所得税・住民税がかかる年収や扶養から外れる範囲を解説

2021.08.04 更新
パートやアルバイトをする方は「扶養のこと」や「1年間の稼ぎがいくらまでなら非課税?」などのことは知っておきましょう。この記事では税金がかかる年収の範囲や扶養でいられる範囲などについてわかりやすくまとめて説明しています。
この記事の目次
所得税がかかるのは年収いくらから?

アルバイトをする学生やパートをする主婦などは1年間の稼ぎがいくらまでなら税金がかからないのか気になると思います。


かんたんに説明すると、1年間の収入が103万円を超えると所得税がかかり始めます。アルバイトやパートをする方は知っておきましょう。
雑所得の場合は48万円を超えると所得税がかかります。
※個人事業主については個人事業主にかかる税金はなに?年収いくらから?を参照。



したがって、アルバイトやパートの方は収入が給料のほかに無く、1年間の収入が103万円以下なら所得税はかかりません(所得税が0円)。

所得税がかからない場合の計算例

たとえば1年間(1月~12月まで)の給与収入が103万円の場合、給与所得は、

103万円給与収入55万円給与所得控除 = 48万円給与所得
給与所得や給与所得控除については給与所得控除とは?を参照。

となります。給与所得以外に所得がないので、48万円が総所得金額となります。

したがって、所得税は、

 
48万円総所得金額48万円所得控除)× 所得税率 = 0円所得税
※所得税の計算式はこちら
所得控除48万円は一律に差し引かれる基礎控除です。

となります。以上が所得税が0円となる理由です。
所得控除額がもっと多ければ収入が103万円以上でも所得税はかかりません。

住民税がかかるのは年収いくらから?

住民税は所得税と同じようにお金を稼いでいるひとに課税されますが、課税されはじめる金額が所得税の場合と少し異なります。


かんたんに説明すると、1年間の収入が100万円を超えると住民税がかかり始めます。
雑所得の場合は45万円を超えると住民税がかかります。
※個人事業主については個人事業主にかかる税金はなに?年収いくらから?を参照。



したがって、アルバイトやパートなどで給料をもらっているひとの場合、稼いだお金が100万円以下なら住民税は0円になります。くわしい条件は以下のとおりです。

住民税が0円(非課税)になる条件は、前年(1月~12月まで)の合計所得金額が45万円以下(つまり、給料が年収100万円以下)であることです。このとき住民税は0円になります。
合計所得金額とは:各種所得の合計金額のこと。

「合計所得45万円ってどういう意味?」という方のために以下でわかりやすく説明していきます。

住民税が0円に?合計所得金額45万円とは?

例えばあなたがアルバイトであり、1年間(1月~12月まで)の給与収入が100万円のとき、給与所得は45万円となります。給与所得のほかに所得がないので合計所得金額は45万円となります。

給与収入が100万円以下の方は合計所得金額が45万円以下になるので住民税が課税されません。

100万円給与収入55万円給与所得控除 = 45万円給与所得(合計所得金額)

合計所得が45万円以下なので住民税は0円になります。
給与所得控除についてはこちらを参照。
合計所得金額とは:給与所得や事業所得など各種所得の合計金額のこと。

したがって、学生・パート・アルバイトなどは1年間の給料を100万円以下にしておけば住民税がかからないということになるんです。
※ただし、未成年の方は合計所得が135万円以下(給与収入のみで約204万円)なら住民税がかかりません。
※東京都以外の方は合計所得38万円以下などの場合があります。くわしくはお住まいの市区町村HPでご確認ください。

無職の場合や年金収入があるときについても以下のページで説明しています。

扶養を外れて親の税金が高くなってしまうのは年収いくらから?

アルバイトをする学生などが気をつけなければならないのが扶養の範囲内におさまるかどうかです。


なぜかというと、1年間の稼ぎが多くなり過ぎると扶養から外れてしまい、親の税金が高くなったりしてしまうためです。


簡単に説明すると、1年間の稼ぎを103万円以下にしておけば扶養の範囲内でいられるため、親の税金が高くなることはありません。

年間103万円を超えると高くなる?
あなたのお給料が1年間(1月~12月まで)で103万円を超えてしまうと、あなたを扶養している親は扶養控除を利用することができなくなります。
扶養控除を利用できなくなった場合、親の年収にもよりますが税金の負担は約5~17万円増えてしまいます。親の年収が高額ならもっと税金が高くなる場合があります。

※上記はあなたの親が扶養控除を利用している場合です。

配偶者の税金が高くなってしまうのは年収いくらから?

パートをする主婦などが気をつけなければならないのが配偶者の税金です。


なぜかというと、1年間の稼ぎが多くなり過ぎると夫の税金が高くなってしまうためです。


簡単に説明すると、1年間の稼ぎが150万円を超えると夫の税金が徐々に高くなっていき、約201万円を超えると夫の税金は約5~11万円高くなります。

年間150万円を超えると高くなる?
あなたのお給料が1年間(1月~12月まで)に150万円を超えてしまうと、あなたを扶養している夫の税金が高くなり始めます。
ちなみに、年収155万円なら夫の税金は約1,000~4,000円高くなり、年収201万円を超えると夫の税金は約5~11万円高くなります。
※上記は夫が配偶者控除を利用している場合です。
くわしくは下記のページで説明しているので気になる方はチェックしておきましょう。

※金額についてはパート主婦が年収130万円を超えたら?で年収別にシミュレーションして説明しています。

社会保険の扶養から外れてしまう年収はいくらから?

扶養に入っている方が気をつけなければならないのが社会保険の扶養の範囲内におさまるかどうかです。


簡単に説明すると、1年間の稼ぎを130万円未満にしておけば社会保険の扶養の範囲内でいられるため、自分で保険料を支払うことはありません。


扶養から外れれば自分で保険料を支払うことになります。保険料はそれなりの金額になるので扶養から外れる場合は覚悟しておきましょう。

130万円未満でも扶養から外れる?
1年間の収入が130万円以上になると働く時間や日数にかかわらず社会保険の扶養から外れることになります。

ただし、130万円未満だとしても働く時間や日数が多くなり社会保険の加入条件を満たした場合には扶養から外れて、自分で社会保険に加入することになります。
※上記は親または配偶者の社会保険の扶養に入っている場合です。

扶養から外れると自分で社会保険に加入して保険料を支払うことになります。たとえば、パートをする主婦の年収が130万円なら1年間の保険料は約19万円になります。

アルバイトやパートをしている方は、所得税や住民税がかかり始める年収のボーダーライン、扶養から外れてしまう年収のボーダーラインをしっかり覚えておきましょう。