サラリーマンやアルバイトなどのように会社に雇われている人がもらう給料は給与収入といいます。そしてこの給与収入をもとに給与所得を計算することになります。
※給与収入とは、賃金以外の手当なども含んだ総支給額のこと。
所得の種類:所得は10種類に分けられています。
給与所得の計算は以下のように行います。
※こちらのシミュレーションで給与所得の計算ができます。
※給与収入とは、賃金以外の手当なども含んだ総支給額のこと。2020年の年末調整の書き方はこちら。
となります。
このように、もらった給料から給与所得控除額を差し引いた金額が給与所得になるんです。では次に給与所得控除についてみていきましょう。
※所得控除については所得控除とは?を参照。
税金は所得が多ければ多いほど高くなり、所得が少なければ安くなります。給与所得控除は給料をもらっているひとの所得を減らしてくれるので、所得が減ったぶん税金が安くなるんです。
※収入ぜんぶに税金がかけられたら負担が重くなってしまいます。それだと経費がないサラリーマンなどは不利になってしまいます。そのために給与所得控除があるんです。
給与所得控除は以下の表を見てわかるように給料の金額によって変わります。
となります。
控除がなければ給与収入100万円がすべて給与所得になってしまいますが、給与所得控除のおかげで所得が減額されています(45万円)。所得が減ったことで所得税も減ることになります。
となります。したがって、給与所得は、
となります。
控除がなければ給与収入200万円がすべて給与所得になってしまいますが、給与所得控除のおかげで所得が減額されています(132万円)。所得が減ったことで所得税も減ることになります。
上記で説明したように、もらった給料によって給与所得控除が増減し、給与所得が決定します。
以下にもらった給料別に給与所得をシミュレーションしてまとめました。
こちらのシミュレーションで給与所得の計算ができます。
給与所得控除は給料の額によって変わります。
もらった給料 (給与収入) |
給与所得控除 | 給与所得 |
---|---|---|
55万円 | 55万円 | 0円 |
100万円 | 55万円 | 45万円 |
103万円 | 55万円 | 48万円 |
110万円 | 55万円 | 55万円 |
130万円 | 55万円 | 75万円 |
150万円 | 55万円 | 95万円 |
200万円 | 68万円 | 132万円 |
250万円 | 83万円 | 167万円 |
300万円 | 98万円 | 202万円 |
350万円 | 113万円 | 237万円 |
400万円 | 124万円 | 276万円 |
500万円 | 144万円 | 356万円 |
600万円 | 164万円 | 436万円 |
700万円 | 180万円 | 520万円 |
800万円 | 190万円 | 610万円 |
こちらのシミュレーションで給与所得の計算ができます。
2020年の年末調整の書き方はこちら。
給与所得控除と似たような名前の制度で「所得控除」というものがあります。
どちらも税金の負担を軽くしてくれるものなんですが、それぞれ少し違いがあります。以下に計算式を示して説明します。
控除の意味については控除とは?を参照。
上記のように、給与所得控除と所得控除は名前が似ていますがそれぞれ別のものなので、ごちゃごちゃにならないように気をつけましょう。