社会保険の扶養と税金を安くしてくれる扶養の違いは?

2021.07.12 更新
税法上の扶養と社会保険(健康保険・厚生年金)の扶養の違いがよくわからない人は多いと思います。この記事では税金に関しての扶養と社会保険の扶養の違いについて説明していきます。
この記事の目次
社会保険の扶養と税法上の扶養の違いは?

社会保険の扶養と税法上の扶養(税金を安くしてくれる扶養)の違いがよくわからず、頭がごちゃごちゃになっている人もいると思います。


結論からいうと、これらの扶養はそれぞれ意味が異なります。以下にそれぞれの扶養についての意味を説明していきます。


子供がいる親やアルバイトをする学生などはチェックしておきましょう。

この記事の要点

  • 税金を安くしてくれる扶養は「合計所得48万円(給料だけなら103万円)」がキーワード
  • 社会保険の扶養は「年収130万円」がキーワード

税金を安くしてくれる扶養とは?

税金を安くしてくれる扶養とは扶養控除という制度のことです。

扶養控除とはかんたんに説明すると「16歳以上の親族を扶養していると税金が安くなる」制度です。

たとえば高校生の子供を扶養している親はこの制度を利用すると税金が安くなります。


ただし、扶養控除の対象になるには条件があり、合計所得が1年間で48万円以下(給料だけなら103万円以下)である必要があります。

合計所得48万円がどういう意味なのかわからない方のために以下で説明していきます。

合計所得48万円とは?
たとえばあなたの子供が1年間(1月~12月まで)にビットコインなどの仮想通貨で稼いだ金額が48万円とすると、

48万円仮想通貨の収入0円経費 = 48万円雑所得
※計算をわかりやすくするために経費は0円としています。
※仮想通貨の利益は雑所得になります。

となります。仮想通貨のほかに収入が無いとすると、あなたの子供の合計所得金額は

48万円雑所得 = 48万円合計所得金額
※合計所得金額については合計所得金額とは?を参照。

となります。この場合、1年間(1月~12月まで)の合計所得金額が48万円以内なのであなたの子供は扶養控除の対象になります。

収入がアルバイトだけなら103万円までが扶養になれる?

たとえばあなたの子供の収入がアルバイトの給与収入のみであり、1年間(1月~12月まで)の収入が103万円のとき、給与所得は48万円となります。

それ以外に所得がないとすると、合計所得金額は48万円となります。

103万円給与収入55万円給与所得控除 = 48万円給与所得(合計所得金額)
※給与所得控除については給与所得控除とは?を参照。
合計所得金額とは:各種所得の合計金額のこと。

この場合、1年間(1月~12月まで)の合計所得金額が48万円以内なのであなたの子供は扶養の対象になります。

つまり、収入がアルバイトの給料のみなら103万円まで扶養の対象になれるということです。

扶養から外れると親の税金はどれくらい高くなる?

たとえばあなたの子供の1年間(1月~12月まで)の合計所得が48万円(給料のみなら103万円)を超えると、あなたの子供は扶養から外れてしまうのであなたは扶養控除を利用できなくなります。
※1年間の収入が103万円を超えると扶養親族じゃなくなるため。

扶養控除とは「養う親族がいると税金が安くなる」という制度であり、今までこの制度を利用していたひとが利用できなくなることによって税金の負担が約5~17万円増えてしまいます。

したがって、アルバイトをしている子供などが家族にいる場合は「1年間の収入を調整したほうがいい」ということを教えてあげることをオススメします。

※あなたの年収が250万円~900万円とした場合。
※親族に扶養されていない場合は関係ありません。

社会保険の扶養とは?【年収130万円の壁】

年収130万円の壁とは社会保険の扶養から外れるボーダーラインのことです。

たとえば1年間の稼ぎが130万円以上になると、社会保険の扶養から外れてしまうので、自分で社会保険に加入して保険料を支払うことになります。

年収130万円の壁とは

社会保険の扶養から外れるボーダーライン
年収130万円以上になると、強制的に社会保険の扶養から外れることになります※。
※あなたを扶養する親族が勤務先の社会保険に加入している場合に限ります。

社会保険の扶養に入っているときは健康保険料は0円となりますが、年収130万円以上になると社会保険の扶養から外れて、自分で勤務先の社会保険に加入することになります。社会保険に加入すれば自分で保険料を支払わなければなりません。

社会保険に加入した場合に支払う保険料は?

1年間の収入が106万円のとき
勤務先の社会保険に加入した場合の保険料は年間で合計約15万円になります。
※保険料はこちらのページでシミュレーションを行いました。



1年間の収入が115万円のとき
勤務先の社会保険に加入した場合の保険料は年間で合計約17万円になります。
※保険料はこちらのページでシミュレーションを行いました。



1年間の収入が130万円のとき
勤務先の社会保険に加入した場合の保険料は年間で合計約19万円になります。
※保険料はこちらのページでシミュレーションを行いました。

ここまでのまとめ

ここまで説明したように「税金を安くしてくれる扶養」と「社会保険の扶養」には違いがあります。

まとめると「税金を安くしてくれる扶養」については、あなたが扶養から外れるとあなたを扶養している親族の税金に影響があります。

そして「社会保険の扶養」については、あなたが扶養から外れると自分で社会保険料を支払うことになるのであなた自身に影響があります。

アルバイトをしている未成年や学生の方はとくに関係してくるので覚えておくと役に立つと思います。

ここまでのまとめ

  • 合計所得48万円(給料のみなら103万円)を超えて扶養控除の対象から外れてしまうと、あなたを扶養している親族(たとえば親など)の税金が上がってしまう
    ※くわしくは上記で説明しています。

  • あなたの年収が130万円以上になると社会保険の扶養から外れてしまうので、あなた自身で保険に加入して保険料を支払うことになる
    ※くわしくは上記で説明しています。

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