうが少ないので損することはありません。150万円以上稼ぐつもりなら気にせずガンガン稼いでください。
※たとえばあなたが1年間に150万円超え~155万円以下稼いだとすると、夫の税金は1,000円~4,000円増えることになります。したがって、税金の増加よりも稼いだ金額のほうが上回るので損することはありません。


年収によってどれくらい夫の負担が増えていくのかについては以下のページでシミュレーションしているので、収入が150万円を超えそうなパート主婦の方はチェックしておきましょう。夫の年収にもよりますが、約1,000円~約11万円負担が増える場合が多いです。

では次に、年収201万円の壁について下記で説明していきます。扶養を外れてガンガン稼ぐつもりの方はチェックしておきましょう。


配偶者(パート主婦など)の年収201万円の壁とは?

201万円の壁とは、配偶者特別控除が無くなるボーダーラインのことです。


上記の150万円の壁でも説明しましたが、年収150万円を超えると徐々に配偶者特別控除が減額していき、夫の税金の負担が増していきます。


さらに、年収が201万円を超えると配偶者特別控除が0円となるので、夫は控除の恩恵を受けられなくなります。


したがって、パート主婦の年収が201万円を超えると配偶者特別控除が受けられないため、夫が支払う税金は安くならないということです。

雑所得(ウーバーや広告収入など)がある場合は?

雑所得がある場合、上記で説明した「年収の壁」ではなくなり、話が変わってきます。

アルバイト先の給料と雑所得がある場合、年収ではなくて2つの合計所得金額でボーダーラインを考えなければいけません。
※年収106万円の壁については雑所得は関係なく、勤務先の給料だけで考えてください。
※年収130万円の壁については給料と雑多な収入の合計で考えてください。


給料と雑所得の合計所得金額などについては下記のリンク先ページで説明しているので気になる方はチェックしておきましょう。

まとめ:おすすめな年収は?配偶者は年収いくらがベスト?

あなたが親族に扶養されているアルバイトやフリーターなら年収103万円以下にするのがオススメでしょう。
※雑所得がある場合は合計所得金額48万円以下がおすすめ。くわしくは所得48万円を超えると扶養してくれている親族の税金が上がる?を参照。


ですが、親族に扶養されている方(未成年など)でも年収103万円を超えて稼ぎたいと考えている方もなかにはいると思います。


年収150万円までの税金や手取りについて下記のリンク先ページで一覧にしてまとめています。気になる方はチェックしておきましょう。
フリーターで130万円超えると損?それともお得?

また、あなたが親などに扶養されており、年収が103万円を超える場合は「扶養を外れて税金の負担が増える」ことを親に報告しておきましょう。くわしくは下記のリンク先ページで説明しています。
子供の収入が103万超えたらどうなる?学生バイトは年収いくらがおすすめ?




配偶者は年収いくらがベスト?
1年間の収入によっては配偶者の扶養に入ったり保険料が免除できたりするので、パートなどでお金を稼ぐ場合は1年間に稼ぐ金額をしっかり把握しておきましょう。

中途半端に稼ぐと手取りが減ってしまい、逆に損してしまう可能性があるので自分の収入をどれくらいにするかしっかり把握しておくことをオススメします。
ちなみに、それほどガツガツ働くつもりが無いのなら年収130万円未満にしておくのがオススメです。気になる方は下記の記事をチェックしておきましょう。

パート主婦は年収いくらがお得なの?103~150万円

ここまで説明したように、年収には税金や扶養が関係してくるボーダーラインがあるので、とくにアルバイトをする学生などの方は気をつけなければいけません。

「自分は扶養とか関係ない!」という方は年収のボーダーラインなんか気にせずにガンガン稼いでください。

ただし、中途半端に稼ぐと逆に手取りが減ってしまう場合もあります。気になる方は上記の記事をチェックしておきましょう。