16歳未満の子供を扶養すると住民税が0円になる?共働きの場合

2022.09.02 更新

16歳未満の扶養親族がいる場合、税金が安くなるときがあります。ですが、妻と夫のどちらが扶養すればいいかわからないという方もいると思います。この記事では16歳未満の子供がいる場合、共働きの家庭はどちらが扶養するのがお得なのか説明していきます。
この記事の目次
16歳未満の子供はどっちが扶養したほうがいい?

16歳未満の親族を扶養すると、税金が安くなる場合があります。
※子供が16歳未満だと扶養控除は使えませんが、扶養すると税金が安くなる場合がります。

したがって、共働きの場合は夫と妻のどっちが扶養したらいいのか悩む方もいると思います。

中学生や小学生、赤ちゃんなどがいる共働きの家庭はどちらが親族(子供)を扶養したほうがお得になるのか知っておくことをオススメします。

この記事の要点

  • 親族が16歳未満の場合は年収の少ない側が扶養すると住民税が0円になる場合がある。

  • 16歳未満の親族には赤ちゃんも含まれる。
    ※したがって子供が生まれたら住民税が安くなる場合があります。

  • 申請書を書き忘れても確定申告で修正できる。

では最初に、16歳未満の親族を扶養したときのメリットについて下記で説明していきます。16歳未満の扶養親族がいる家庭はチェックしておきましょう。


16歳未満の子供を扶養すると住民税が0円になる?
16歳未満の親族を扶養すると住民税が0円になるときがある

子供が16歳未満の場合、扶養控除を利用できないため、妻と夫のどちら側が扶養したとしても税金には関係ないように見えます。
扶養控除とは16歳以上の扶養親族がいると税金が安くなる制度。

ですが、16歳未満の子供を扶養すると住民税が0円になる場合があります。

16歳未満の子供がいる家庭にとってはお得な制度なので、自分があてはまる場合は利用することをオススメします。

年収が多いと住民税が0円にならない?

住民税が0円になるには、所得があまり多くないことが条件です。条件にあてはまらなければ、16歳未満の子供を扶養していても住民税は安くなりません。
※くわしい条件は下記で説明しています。

したがって、共働きの場合は年収の少ない側が16歳未満の子供を扶養したほうが、住民税が0円になる条件にあてはまる可能性が高くなります。

以下の例を見てわかるように、年収が高いと住民税が0円にならないので注意しましょう。

年収の少ない側が扶養したほうがいい?住民税が0円になる例


▶夫が16歳未満の子供2人を扶養した場合

年収400万円の夫 → 住民税は1年間で約18万円
年収200万円の妻 → 住民税は1年間で約6.5万円
※年収の多い側が扶養した場合は住民税は安くならない。



▶妻が16歳未満の子供2人を扶養した場合
年収400万円の夫 → 住民税は1年間で約18万円
年収200万円の妻 → 住民税は0円

※年収の少ない側が扶養した場合は住民税が安くなる。

年収の多い少ないに関わらず、夫または妻のどちらが子供を扶養しても問題ありません(たとえば16歳未満の子供は妻、16歳以上は夫が扶養親族にすることもできます。くわしくは下記の国税庁ページを参照)。
社会保険の扶養については下記で説明するように年収の多い側が扶養することになります。
※参照:国税庁2以上の所得者がいる場合の扶養親族等の所属

では次に、なぜ住民税が0円になるのかくわしい条件について下記で説明していきます。

住民税が0円になる条件にあてはまるには?
条件にあてはまると住民税が0円になる

住民税が0円になるには条件に当てはまらなければいけません。


住民税が0円になる条件に自分があてはまるか確認しておきましょう。条件にあてはまらなければ、16歳未満の子供を扶養していても住民税は安くなりません。


条件は以下のとおりです。

住民税が0円になる条件は?


前年1月~12月までの合計所得金額が(本人+同一生計配偶者扶養親族数)× 35万円 + 31万円以下であること。


※※市区町村によって金額が変わることがあります(上記の金額よりも低い場合があります)。くわしい金額は市区町村HPでご確認ください。
※住民税0円の条件については住民税が0円になる場合を参照。
※参照:東京都主税局個人住民税

では、年収いくらなら住民税が0円になるかシミュレーションしていきましょう。

16歳未満の扶養親族が1人の場合と2人の場合で計算していきます。

下記を参考にして、自分があてはまるかシミュレーションしてみましょう。

年収いくらなら住民税が0円になる?

▶16歳未満の子供が1人の場合
たとえば、16歳未満の子供が1人いれば(本人1+同一生計配偶者0+扶養親族1)× 35万円 + 31万円 = 101万円となります。
したがって、1年間の合計所得金額が101万円以下(つまり、収入が給料のみで年収156万円以下)なら住民税が0円になります。



▶16歳未満の子供が2人の場合
たとえば、16歳未満の子供が2人いれば(本人1+同一生計配偶者0+扶養親族2)× 35万円 + 31万円 = 136万円となります。
したがって、1年間の合計所得金額が136万円以下(つまり、収入が給料のみで年収約205万円以下)なら住民税が0円になります。

※※市区町村によって金額が変わることがあります(上記の金額よりも低い場合があります)。くわしい金額は市区町村HPでご確認ください。

では次に、年収156万円および年収200万円の妻が16歳未満の子供を扶養したときの住民税の金額について下記で説明していきます。

妻が16歳未満の子供を扶養したときのシミュレーション

上記で住民税が0円になるための条件を説明したので、実際に年収をあてはめて計算してみましょう。

年収156万円または年収200万円の妻で住民税をシミュレーションしていきます。

妻の年収が156万円の場合

妻の収入がパート給料のみであり、1年間で156万円のとき、給与所得は101万円になります。

156万円給与収入55万円給与所得控除 = 101万円給与所得(合計所得金額)
給与所得控除については給与所得控除とは?を参照。
合計所得金額とは:各種所得の合計金額のこと。

ほかに収入がないので、1年間の合計所得金額は101万円になります。

上記の場合、妻の住民税は1年間で約4万円かかることになります。

ですが、妻が16歳未満の子供1人を扶養すると住民税が0円になります。妻の年収が156万円だと、合計所得金額が101万円以下になり、住民税が0円になる条件を満たすからです。

※条件は上記で説明しています。
※扶養親族が1人の場合、住民税が0円になるには合計所得金額が101万円以下であること。

※※市区町村によって住民税が0円になる条件の金額が変わることがあります(上記の金額よりも低い場合があります)。くわしい金額は市区町村HPでご確認ください。


妻の年収が200万円の場合

妻の収入がパート給料のみであり、1年間で200万円のとき、給与所得は132万円になります。

200万円給与収入68万円給与所得控除 = 132万円給与所得(合計所得金額)
給与所得控除については給与所得控除とは?を参照。
合計所得金額とは:各種所得の合計金額のこと。

ほかに収入がないので、1年間の合計所得金額は132万円になります。

上記の場合、妻が16歳未満の子供を扶養しないなら住民税は安くなりません。妻の住民税は1年間で約6.5万円かかることになります。

ですが、妻が16歳未満の子供2人を扶養すると住民税が0円になります。妻の年収が200万円だと、合計所得金額が132万円になり、住民税が0円になる条件を満たすからです。
※扶養親族が2人の場合、住民税が0円になるには合計所得金額が136万円以下であること。
※※市区町村によって住民税が0円になる条件の金額が変わることがあります(上記の金額よりも低い場合があります)。くわしい金額は市区町村HPでご確認ください。

ただし、住民税が0円になるルールを満たしていない場合は住民税が安くならないので注意しましょう。
※住民税が0円になる条件は上記で説明しています。

扶養するときは申請をしなければいけない?

16歳未満の子供を扶養するときは申請をしなければいけません。


扶養の申請をするには年末調整または確定申告のときに必要事項に記入するのを忘れないようにしましょう。


16歳未満の子供がいる方の入力項目は以下のとおりです。
※書き方も説明しているのでチェックしておきましょう。

年末調整で申請するときは?

年末調整の際に申請するには「住民税に関する事項」の欄に16歳未満の親族の名前を記入することになります。子供がうまれた場合でも、その子供は扶養親族の対象になるので忘れずに申請しましょう。

年末調整で申請を書き忘れたら?
年末調整で申請を書き忘れてしまっても安心してください。あとから確定申告で扶養の申請をすれば問題ありません。年末調整の修正をするための確定申告は翌年の1月から受け付けているので、翌年の1月以降に確定申告をしましょう。

確定申告で申請するときは?

確定申告の際には「住民税・事業税に関する事項」の項目に16歳未満の親族の名前を入力することになります。子供がうまれた場合でも、その子供は扶養親族の対象になるので忘れずに申請しましょう。

ちなみに、16歳以上の親族については年収の多い側が扶養したほうがメリットがあります。くわしくは下記の記事で説明しています。
共働き家庭はどっちが扶養するのがお得?安くなる金額を比較


ここまでのまとめ

ここまで説明したように、16歳未満の子供を扶養すると住民税が0円になる場合があります。

ただし、条件にあてはまらなければ住民税が0円にならないことを覚えておきましょう。

ここまでのまとめ

  • 共働きの場合は年収の低い側が16歳未満の扶養したほうが住民税が0円になる条件にあてはまりやすい。
    ※くわしくは上記で説明しています。

  • 住民税が0円になるには条件にあてはまる必要がある。
    ※くわしくは上記で説明しています。

  • 年収156万円で16歳未満の子供を1人扶養していると年間約4万円の住民税が0円になる。
    ※市区町村によっては年収156万円よりも低くないと条件にあてはまらない場合があります。
    ※くわしくは上記で説明しています。

  • 扶養するときは年末調整または確定申告で申請する。
    ※くわしくは上記で説明しています。