所得税とは?わかりやすく解説。いくらから引かれる?アルバイトでも?

2021.07.31 更新
税金の中でも有名な所得税。お金を稼いでいる方はみなさん知っていると思いますが、学生の方などにはあまり馴染みがないかもしれません。この記事では「所得税の計算の仕方」などについてわかりやすく説明していきます。
この記事の目次
所得税ってなに?

簡単に説明すると、所得税とは1年間(1月~12月まで)の所得にかけられる税金です。したがって、所得がなければ所得税は0円になります。
※子供向けに説明した内容は所得税ってなに?みんなの教科書を参照。


収入すべてが課税されるわけではなく「所得」にかけられるというのがポイントです。
※厳密には「所得の合計から所得控除を引いた額」にかけられる。くわしくは以下の計算式を参照。
※サラリーマンなどは給料から天引き(源泉徴収)で所得税を支払うことになります。




所得税の計算方法は?

※税率適用後、算出された金額から配当控除等の税額控除を行った金額が1年間の所得税になります。




所得が100万円だったら?
1年間(1月~12月まで)の収入が給料のみで155万円のとき、給与所得は100万円になります。ほかに所得がないので、総所得金額は100万円になります。
※給与所得については給与所得とは?を参照。

所得控除を50万円、税率を5%とすると、あなたにかかる所得税は以下のようになります。

100万円総所得金額50万円所得控除 )× 5% = 25,000円所得税
総所得金額とは:各種所得の合計(一部所得は除く)。
所得控除とは:税の負担を軽くするもの。

サラリーマンやアルバイトは源泉徴収される?

サラリーマンやパート・アルバイトなどの方は源泉徴収と年末調整により税金を納めることなります。

したがって、雇われているひとは通常自分で確定申告をする必要がないので安心してください。
※サラリーマンなどでも副業をしていたり、給料が2,000万円を超えているひとなどは確定申告が必要になります。

自営業や個人事業主などの方は1年間の収入を申告(確定申告)して所得税を納めることになります。

源泉徴収とは
会社などが給料等を支払うときに税金をあらかじめ差し引き、その差し引いた税金を支払者(会社など)が本人のかわりに国に納付する制度。
源泉徴収については源泉徴収とは?を参照。

年末調整とは
税金を払い過ぎたり少なかったりしたときに過不足を調整してくれるもの。たとえば、源泉徴収された所得税が必要以上に多かったときには払い過ぎた分がキャッシュバックされるようになっています。
年末調整については年末調整とは?を参照。
所得税を計算してみよう(給料が200万円だったら?)

では、会社から給料をもらっている方の税金がどのように計算されるかシミュレーションしてみましょう。条件は以下のとおりです。


この条件のとき所得税はいくらになる?
たとえば収入が200万円で給与収入だけの場合、所得税はいくらになるか。

①まずは給与所得を計算
上記の条件のとき、給与所得は、

200万円給与収入68万円給与所得控除 = 132万円給与所得
給与所得や給与所得控除については、給与所得控除とは?を参照。

となります。

給与所得のほかに所得がないので、132万円が総所得金額となります。

②次に所得税を計算
総所得金額がわかったので所得税を計算します。所得税は、

132万円総所得金額所得控除しょとくこうじょ )× 税率 = 所得税
総所得金額とは:各種所得の合計(一部所得は除く)。
所得控除とは:税金の負担を軽くしてくれる制度。

となります。所得控除しょとくこうじょを77万円、税率を5%とすると、所得税は、

132万円総所得金額77万円所得控除 )× 5% = 27,500円
所得税率については、所得税率って?を参照。
所得控除については、所得控除とは?を参照。

となります。
住民税については、住民税とは?を参照。

以下のページで税金や保険料がいくらになるかシミュレーションすることができます。

年収(給料)ごとの所得税シミュレーション

サラリーマンやアルバイトのように勤務先から給料をもらっているひとの所得税は以下のようになります。

稼ぎによって所得税率が増えていくため、年収が増えるごとに所得税の割合も増えていきます。
※所得税率については所得税率って?を参照。

気になる方はチェックしておきましょう。

年収別の所得税は?
独身・40歳未満・社会保険の加入者として算出。
※所得税はこちらのシミュレーションで計算しました。

年収 所得税
100万円 0円
103万円 0円
150万円 約1.3万円
200万円 約2.7万円
250万円 約4.2万円
300万円 約5.5万円
350万円 約6.9万円
400万円 約8.5万円
450万円 約10.5万円
500万円 約14万円
600万円 約20.4万円
700万円 約31.3万円
800万円 約46.8万円

※所得税はこちらのシミュレーションで計算しました。
※個人事業主については個人事業主の税金と手取りは?を参照。

所得税の税率は稼ぐ金額で変わっていく

所得税の税率は以下のように5%~45%に決められており、稼いだお金が多いほど高くなっていきます。
たとえば、課税所得が330万円以下(つまり、給料のみで年収約640万円)のとき所得税率は10%(控除額97,500円)となります。したがって課税所得を330万円とすると所得税は以下のようになります。

330万円課税所得 × 10% – 97,500円 = 232,500円所得税
課税所得とは:「総所得金額 – 所得控除」の金額のこと。
※くわしい所得税率については所得税率とは?を参照。
アルバイトやパートの所得税はいくらから引かれる?

アルバイトやパートの方は収入が給料のほかに無く、1年間の収入が103万円以下なら所得税はかかりません(所得税が0円)。

「なんで103万円だと所得税が0円になるの?」というひとのために、年収103万円のときの税金計算をしていきます。

親に扶養されている学生アルバイトなどの方はチェックしておきましょう。

※ただし、住民税は100万円を超えるとかかります(東京都の場合)。住民税が0円になる場合を参照。
所得税がかからない場合の計算例

たとえば1年間(1月~12月まで)の給与収入が103万円の場合、給与所得は、

103万円給与収入55万円給与所得控除 = 48万円給与所得
給与所得や給与所得控除については給与所得控除とは?を参照。

となります。給与所得以外に所得がないので、48万円が総所得金額となります。

したがって、所得税は、

 
48万円総所得金額48万円所得控除)× 所得税率 = 0円所得税
※所得税の計算式はこちら
所得控除48万円は一律に差し引かれる基礎控除です。

となります。以上が所得税が0円となる理由です。
所得控除額がもっと多ければ収入が103万円以上でも所得税はかかりません。ただし、住民税については一定以上の収入で課税されます。

個人事業主の所得税はいくらからかかる?

フリーランスなどの個人事業主の方は所得が48万円以下なら所得税はかかりません。
※くわしく説明すると、所得から所得控除を引いた金額が0円なら所得税はかからないということ。


個人事業主の税金がなぜ0円になるかについては以下の計算例で説明しています。個人事業主の方はチェックしておきましょう。

※ただし、住民税は所得45万円を超えるとかかります(東京都の場合)。住民税が0円になる場合を参照。
所得税がかからない場合の計算例

たとえば1年間の事業収入が300万円(経費252万円)のとき、事業所得は、

300万円事業による収入252万円経費 = 48万円事業所得
事業所得については、事業所得とは?を参照。

となります。事業所得以外に所得がないので、48万円が総所得金額となります。

したがって、所得税は、

 
48万円総所得金額48万円所得控除)× 所得税率 = 0円所得税
※所得税の計算式はこちら
所得控除48万円は一律に差し引かれる基礎控除です。

となります。
所得控除額がもっと多ければ所得が48万円以上でも所得税はかかりません(言い換えると、所得から所得控除を引いた金額が0円なら所得税はかからないということ)。ただし、住民税については一定以上の所得で課税されます。 

ここまでのまとめ

ここまで説明したように、所得税は1年間の所得にかけられる税金です。

したがって、お金を稼いで収入を得ても所得が0円なら所得税はかかりません。稼いだ収入全額に所得税がかけられるわけではないことを覚えておきましょう。

ここまでのまとめ

  • 所得税は所得にかけられる税金。収入にかけられるわけではない。
    ※くわしくは上記で説明しています。

  • (所得 – 所得控除)× 税率 = 所得税。
    ※くわしくは上記で説明しています。

  • アルバイトなどは年収が103万円以下なら所得税は0円。
    ※くわしくは上記で説明しています。


  • 個人事業主は所得が48万円以下なら所得税は0円。
    ※くわしくは上記で説明しています。

  • サラリーマンやアルバイトは給料から差し引かれる。
    ※くわしくは上記で説明しています。

くわしい所得税についてはこちらのページを参照。

所得税はお金を稼いでいる人はかならず関わることになるので計算方法など覚えておきましょう。計算はそれほど難しくないので覚えるのは簡単だと思います。

そのほか、生活にかかわる税金や保険については下記のリンク先で説明しているので気になる方はチェックしておきましょう。