配偶者特別控除とは?150万円までは変わらない?計算例なども説明します。

2019.11.21 更新
この記事の目次
103万を超えてしまって配偶者控除を利用できない…という方のためにある「配偶者特別控除」。この記事では配偶者特別控除とはどんなものなのかわかりやすく紹介していきます。
配偶者控除についてはこちら

配偶者特別控除はいぐうしゃとくべつこうじょとは?

配偶者特別控除とは簡単に説明すると、妻または夫がいる方の税金の負担を軽くしてくれる制度です。

したがって、配偶者控除と変わらないように見えますがルールが少し違うのです。

配偶者控除とルールが少し違う?

配偶者(特別)控除のルールをそれぞれ以下に示します。

配偶者控除と配偶者特別控除の違い
配偶者控除のルール
配偶者の年間の合計所得が38万円以下であること

配偶者特別控除のルール
配偶者の年間の合計所得が123万円以下であること

合計所得金額とは:給与所得や事業所得など各種所得の合計金額のこと。

以上のルールを見てわかるように、それぞれ合計所得の範囲が違うのです。

したがって、配偶者の合計所得が38万円を超えても123万円以下なら配偶者特別控除が利用できるということです。では、以下の例でわかりやすく説明していきます。

 

合計所得の計算例(38万円以上でも大丈夫?)
たとえば妻の収入が給与収入のみであり年間105万円の場合、

105万円給与収入65万円給与所得控除 = 40万円給与所得(合計所得金額)
給与所得控除については、給与所得控除とは?を参照。

となります。この場合、所得は「給与所得のみ」なので合計所得は40万円となります。合計所得が38万円以上なので、配偶者控除ではなく配偶者特別控除の対象となります。

合計所得123万円までが控除の対象になる

以下の表を見てわかるように、合計所得123万円まで(給与収入201万円まで)は配偶者特別控除の対象となります。ただし、合計所得85万円(給与収入150万円)を超えると控除額は徐々に下がっていきます。
合計所得金額とは:各種所得の合計金額のこと。

配偶者特別控除の控除額

※2018年から合計所得の範囲が「38万超~123万以下」に変更されました。給与収入で考えると、範囲は103万円超~約201万円以下までとなります。また、2020年1月から48万超~133万以下に改正されます。

くわしい配偶者特別控除についてはこちらを参照。

給与収入150万円までは控除額は変わらない

上記の表のとおり、合計所得85万円(給与収入150万円)までは控除額は38万円となります。つまり、控除額は配偶者控除と変わらないということです。
2020年1月から85万円から95万円までに改正されます。

合計所得85万円の計算例
たとえば妻の収入が給与収入のみであり年間150万円の場合、

150万円給与収入65万円給与所得控除 = 85万円給与所得(合計所得金額)
給与所得控除については、給与所得控除とは?を参照。

となります。この場合、所得は「給与所得のみ」なので合計所得は85万円となります。

上記の計算例のように、給与収入150万円以下なら合計所得金額は85万円以下となるので配偶者特別控除の控除額は38万円となります。したがって、控除額は配偶者控除と変わらないのです。

 

控除を込みで所得税をシミュレーションしてみよう

給料をもらっている方が配偶者特別控除を利用したとき、税金がどれくらいになるかシミュレーションしてみましょう。

①まず配偶者特別控除の対象になるかどうか

まず自分の配偶者が控除の対象になるか確認します。たとえば、妻の収入が給与収入のみであり、年間収入が160万円の場合、給与所得は95万円となります。

160万円給与収入  ―  65万円給与所得控除  =  95万円給与所得
給与所得控除については、こちらを参照。

妻の収入は給与収入のみなので、合計所得金額は95万円となり、配偶者特別控除の対象となります。

合計所得金額が95万円なので、上記の表と照らし合わすと、控除額は31万円となります。この控除額31万円を夫の所得控除に加えてみましょう。
 

ここから夫が配偶者特別控除を適用したときの所得税計算
②夫の給与所得の計算
夫の給与収入が420万円のとき、給与所得は、

420万円給与収入138万円給与所得控除  =  282万円給与所得
給与所得については、給与所得とは?を参照。

となります。給与所得以外に所得がないので282万円が総所得金額となります。

③次に課税所得を計算する(配偶者特別控除込み)
総所得金額は計算できたので(282万円)、次に課税所得を算出します。課税所得は、

282万円総所得金額 - 所得控除 = 課税所得
課税所得については、課税所得とは?を参照。

となります。所得控除を132万円(38万円基礎控除 + 63万円社会保険料控除 + 31万円配偶者特別控除)としたとき、課税所得は、

282万円給与所得132万円所得控除 = 150万円課税所得
課税所得については、課税所得とは?を参照。

となります。

④次に所得税を計算
課税所得がわかったので、次に所得税を計算します。所得税は

150万円課税所得 × 税率 = 所得税

となります。課税所得が195万円以下は税率が5%なので、所得税は、

150万円課税所得 × 5% = 75,000円
所得税の計算については、こちらを参照。

となります。

配偶者特別控除を適用しないと?
配偶者特別控除を申請しなければ、そのぶん課税所得が31万円増えるので、

(150万円 + 31万円)課税所得 × 5% = 90,500円

となり、控除を申請したときと比べて税金の負担が重くなってしまいます。
※ちなみに上記の条件の場合、住民税は31,000円増えることになります。

所得税以外も気になる方は以下のページで計算してみましょう。
手取りと税金はいくらになる?

年末調整での配偶者特別控除の申請のやり方は?

配偶者特別控除を利用するためには年末調整にて控除の申請をしなければなりません(年末調整を行う方に限ります)。

以下のページで年末調整の書き方と配偶者控除等の申請方法を説明しています。利用する方はぜひ参考にしてみてください。

年末調整で配偶者特別控除の申請をする方はこちら
配偶者特別控除の申請については、配偶者控除等の申請(年末調整の記入例)を参照。

年末調整の書き方については、年末調整の書き方見本・記入例を参照。

源泉控除対象配偶者などについては、源泉控除対象配偶者および同一生計配偶者を参照。
確定申告での配偶者特別控除の申請のやり方は?

配偶者控除等を利用できる方は確定申告で配偶者控除等の申請をしましょう。確定申告が必要なケースや手順などは以下のページを参照。

確定申告が必要な人や必要なものは?

今回のコラムはここまでです。配偶者特別控除についてなんとなくわかっていただけましたか?

配偶者特別控除とは?150万円までは変わらない?計算例なども説明します。

この記事の目次
103万を超えてしまって配偶者控除を利用できない…という方のためにある「配偶者特別控除」。この記事では配偶者特別控除とはどんなものなのかわかりやすく紹介していきます。
配偶者控除についてはこちら

配偶者特別控除はいぐうしゃとくべつこうじょとは?

配偶者特別控除とは簡単に説明すると、妻または夫がいる方の税金の負担を軽くしてくれる制度です。

したがって、配偶者控除と変わらないように見えますがルールが少し違うのです。

配偶者控除とルールが少し違う?

配偶者(特別)控除のルールをそれぞれ以下に示します。

配偶者控除と配偶者特別控除の違い
配偶者控除のルール
配偶者の年間の合計所得が38万円以下であること

配偶者特別控除のルール
配偶者の年間の合計所得が123万円以下であること

合計所得金額とは:給与所得や事業所得など各種所得の合計金額のこと。

以上のルールを見てわかるように、それぞれ合計所得の範囲が違うのです。

したがって、配偶者の合計所得が38万円を超えても123万円以下なら配偶者特別控除が利用できるということです。では、以下の例でわかりやすく説明していきます。

 

合計所得の計算例(38万円以上でも大丈夫?)
たとえば妻の収入が給与収入のみであり年間105万円の場合、

105万円給与収入65万円給与所得控除 = 40万円給与所得(合計所得金額)
給与所得控除については、給与所得控除とは?を参照。

となります。この場合、所得は「給与所得のみ」なので合計所得は40万円となります。合計所得が38万円以上なので、配偶者控除ではなく配偶者特別控除の対象となります。

合計所得123万円までが控除の対象になる

以下の表を見てわかるように、合計所得123万円まで(給与収入201万円まで)は配偶者特別控除の対象となります。ただし、合計所得85万円(給与収入150万円)を超えると控除額は徐々に下がっていきます。
合計所得金額とは:各種所得の合計金額のこと。

配偶者特別控除の控除額

※2018年から合計所得の範囲が「38万超~123万以下」に変更されました。給与収入で考えると、範囲は103万円超~約201万円以下までとなります。また、2020年1月から48万超~133万以下に改正されます。

くわしい配偶者特別控除についてはこちらを参照。

給与収入150万円までは控除額は変わらない

上記の表のとおり、合計所得85万円(給与収入150万円)までは控除額は38万円となります。つまり、控除額は配偶者控除と変わらないということです。
2020年1月から85万円から95万円までに改正されます。

合計所得85万円の計算例
たとえば妻の収入が給与収入のみであり年間150万円の場合、

150万円給与収入65万円給与所得控除 = 85万円給与所得(合計所得金額)
給与所得控除については、給与所得控除とは?を参照。

となります。この場合、所得は「給与所得のみ」なので合計所得は85万円となります。

上記の計算例のように、給与収入150万円以下なら合計所得金額は85万円以下となるので配偶者特別控除の控除額は38万円となります。したがって、控除額は配偶者控除と変わらないのです。

 

控除を込みで所得税をシミュレーションしてみよう

給料をもらっている方が配偶者特別控除を利用したとき、税金がどれくらいになるかシミュレーションしてみましょう。

①まず配偶者特別控除の対象になるかどうか

まず自分の配偶者が控除の対象になるか確認します。たとえば、妻の収入が給与収入のみであり、年間収入が160万円の場合、給与所得は95万円となります。

160万円給与収入  ―  65万円給与所得控除  =  95万円給与所得
給与所得控除については、こちらを参照。

妻の収入は給与収入のみなので、合計所得金額は95万円となり、配偶者特別控除の対象となります。

合計所得金額が95万円なので、上記の表と照らし合わすと、控除額は31万円となります。この控除額31万円を夫の所得控除に加えてみましょう。
 

ここから夫が配偶者特別控除を適用したときの所得税計算
②夫の給与所得の計算
夫の給与収入が420万円のとき、給与所得は、

420万円給与収入138万円給与所得控除  =  282万円給与所得
給与所得については、給与所得とは?を参照。

となります。給与所得以外に所得がないので282万円が総所得金額となります。

③次に課税所得を計算する(配偶者特別控除込み)
総所得金額は計算できたので(282万円)、次に課税所得を算出します。課税所得は、

282万円総所得金額 - 所得控除 = 課税所得
課税所得については、課税所得とは?を参照。

となります。所得控除を132万円(38万円基礎控除 + 63万円社会保険料控除 + 31万円配偶者特別控除)としたとき、課税所得は、

282万円給与所得132万円所得控除 = 150万円課税所得
課税所得については、課税所得とは?を参照。

となります。

④次に所得税を計算
課税所得がわかったので、次に所得税を計算します。所得税は

150万円課税所得 × 税率 = 所得税

となります。課税所得が195万円以下は税率が5%なので、所得税は、

150万円課税所得 × 5% = 75,000円
所得税の計算については、こちらを参照。

となります。

配偶者特別控除を適用しないと?
配偶者特別控除を申請しなければ、そのぶん課税所得が31万円増えるので、

(150万円 + 31万円)課税所得 × 5% = 90,500円

となり、控除を申請したときと比べて税金の負担が重くなってしまいます。
※ちなみに上記の条件の場合、住民税は31,000円増えることになります。

所得税以外も気になる方は以下のページで計算してみましょう。
手取りと税金はいくらになる?

年末調整での配偶者特別控除の申請のやり方は?

配偶者特別控除を利用するためには年末調整にて控除の申請をしなければなりません(年末調整を行う方に限ります)。

以下のページで年末調整の書き方と配偶者控除等の申請方法を説明しています。利用する方はぜひ参考にしてみてください。

年末調整で配偶者特別控除の申請をする方はこちら
配偶者特別控除の申請については、配偶者控除等の申請(年末調整の記入例)を参照。

年末調整の書き方については、年末調整の書き方見本・記入例を参照。

源泉控除対象配偶者などについては、源泉控除対象配偶者および同一生計配偶者を参照。
確定申告での配偶者特別控除の申請のやり方は?

配偶者控除等を利用できる方は確定申告で配偶者控除等の申請をしましょう。確定申告が必要なケースや手順などは以下のページを参照。

確定申告が必要な人や必要なものは?

今回のコラムはここまでです。配偶者特別控除についてなんとなくわかっていただけましたか?