年末調整とは?わかりやすく解説。確定申告との違いは?

2023.01.21 更新

会社員やアルバイトをしている方は年末調整とはなにか知っておきましょう。この記事では年末調整とは何か、対象者、年末調整をしないとどうなるのか等について説明していきます。
この記事の目次
この記事の要点(ポイント)


年末調整ってなにをすることなの?
年末調整は1年間に支払う所得税を正しい金額に調整してくれる制度。
※くわしくは下記で説明しています。


年末調整をしないとどうなるの?
年末調整をしていないひとは税金を支払い過ぎの状態になってしまう場合がある。税金が足りない場合、罰則が与えられる場合がある。
※くわしくは下記で説明しています。


確定申告と年末調整の違いはなに?
簡単に説明すると、確定申告は自分で精算する手続き。年末調整は会社にやってもらうための手続き。
※くわしくは下記で説明しています。


年末調整とは?何のためにするのか?
年末調整の概要

年末調整とは、1年間(1月~12月まで)の税金額(所得税)の過不足を調整してくれる制度です。

あなたが支払った税金が多すぎたり少なかったりしたときに、給料等の支払者(会社など)が正確な金額になるように精算してくれます。
※なぜ年末調整が必要になるのかチェックしておきましょう。
※学生向けに説明した年末調整についてはこちらのページを参照。

STEP①会社員やアルバイトの方は給料から税金が引かれる

会社員やアルバイトなどの方は給料をもらうときに、あらかじめ税金(所得税)が徴収されます。給料から差し引かれる税金(所得税)はおおざっぱな金額になります。
※これを源泉徴収といいます。
※1年間にどれだけ稼ぐか正確にはわからないため、国税庁の源泉徴収税額表を参考にしておおざっぱな目安の税金額(所得税)が引かれることになります。
※出典:国税庁源泉徴収税額表


STEP②年末調整をすると払い過ぎた税金が返ってくる

勤務先は従業員から税金を「おおざっぱ」に引いていましたが、年末最後の給料をわたすときに1年間の正確な税金(所得税)を計算して、余計に引いていた税金を返してくれることになっています(これを年末調整といいます)。
※税金額が少ない場合には追加で徴収することになります。

では次に、年末調整の対象者について説明していきます。給与所得者でも年末調整の対象にならない場合もあるのでチェックしておきましょう。


年末調整の対象者は?

年末調整の対象となる人は以下のとおりです。

かんたんに説明すると、退職してないひとは年末調整の対象になります。
※パートやアルバイトなどの方も勤務先をやめなければ年末調整の対象になります。

ただし、以下で説明するように退職したひとでも年末調整の対象になる場合があります。退職予定の方はチェックしておきましょう。

年末調整の対象者

  • 1年を通じて勤務している人(つまり退職していないひと)
  • 中途で就職し、年末まで勤務している人

※出典:国税庁年末調整の対象となる人

こんなときは年末調整の対象にならない
下記のような場合には年末調整の対象から外れます。

※ただし、下記のような場合には年の中途でも年末調整の対象となります。

  • 海外支店等に転勤したことにより非居住者となった人
  • 死亡によって退職した人
  • 著しい心身の障害のために退職した人(退職後に再就職をして給与等の支払が見込まれる人は除く。)
  • 12月に支給されるべき給与等の支払を受けた後に退職した人
  • いわゆるパートタイマーとして働いている人などが退職した場合で、本年中に支払を受ける給与の総額が103万円以下である人(退職後その年に他の勤務先から給与の支払を受ける見込みのある人は除きます。)

※出典:国税庁年末調整の対象となる人

では次に、年末調整をしないとどうなるのか下記で説明していきます。提出を忘れたりして年末調整をやっていないひとはチェックしておきましょう。
※提出を忘れても税金を精算することができます。くわしくは下記で説明していきます。

年末調整をしないとどうなる?
年末調整をしないと税金を精算できない

年末調整をやらないとどうなるかというと、税金を支払い過ぎている状態または支払う税金が足りていない状態になってしまいます。

あとから年末調整をしてほしいとお願いしても、提出期限を過ぎてしまうと受け付けてもらえません。
※「年末調整の書類を渡されたけど、何もわからなくて提出していない」という方もいると思います。

なので、年末調整をしていない方は確定申告をして税金の精算をしましょう。
※支払い過ぎた税金がある場合、確定申告をすれば税金が戻ってきます。

年末調整をしないと罰則はある?どうなるの?

年末調整は、従業員を雇っている会社側の「義務」です。したがって、給与などの支払者(会社側)が年末調整を従業員に対して行わなかった場合、罰金などの罰則が与えられます。

従業員が年末調整をしなかった場合は罰則はありません。しかし、納めた税金が足りないのに年末調整をしなかった場合、確定申告をして税金を納めなければいけません。
※納めた税金が足りないのに年末調整をしないで、さらに確定申告もしない場合、罰則が与えられて税金が加算されてしまう場合があるので注意しましょう。
※「無申告加算税」や「延滞税」で税金が加算されてしまう。
※参照:国税庁確定申告を忘れたとき

年末調整をしてないひとは確定申告で精算できる

年末調整の書類を提出していない方は確定申告をしなければ税金を精算できません。今はネットで簡単に確定申告書が作成できるので、年末調整をしていないアルバイトの方や会社員はサッと確定申告をして税金の精算しましょう。
くわしくは下記の記事で説明しているので該当する方はチェックしておきましょう。

※会社員の方はこちらのページで確定申告の手順を説明しているので、確定申告のやり方がわからないひとは参考にしてみてください。

では次に、年収103万円以下のアルバイトの年末調整について下記で説明していきます。アルバイトをしている学生などは知っておくことをオススメします。


年収103万円以下でも年末調整したほうがいい?
給料が少なくても年末調整はしたほうがいい

アルバイトをしている学生は「年末調整ってなに?全然わからない」という方がほとんどだと思います。

給料がおこづかい程度の金額なら税金もかからないし、「年末調整なんてしなくても関係ない!」と考えている方もいると思います。
※給与収入のみで年収103万円以下なら所得税が0円になります。
住民税については年収100万円(市区町村によっては98万円や93万円の場合があります)から課税されます(未成年の場合は約204万円まで0円)。



ですが、毎月の給料がそれほど多くなくても所得税が引かれてしまう場合があります。この場合、年末調整をしないと給料から税金が引かれたままになってしまいます。

給料が少なくても税金が引かれるの?

年収103万円以下のアルバイトだとしても、源泉徴収によって給料から税金が引かれている場合があります。

この場合、年末調整または確定申告をしなければ税金が返ってきません。したがって、年収103万円以下だとしても年末調整をすることをオススメします。

※なぜおこづかい程度の給料でも税金が引かれるのかについては下記の記事で説明しています。

アルバイト先の給料少ないのに税金が引かれている?なんで?

では次に、年末調整のやり方について下記で説明していきます。渡された書類を提出する必要があります。
※書類は10月~11月頃に配布されます。記入例を見ながら書けばかんたんです。くわしくは下記で説明していきます。

年末調整をするには?書類を提出しないとダメ?
期限内に年末調整の書類を提出する

従業員が年末調整を受けるには給与所得者の扶養控除等申告書を提出しなければなりません。
※正社員でもパート・アルバイトの方でも同じように申告書を提出することになります。

したがって、期限までに年末調整の書類を提出しないと、年末調整をやってくれないので気をつけましょう。
※年末調整が行われる時期は年末(12月)、その年の最後の給与が支払われるときです。
※会社によって提出期限が決められている場合があります。
※年末調整関係書類を税務署等へ提出する期限は翌年1月31日なので、それまでに支払者(会社など)は年末調整を終わらせなければなりません。



「給与所得者の扶養控除等申告書」が年末までに勤務先から配布されるので、氏名等を記入したら提出しましょう。
※10月~11月頃に配布されることが多いです。

年末調整の書き方は?

勤務先に提出する年末調整の書類(給与所得者の扶養控除等申告書)を初めて見るひとにとっては何が書いてあるかよくわからないと思います。

年末調整の書き方や手順については下記の記事でわかりやすく説明しているので、「難しくて書き方が全然わからない…」という方は参考にしてみてください。

ちなみに、学生のアルバイトや独身の会社員などは、記入する項目がそれほど多くないので安心してください。勤務先から年末調整の書類を渡されたら上記の記事を参考にしてなるべく早めに(会社で決められた期限までに)提出しましょう。

では次に、確定申告と年末調整の違いについて下記で説明していきます。違いがよくわからない方はチェックしておきましょう。


確定申告と年末調整の違いはなに?
年末調整は会社がやる、確定申告は自分でやる

かんたんに説明すると、確定申告は「納税する税金額を自分で精算する手続き」のこと。


年末調整は「納税する税金額を支払者(会社など)に精算してもらう手続き」のことです。


それぞれの違いをかんたんに下記にまとめました。

それぞれどんな違いがある?

年末調整 確定申告
会社に税金の精算をしてもらう。 自分で税金の精算をする。
12月最後の給料が支払われるときに会社がやってくれる。 翌年の2月16日~3月15日までの間に確定申告書を税務署に提出する。
精算してくれるのは今年(1月~12月まで)の税金についてだけ。 過去の税金についても精算できる。
医療費控除や雑損控除などは申請できない。 年末調整で申請できないことも確定申告ならできる。

※確定申告については確定申告とは?で説明しています。


ここまでのまとめ
年末調整の書類をもらったら早めに提出する

ここまで説明したように、年末調整は給料等の支払者が税金の過不足を調整してくれる制度です。

勤務先から給料をもらう人は年末調整に関わることになります。

年末調整をしてほしいひとは勤務先から配布された年末調整の書類に必要事項を記入して早めに提出しましょう。


ここまでのまとめ

年末調整ってなにをしてくれるの?
年末調整は正しい税金額に調整してくれる制度。
※くわしくは上記で説明しています。


年末調整は自分もやらなきゃいけないの?
退職していないひとが年末調整の対象。
※くわしくは上記で説明しています。


年末調整を忘れてしまったけど大丈夫?
年末調整をしていないひとは確定申告をすると税金がキャッシュバックされる場合がある。
※くわしくは上記で説明しています。


年収103万以下だけど年末調整するの?
年収が少なくても年末調整はしておいたほうがいい。
※くわしくは上記で説明しています。

年末調整の書き方は下記の記事で説明しています。記入の仕方がわからない方は参考にしてみてください。
年末調整の書き方見本。記入例とともに説明

年末調整は、給料をもらって働く従業員のための手続きです。会社員だけでなく、アルバイトやパートをしている方も忘れずに提出しましょう。