扶養控除とは?わかりやすく解説。養う家族がいれば税金が安くなる?申請は?

2019.03.15 更新
この記事の目次
お金を稼げば納めなければならない税金。そんな税金の負担を軽くしてくれる扶養控除って知ってますか?この記事では扶養控除とは何かや申告方法について説明していきます。
▶こんなページも見られています

扶養控除ふようこうじょとは?

扶養控除とは簡単に説明するとやしなう家族がいれば税金の負担を軽くするという制度です。

では、条件などについてもう少しくわしく見ていきましょう。

扶養控除ふようこうじょの条件は?扶養親族とは?

扶養控除は扶養親族(養う家族)のうち年齢が16歳以上の方がいる場合に適用されます。

扶養親族とは以下にあてはまる方をいいます。

扶養親族の要件

  • 配偶者以外の親族であること
  • 納税者(控除を受ける人)と生計を一にしていること
  • 年間の合計所得金額が38万円以下であること

配偶者とは:妻から見た夫、夫から見た妻のこと。

扶養控除が適用される扶養親族
  • 16歳以上であること
合計所得金額38万円とは?

例えば、あなたの子供(高校生)の収入がアルバイトの給与収入のみで年間103万円のとき、給与所得は38万円となります。それ以外に所得がないので合計所得金額は38万円となります。この場合、あなたの子供は扶養控除の対象になります。

103万円給与収入65万円給与所得控除 = 38万円給与所得(合計所得金額)

合計所得金額とは:各種所得の合計金額のこと。
給与所得控除については給与所得とはを参照。

以上の条件を見てわかるように、16歳以上の扶養親族がいない方は扶養控除を利用することはできません。

では次に、税金はどれくらい安くなるのか見てみましょう。

扶養控除を利用するといくら安くなる?

年収にもよりますが、扶養控除を利用すると税金の負担は約5~7万円ほど軽くなる場合が多いでしょう。

16歳以上の扶養親族のときは?
たとえば、40歳以下・社会保険加入・16歳以上の扶養親族1人という条件の方が扶養控除を利用したとき。
 

年収250~400万円のとき 所得税は19,000円安くなります。
住民税は33,000円(固定)安くなります。
年収500~600万円のとき 所得税は38,000円安くなります。
住民税は33,000円(固定)安くなります。
年収700~900万円のとき 所得税は76,000円安くなります。
住民税は33,000円(固定)安くなります。

※扶養控除の対象となる家族1人あたり
 
所得税と住民税は以下のページで計算

 
 

19歳以上22歳以下の扶養親族のときは?
たとえば、40歳以下・社会保険加入・19歳以上22歳以下の扶養親族1人という条件の方が扶養控除を利用したとき。
 

年収250~430万円のとき 所得税は31,500円安くなります。
住民税は45,000円(固定)安くなります。

※所得税と住民税はこちらのページで計算
年収540~640万円のとき 所得税は63,000円安くなります。
住民税は45,000円(固定)安くなります。
年収740~940万円のとき 所得税は126,000円安くなります。
住民税は45,000円(固定)安くなります。

※扶養控除の対象となる家族1人あたり

では、実際どんな計算をしているのか見てみましょう。

扶養控除込みで所得税を計算してみよう

①まず扶養控除の対象になるかどうか。
たとえば、高校生の子供の収入が給与収入のみであり、年間収入が100万円のとき、給与所得は35万円となります。

100万円給与収入65万円給与所得控除  =  35万円給与所得
給与所得控除については、こちらを参照。

子供の収入は給与収入のみなので、合計所得金額は35万円となります。したがって、子供は扶養控除の対象となります。

ここから夫が扶養控除を適用したときの計算
②まずは夫の給与所得の計算
たとえば夫の収入が給与収入のみであり、年間収入が350万円のとき、給与所得は、

350万円給与収入123万円給与所得控除  =  227万円給与所得
給与所得については、給与所得とは?を参照。

となります。給与所得のほかに所得がないので、これが総所得金額となります。

③次に課税所得を計算する(扶養控除込み)
総所得金額は計算できたので(227万円)、次に課税所得を算出します。課税所得は、

227万円総所得金額 - 所得控除 = 課税所得
課税所得については、課税所得とは?を参照。

となります。所得控除を117万円(38万円扶養控除 + 38万円基礎控除 + 41万円社会保険料控除)としたとき、課税所得は、

227万円総所得金額117万円所得控除 = 110万円課税所得
所得控除については、所得控除とは?を参照。
課税所得については、課税所得を参照。

となります。

④所得税の計算
課税所得がわかったので所得税を計算します。所得税は

110万円課税所得 × 税率 = 所得税

となります。課税所得195万円以下は税率が5%なので、所得税は、

110万円課税所得 × 5% = 55,000円所得税
所得税率については、所得税率とは?を参照。
所得税の計算については、こちらを参照。

ちなみに上記の条件のとき、住民税は約11万円かかります。

となります。

もし扶養控除を利用しなければ?
扶養控除38万円を利用しない場合、そのぶん課税所得が増えるので、

(110万円 + 38万円)課税所得 × 5% = 74,000円所得税

ちなみに上記の条件のとき、住民税は約15万円かかります。

となり、控除を申請したときと比べて税金の負担が重くなってしまいます。
 

2人以上いればさらに税金は安くなる
扶養控除の対象となる家族が二人なら(38万円 × 2)の76万円が扶養控除額となり、さらに税金の負担は軽くなります。

くわしい内容は以下のページで説明しています。

年末調整での扶養控除の申請は?

扶養控除を適用するには年末調整で申請をしなければなりません。

以下のページで年末調整の書き方と申請方法を説明しています。扶養控除を利用する方はぜひ参考にしてみてください。

年末調整で扶養控除の申請をする方はこちら

扶養控除の申請方法については、扶養控除の申請(年末調整の記入例)を参照。
年末調整の書き方については、年末調整の書き方見本・記入例を参照。
確定申告での扶養控除の申請は?

確定申告をする方で扶養控除を利用できるときは申請をしましょう。確定申告が必要なケースや手順などは以下のページで説明しています。

今回のコラムはここまでです。扶養控除についてなんとなくわかりましたか?

扶養控除は家庭にやさしい制度なんですよ。

扶養控除の注意
扶養控除には適用対象となる親族の条件がいくつかあります。
また、親族の年齢によって扶養控除額が異なります。
くわしい扶養控除については、こちらを参照。

【役に立つページ】
くわしい扶養控除については、こちらを参照。
所得税の計算については、所得税とは?を参照。
給与所得については、所得ってなに?を参照。
課税所得については、課税所得とは?を参照。

扶養控除とは?わかりやすく解説。養う家族がいれば税金が安くなる?申請は?

この記事の目次
お金を稼げば納めなければならない税金。そんな税金の負担を軽くしてくれる扶養控除って知ってますか?この記事では扶養控除とは何かや申告方法について説明していきます。
▶こんなページも見られています

扶養控除ふようこうじょとは?

扶養控除とは簡単に説明するとやしなう家族がいれば税金の負担を軽くするという制度です。

では、条件などについてもう少しくわしく見ていきましょう。

扶養控除ふようこうじょの条件は?扶養親族とは?

扶養控除は扶養親族(養う家族)のうち年齢が16歳以上の方がいる場合に適用されます。

扶養親族とは以下にあてはまる方をいいます。

扶養親族の要件

  • 配偶者以外の親族であること
  • 納税者(控除を受ける人)と生計を一にしていること
  • 年間の合計所得金額が38万円以下であること

配偶者とは:妻から見た夫、夫から見た妻のこと。

扶養控除が適用される扶養親族
  • 16歳以上であること
合計所得金額38万円とは?

例えば、あなたの子供(高校生)の収入がアルバイトの給与収入のみで年間103万円のとき、給与所得は38万円となります。それ以外に所得がないので合計所得金額は38万円となります。この場合、あなたの子供は扶養控除の対象になります。

103万円給与収入65万円給与所得控除 = 38万円給与所得(合計所得金額)

合計所得金額とは:各種所得の合計金額のこと。
給与所得控除については給与所得とはを参照。

以上の条件を見てわかるように、16歳以上の扶養親族がいない方は扶養控除を利用することはできません。

では次に、税金はどれくらい安くなるのか見てみましょう。

扶養控除を利用するといくら安くなる?

年収にもよりますが、扶養控除を利用すると税金の負担は約5~7万円ほど軽くなる場合が多いでしょう。

16歳以上の扶養親族のときは?
たとえば、40歳以下・社会保険加入・16歳以上の扶養親族1人という条件の方が扶養控除を利用したとき。
 

年収250~400万円のとき 所得税は19,000円安くなります。
住民税は33,000円(固定)安くなります。
年収500~600万円のとき 所得税は38,000円安くなります。
住民税は33,000円(固定)安くなります。
年収700~900万円のとき 所得税は76,000円安くなります。
住民税は33,000円(固定)安くなります。

※扶養控除の対象となる家族1人あたり
 
所得税と住民税は以下のページで計算

 
 

19歳以上22歳以下の扶養親族のときは?
たとえば、40歳以下・社会保険加入・19歳以上22歳以下の扶養親族1人という条件の方が扶養控除を利用したとき。
 

年収250~430万円のとき 所得税は31,500円安くなります。
住民税は45,000円(固定)安くなります。

※所得税と住民税はこちらのページで計算
年収540~640万円のとき 所得税は63,000円安くなります。
住民税は45,000円(固定)安くなります。
年収740~940万円のとき 所得税は126,000円安くなります。
住民税は45,000円(固定)安くなります。

※扶養控除の対象となる家族1人あたり

では、実際どんな計算をしているのか見てみましょう。

扶養控除込みで所得税を計算してみよう

①まず扶養控除の対象になるかどうか。
たとえば、高校生の子供の収入が給与収入のみであり、年間収入が100万円のとき、給与所得は35万円となります。

100万円給与収入65万円給与所得控除  =  35万円給与所得
給与所得控除については、こちらを参照。

子供の収入は給与収入のみなので、合計所得金額は35万円となります。したがって、子供は扶養控除の対象となります。

ここから夫が扶養控除を適用したときの計算
②まずは夫の給与所得の計算
たとえば夫の収入が給与収入のみであり、年間収入が350万円のとき、給与所得は、

350万円給与収入123万円給与所得控除  =  227万円給与所得
給与所得については、給与所得とは?を参照。

となります。給与所得のほかに所得がないので、これが総所得金額となります。

③次に課税所得を計算する(扶養控除込み)
総所得金額は計算できたので(227万円)、次に課税所得を算出します。課税所得は、

227万円総所得金額 - 所得控除 = 課税所得
課税所得については、課税所得とは?を参照。

となります。所得控除を117万円(38万円扶養控除 + 38万円基礎控除 + 41万円社会保険料控除)としたとき、課税所得は、

227万円総所得金額117万円所得控除 = 110万円課税所得
所得控除については、所得控除とは?を参照。
課税所得については、課税所得を参照。

となります。

④所得税の計算
課税所得がわかったので所得税を計算します。所得税は

110万円課税所得 × 税率 = 所得税

となります。課税所得195万円以下は税率が5%なので、所得税は、

110万円課税所得 × 5% = 55,000円所得税
所得税率については、所得税率とは?を参照。
所得税の計算については、こちらを参照。

ちなみに上記の条件のとき、住民税は約11万円かかります。

となります。

もし扶養控除を利用しなければ?
扶養控除38万円を利用しない場合、そのぶん課税所得が増えるので、

(110万円 + 38万円)課税所得 × 5% = 74,000円所得税

ちなみに上記の条件のとき、住民税は約15万円かかります。

となり、控除を申請したときと比べて税金の負担が重くなってしまいます。
 

2人以上いればさらに税金は安くなる
扶養控除の対象となる家族が二人なら(38万円 × 2)の76万円が扶養控除額となり、さらに税金の負担は軽くなります。

くわしい内容は以下のページで説明しています。

年末調整での扶養控除の申請は?

扶養控除を適用するには年末調整で申請をしなければなりません。

以下のページで年末調整の書き方と申請方法を説明しています。扶養控除を利用する方はぜひ参考にしてみてください。

年末調整で扶養控除の申請をする方はこちら

扶養控除の申請方法については、扶養控除の申請(年末調整の記入例)を参照。
年末調整の書き方については、年末調整の書き方見本・記入例を参照。
確定申告での扶養控除の申請は?

確定申告をする方で扶養控除を利用できるときは申請をしましょう。確定申告が必要なケースや手順などは以下のページで説明しています。

今回のコラムはここまでです。扶養控除についてなんとなくわかりましたか?

扶養控除は家庭にやさしい制度なんですよ。

扶養控除の注意
扶養控除には適用対象となる親族の条件がいくつかあります。
また、親族の年齢によって扶養控除額が異なります。
くわしい扶養控除については、こちらを参照。

【役に立つページ】
くわしい扶養控除については、こちらを参照。
所得税の計算については、所得税とは?を参照。
給与所得については、所得ってなに?を参照。
課税所得については、課税所得とは?を参照。