年末調整とは?わかりやすく解説。確定申告との違いは?

2022.05.01 更新
大人になっても「年末調整ってなんなの?よくわからない…」という方は結構いると思います。この記事では年末調整とはなにかについて説明していきます。
この記事の目次
年末調整とは?何のためにするのか?

年末調整とは、1年間(1月~12月まで)の税金額の過不足を調整してくれる制度です。

税金が多すぎたり少なかったりしたときに、給料等の支払者(会社など)が正確な金額になるように調整してくれます。


年末調整について何も知らない方は「対象になる人」や「年末調整をやらないとどうなるのか」等についてチェックしておくことをオススメします。
とくにこれからアルバイトを始める学生やパート主婦の方などは知っておきましょう。

この記事の要点

  • 年末調整は、支払者(会社など)が正しい税金額に調整してくれる制度。

  • 退職していないひとが年末調整の対象。

  • 期限までに年末調整の書類を提出しないとやってくれない。

  • 年収103万円以下でも年末調整をしたほうがいい。

では次に、年末調整についてもう少しくわしく下記で説明していきます。「年末調整ってなんなの?」という方はチェックしておきましょう。


年末調整についてもう少しくわしく説明

年末調整は1年間の税金を調整してくれる制度です。

ですが、そもそもなぜ正確な税金額を給料から徴収しないのか。なぜ徴収する税金額に過不足がでてしまうのか。

なぜ年末調整が行われるのか下記で説明していきます。

STEP①会社員やアルバイトの方は給料から税金が引かれる

会社員やアルバイトの方は勤務先から給料をもらうときに同時に税金を徴収されます。なぜかというと、勤務先はあらかじめ従業員の給料から税金を差し引かないといけない決まりになっているためです。
※これを源泉徴収といいます。

そして、給料から源泉徴収によって引かれる税金額はおおざっぱな金額になります。

※なぜかというと、1年間にどれだけ稼ぐか正確にはわからないからです。したがって、国税庁の源泉徴収税額表を参考にして、おおざっぱな税金額が引かれることになります。
※出典:国税庁源泉徴収のしかた


STEP②年末調整をすると払い過ぎた税金が返ってくる

勤務先は従業員から税金を「おおざっぱ」に引いていましたが、年末最後の給料をわたすときに1年間の正確な税金を計算して、余計に引いていた税金を返してくれることになっています(これを年末調整といいます)。
※税金額が少ない場合には追加で徴収することになります。

年末調整の概要図

年末調整の概要
年末調整の概要

では次に、年末調整の対象者について説明していきます。給与所得者でも年末調整の対象にならない場合もあるのでチェックしておきましょう。


年末調整の対象者は?

年末調整の対象となる人は以下のとおりです。

かんたんに説明すると、年末まで退職してないひとは年末調整の対象になります。
※パートやアルバイトだとしても、年末までやめなければ年末調整の対象になります。

ただし、以下で説明するように退職したひとでも年末調整の対象になる場合があります。退職予定の方はチェックしておきましょう。

年末調整の対象者

  • 1年を通じて勤務している人(つまり退職していないひと)
  • 中途で就職し、年末まで勤務している人

※出典:国税庁年末調整の対象となる人

こんなときは年末調整の対象にならない
下記のような場合には年末調整の対象から外れます。

※ただし、下記のような場合には年の中途でも年末調整の対象となります。

  • 海外支店等に転勤したことにより非居住者となった人
  • 死亡によって退職した人
  • 著しい心身の障害のために退職した人(退職後に再就職をして給与等の支払が見込まれる人は除く。)
  • 12月に支給されるべき給与等の支払を受けた後に退職した人
  • いわゆるパートタイマーとして働いている人などが退職した場合で、本年中に支払を受ける給与の総額が103万円以下である人(退職後その年に他の勤務先から給与の支払を受ける見込みのある人は除きます。)

※出典:国税庁の年末調整の対象となる人

では次に、年末調整をする方法について下記で説明していきます。


年末調整をするには?書類を提出しないとダメ?
期限内に年末調整の書類を提出する

年末調整を受けるには「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出しなければなりません。
※正社員でもアルバイトでも同じように申告書を提出することになります。

したがって、期限までに年末調整の書類を提出しないと、年末調整をやってくれないので気をつけましょう。


年末調整が行われる時期は年末(12月)、その年の最後の給与が支払われるときです。
※会社によって提出期限が決められている場合があります。
※年末調整関係書類を税務署等へ提出する期限は翌年1月31日なので、それまでに支払者(会社など)は年末調整を終わらせなければなりません。したがって、12月に年末調整が行われることが多いです。



「給与所得者の扶養控除等申告書」は年末までに勤務先から配布されるので氏名等を記入したら提出しましょう。

年末調整(給与所得者の扶養控除等申告書)の書き方は?

勤務先に提出する年末調整の書類(給与所得者の扶養控除等申告書)を初めて見るひとにとっては何が書いてあるかよくわからないと思います。

年末調整の書き方や手順については年末調整の書き方ページでわかりやすく説明しているので、「難しくて書き方が全然わからない…」という方は参考にしてみてください。

ちなみに、学生のアルバイトや独身の会社員などは、記入する項目がそれほど多くないので安心してください。勤務先から年末調整の書類を渡されたら上記の記事を参考にしてなるべく早めに(会社で決められた期限までに)提出しましょう。

では次に、年末調整をしないとどうなるのか下記で説明していきます。提出を忘れたりして年末調整をやっていないひとはチェックしておきましょう。


年末調整をしないとどうなる?
年末調整をしないと税金を精算できない

年末調整の書類を渡されたけど、何もわからなくて提出していない方もいると思います。


年末調整をやらないとどうなるかというと、「税金を支払い過ぎている状態」または「支払う税金が足りていない状態」になってしまいます。


あとから年末調整をしてほしいとお願いしても、年末調整をしてもらう時期は決まっているので受け付けてもらえません。


なので、支払い過ぎた税金を返してもらいたい等のように「税金を精算」したい場合は確定申告をすることになります。

年末調整をしてないひとは確定申告で精算しましょう

年末調整の書類を提出していないアルバイトなどの方は確定申告をしなければ税金が精算できません。くわしくは下記の記事で説明しているので該当する方はチェックしておきましょう。

※会社員の方はこちらのページで確定申告の手順を説明しているので、確定申告のやり方がわからないひとは参考にしてみてください。

給与収入が年収103万円以下でも年末調整したほうがいい?
給料が少なくても年末調整はしたほうがいい

アルバイトをしている学生は「年末調整ってなに?全然わからない」という方がほとんどだと思います。

給料がおこづかい程度の金額なら税金もかからないし、「年末調整なんてしなくても関係ない!」と考えている方もいると思います。
※給与収入のみで年収103万円以下なら所得税が0円になります。
住民税については年収100万円(市区町村によっては98万円や93万円の場合があります)から課税されます(未成年の場合は約204万円まで0円)。



年末調整の書類を提出しなくても問題ありませんが、給料から税金が引かれたままになってしまう場合があります。
※年収103万円以下のアルバイトだとしても、給料から税金が引かれている場合があります。

この場合、年末調整または確定申告をしなければ税金が返ってきません。したがって、年収103万円以下だとしても年末調整をすることをオススメします。

なぜおこづかい程度の給料でも税金が引かれるのかについては下記の記事で説明しています。

では次に、確定申告と年末調整の違いについて下記で説明していきます。違いがよくわからない方はチェックしておきましょう。


確定申告と年末調整の違いはなに?
年末調整は会社がやる、確定申告は自分でやる

かんたんに説明すると、確定申告は「納税する税金額を自分で精算する手続き」のこと。


年末調整は「納税する税金額を支払者(会社など)に精算してもらう手続き」のことです。


それぞれの違いをかんたんに下記にまとめました。

それぞれどんな違いがある?

年末調整 確定申告
会社に税金の精算をしてもらう。 自分で税金の精算をする。
12月最後の給料が支払われるときに会社がやってくれる。 翌年の2月16日~3月15日までの間に確定申告書を税務署に提出する。
精算してくれるのは今年(1月~12月まで)の税金についてだけ。 過去の税金についても精算できる。
医療費控除や雑損控除などは申請できない。 年末調整で申請できないことも確定申告ならできる。

※確定申告については確定申告とは?で説明しています。

ここまでのまとめ
年末調整の書類をもらったら早めに提出する

ここまで説明したように、年末調整は給料等の支払者が税金の過不足を調整してくれる制度です。


勤務先から給料をもらう人は年末調整に関わることになります。


年末調整をしてほしいひとは勤務先から配布された年末調整の書類に必要事項を記入して早めに提出しましょう。


まとめ

  • 年末調整は正しい税金額に調整してくれる制度。
    ※くわしくは上記で説明しています。

  • 退職していないひとが年末調整の対象。
    ※くわしくは上記で説明しています。

  • 年末調整をしてもらっていないひとは確定申告をすると税金がキャッシュバックされる場合がある。
    ※くわしくは上記で説明しています。

  • 年末調整をやってもらえない場合でも確定申告で税金の精算をすれば、罰則を与えられることはない。
    ※くわしくは上記で説明しています。
年末調整の書き方は下記の記事で説明しています。記入の仕方がわからない方は参考にしてみてください。
年末調整の書き方見本。記入例とともに説明