雑所得がある場合はいくらから扶養外れるの?学生や無職の方など

2022.05.01 更新
TikTokやインスタなど、会社に勤める以外にお金を稼ぐ手段が増えています。この記事では雑所得がいくらから扶養から外れるのかについて説明していきます。
この記事の目次
雑所得がある場合の扶養で気をつけるポイント

親族(親など)に扶養されている方で雑所得がある場合に気になるのが扶養から外れるかどうかです。

学生などでも、雑所得がたくさんあれば扶養親族の対象から外れてしまいます。
※扶養親族の対象から外れると、扶養していた方(親など)の税金が上がる場合があります。

また、さらにお金を稼げば「社会保険の扶養」からも外れてしまうおそれがあります。
※親が社会保険に入っている場合に限ります。


雑所得がいくらから扶養から外れるのか。雑所得を得ており、親などに扶養されている方は税金や扶養についてザッと把握しておきましょう。

この記事の要点

  • 48万円を超えると扶養から外れて親の税金が上がる。

  • 130万円以上稼ぐと社会保険の扶養も外れる。

  • 雑所得がある場合は基本的に確定申告が必要になる。

  • 給料をもらっているひとは確定申告をしなくていい場合がある。

では最初に、雑所得がいくらから扶養から外れるのかについて下記で説明していきます。扶養から外れたくないと考えている方はチェックしておきましょう。


雑所得がいくらまでなら扶養親族の対象でいられる?
雑所得があり、扶養されている場合は合計所得48万円に注意する

あなたの合計所得が48万円を超えてしまうと、あなたは扶養親族の対象から外れることになります。
※つまり、所得が雑所得のみなら、1年間の所得が48万円を超えてしまうと扶養から外れるということです。
※出典:国税庁扶養控除


したがって、あなたを扶養していた方(親など)は扶養控除が利用できなくなります。
※扶養控除とは:扶養親族(子供など)がいる場合に税金が安くなる制度です。


親などが扶養控除を利用するには、あなたの合計所得金額が1年間で48万円以下である必要があります。

「合計所得48万円ってどういう意味?」という方のために以下でわかりやすく説明していきます。

雑所得で合計所得金額48万円とは?
たとえば、あなたが1年間(1月~12月まで)に稼いだ雑収入が48万円とすると、

48万円雑収入0円経費 = 48万円雑所得
※計算をわかりやすくするために経費は0円としています。
※雑収入(給与収入や事業収入などにあてはまらない雑多な収入)は雑所得に分類されます。ただし、収入を得る活動を「事業」としている場合は事業所得となります。

となります。ほかに所得が無いとすると、あなたの合計所得金額は

48万円雑所得 = 48万円合計所得金額
※合計所得金額については合計所得金額とは?を参照。

となります。この場合、1年間(1月~12月まで)の合計所得金額が48万円以下なので、あなたは扶養控除の対象になります。つまり、ほかに収入がなければ雑所得48万円までなら扶養控除の対象になるということです。

では次に、雑所得のほかにアルバイト収入がある場合について下記で説明していきます。




雑所得のほかにアルバイト収入がある場合は?

たとえば、あなたがアルバイトも掛け持ちしており、1年間(1月~12月まで)の給料が90万円、雑収入が25万円の場合は扶養控除の対象になるのか見ていきましょう。

まず、給与所得は、

90万円給与収入55万円給与所得控除 = 35万円給与所得
※給与所得控除については給与所得控除とは?を参照。
こちらのシミュレーションで給与所得の計算ができます。

となります。

つづいて、雑所得は、

25万円雑収入0円経費 = 25万円雑所得
※計算をわかりやすくするために経費は0円としています。
※雑収入は雑所得に分類されます。

となります。

したがって、あなたの合計所得金額は、

35万円給与所得 + 25万円雑所得 = 60万円合計所得金額
※合計所得金額については合計所得金額とは?を参照。

となります。この場合、1年間(1月~12月まで)の合計所得金額が48万円を超えてしまっているので、あなたは扶養控除の対象から外れてしまいます。

では次に、扶養控除の対象から外れると税金はいくら増えるのかについて下記で説明していきます。
※年齢や親の年収によって税金の増加額が変わるので、扶養から外れそうな方はチェックしておきましょう。


扶養親族の対象から外れたら親の負担はいくら増える?

あなたが扶養親族の対象から外れてしまい、あなたを扶養していた方(親など)が扶養控除を利用できなくなった場合、あなたの親の税金の負担は約5~17万円増えてしまうことになります。
※親の年収が250~900万円としてシミュレーションした場合。


あなたの年齢によってどれくらい税金の負担が増えてしまうかについて以下にシミュレーションしてまとめました。

とくに19歳以上22歳以下の場合は金額が増えるので注意しましょう。
※あなたが19歳以上22歳以下の学生の場合は、とくに気をつけましょう。

扶養から外れたときに増える税金額をシミュレーション

 
16歳以上の親族(子供など)が扶養から外れた場合
 

親族の年収 親族が支払う税金
年収250~400万円のとき 親族が支払う税金は約52,000円高くなります。
※所得税は19,000円、住民税は33,000円

※所得税と住民税はこちらで計算
年収500~600万円のとき 親族が支払う税金は約71,000円高くなります。
※所得税は38,000円、住民税は33,000円

※所得税と住民税はこちらで計算
年収700~900万円のとき 親族が支払う税金は約110,000円高くなります。
※所得税は76,000円、住民税は33,000円

※所得税と住民税はこちらで計算

※扶養控除の対象となる家族1人あたり
※上記の表は親族(40歳以下・社会保険加入のサラリーマン)が扶養控除を利用できなくなった場合のシミュレーション。



19歳以上22歳以下の親族(子供など)が扶養から外れた場合
 

親族の年収 親族が支払う税金
年収250~430万円のとき 親族が支払う税金は約77,000円高くなります。
※所得税は31,500円、住民税は45,000円

※所得税と住民税はこちらで計算
年収540~640万円のとき 親族が支払う税金は約110,000円高くなります。
※所得税は63,000円、住民税は45,000円

※所得税と住民税はこちらで計算
年収740~940万円のとき 親族が支払う税金は約170,000円高くなります。
※所得税は126,000円、住民税は45,000円

※所得税と住民税はこちらで計算

※扶養控除の対象となる家族1人あたり
※上記の表は親族(40歳以下・社会保険加入のサラリーマン)が扶養控除を利用できなくなった場合のシミュレーション。

では次に、社会保険の扶養から外れる場合について下記で説明していきます。たくさん稼ぐつもりの方はチェックしておきましょう。

収入が130万円以上で社会保険の扶養から外れる?

あなたの収入が1年間で130万円以上になると社会保険(健康保険など)の扶養から外れてしまいます
※1年間の収入の合計見込みが130万円以上。
社会保険(健康保険など)の扶養に入っている場合に限ります。
※加入している保険組合によっては雑所得を含まない場合があります。また、その収入が定期的なものではなく、一時的な収入(たとえば仮想通貨で一度売却して得た所得など)である場合、収入に含めない場合があります。くわしくは加入している健康保険組合を確認することをオススメします。

国民健康保険に加入している場合は、130万円に関係なく、稼いで所得が増えれば下記のように国民健康保険料が増額します。



社会保険の扶養から外れると、本人自身が国民健康保険に加入して保険料を支払うことになります。


保険料は安い金額ではないので、子供が支払うことになる場合は覚悟しましょう。以下で保険料のシミュレーションをしています。

社会保険の扶養から外れたとき、自分で支払う保険料はいくら?

雑収入が130万円のとき
たとえば雑収入(雑所得)が去年1年間(1月~12月まで)で130万円でそれ以外に収入がない場合、国民健康保険料は年間で約14万円になります。
※経費は0円としています。

現在、社会保険(健康保険など)の扶養になっており、国民健康保険の保険料を支払いたくない場合は1年間の収入を130万円未満にしておくことをオススメします。

※経費は0円としています。
※国民健康保険については国民健康保険とは?を参照。
※保険料はこちらのページでシミュレーションを行いました。
※東京都世田谷区、年齢39歳以下、加入者1人としてシミュレーションしています。



雑収入が200万円のとき
たとえば雑収入(雑所得)が去年1年間(1月~12月まで)で200万円でそれ以外に収入がない場合、国民健康保険料は年間で約20万円になります。
※経費は0円としています。

現在、社会保険(健康保険など)の扶養になっており、国民健康保険の保険料を支払いたくない場合は1年間の収入を130万円未満にしておくことをオススメします。

※経費は0円としています。
※国民健康保険については国民健康保険とは?を参照。
※保険料はこちらのページでシミュレーションを行いました。
※東京都世田谷区、年齢39歳以下、加入者1人としてシミュレーションしています。

こんなページもみられています
社会保険の扶養とは?保険料が0円になる?

では次に、扶養から外れるタイミングについて下記で説明していきます。雑所得がたくさんある方はチェックしておきましょう。

扶養から外れるタイミングはいつ?

税法上の扶養(扶養親族)については、その年の12月31日時点での状況で判断されます。

たとえば、2021年(1月~12月まで)の雑所得が48万円を超えてしまって、2021年は親の扶養親族の対象から外れたとします。
※所得が雑所得のみである場合。

しかし、2022年(1月~12月まで)の雑所得が48万円以下なら、2022年は親の扶養親族になることができます。


以上のように、税法上の扶養(扶養親族)については、その年の12月31日時点での状況で判断されるので、一度扶養から外れたとしても、翌年に条件を満たせば扶養親族の対象になることになります。
※出典:国税庁扶養控除
※扶養親族の対象から外れるときは、親が年末調整や確定申告をするときに申請手続きすることになります(今まで申請していた「扶養控除」を適用せずに提出するだけです)。


社会保険の扶養については?

社会保険の扶養については「扶養に入ろうとする時点以降の年間の見込み収入額」で判定されます。したがって、今後1年間で年収130万円未満であると見込める場合は条件を満たすことになります。
※くわしくは社会保険の扶養とは?保険料が0円になる?収入などの条件は?を参照。

では次に、雑所得がある場合の確定申告について下記で説明していきます。場合によっては申告しなくてもいいときがあるのでチェックしておきましょう。


確定申告は必要?雑所得があるときの申告について

あなたに雑所得がある場合、基本的には自身で確定申告をして所得の申告をすることになります。
※ただし、合計所得が48万円以下なら申告しても所得税は0円になります。


ただし、アルバイトなどもしており、給料をもらっている場合は雑所得が1年間で20万円以下なら確定申告をする必要がありません。


以下に子供が❶アルバイトの場合、❷雑所得だけの場合、❸学生の場合についてもまとめています。

①アルバイトの場合
給料のほかに雑所得が加われば税金が増えることになります。
ですが、アルバイトなどの勤務先から給料をもらっている方の場合、雑所得が1年間(1月~12月まで)で20万円以下ならば確定申告をしなくてもいい決まりになっています。

※出典:国税庁給与所得者で確定申告が必要な人
※給与所得と雑所得のほかに所得が無い場合。
※経費は0円としています。雑所得の計算式などは雑所得とは?を参照。
確定申告をしない場合住民税の申告が必要になる場合があります。確定申告をした場合は住民税の申告は必要ありません。確定申告はネットで簡単に作成できるのでオススメです。申告しなくてバレないか不安になるよりも、サッと申告を終わらせてしましょう。確定申告のやり方は下記で説明しています。
②雑所得だけの場合
雑所得だけの場合は1年間で48万円以下なら所得税が0円となります。48万円を超えた場合には確定申告をしなくてはいけません。
※ただし、所得が0円でも確定申告をすることをオススメします。本人の所得が0円であることを役所で確認できれば保険料の減額や非課税証明書の発行が可能になるので、確定申告をして自分の所得を申告しておきましょう。確定申告はネットで簡単に作成できるのでサッと申告を終わらせてしまいましょう。確定申告のやり方は下記で説明しています。
③学生の場合は?
アルバイトをしていない学生は?
学生の場合は雑所得が1年間(1月~12月まで)で48万円以下なら所得税が0円となります。48万円を超えた場合には子供自身で確定申告をしなくてはいけません。
※48万円を超えると扶養控除の対象から外れるので注意。
※確定申告をしない場合、住民税の申告が必要になる場合があります。ただし、所得が0円でも確定申告をすることをオススメします。本人の所得が0円であることを役所で確認できれば保険料の減額や非課税証明書の発行が可能になるので、確定申告をして自分の所得を申告しておきましょう。確定申告はネットで簡単に作成できるのでサッと申告を終わらせてしまいましょう。確定申告のやり方は下記で説明しています。



アルバイトをしている学生は?
アルバイトをしている学生の場合、雑所得が1年間(1月~12月まで)で20万円以下なら確定申告をする必要はありません。
※出典:国税庁給与所得者で確定申告が必要な人
※給与所得と雑所得のほかに所得が無い場合。
※経費は0円としています。雑所得の計算式などは雑所得とは?を参照。
確定申告をしない場合住民税の申告が必要になる場合があります。確定申告をした場合は住民税の申告は必要ありません。確定申告はネットで簡単に作成できるのでオススメです。申告しなくてバレないか不安になるよりも、サッと申告を終わらせてしましょう。確定申告のやり方は下記で説明しています。

では次に、雑所得がある場合の確定申告のやり方について下記で説明していきます。

確定申告のやり方は?

今はネットでかんたんに確定申告書が作成できます。作成した申告書を税務署に郵送することで確定申告が完了します。

確定申告をする期間は決まっており、今年1年間(1月~12月まで)の収入について確定申告をする場合は翌年の2月16日~3月15日までに申告をしましょう。
※期限に遅れても申告できますが、税金が加算されるなどの罰則が与えられる場合があるのでなるべく期間内に申告することを心がけましょう。

雑所得がある場合の確定申告のやりかた

▶確定申告のながれ
STEP➊身分証明書など必要なものを用意する
STEP➋確定申告書を作成する
STEP➌確定申告書を郵送する(税金を支払うまたは払い戻される)

くわしい手順は下記の記事で説明しています。
雑所得があるときの確定申告のやり方・手順

申告書が作成できるか不安な方は、まずはテキトーに金額を入力して確定申告書をためしに作成してみてもいいかもしれません。
※税務署に郵送する申告書に正しい金額を入力すれば問題ないので、ためしに申告書を何枚も作ってみましょう。


ここまでのまとめ(雑所得にかかる税金は?)

雑所得がたくさんある場合、扶養親族の対象から外れて親の税金が高くなってしまいます。

ですが、雑所得がそれほど多くない場合は扶養親族の対象から外れません。

扶養親族の対象から外れる金額のルールをしっかり把握しておくことをオススメします。

ここまでのまとめ

  • 親などに扶養されている場合、雑所得が48万円以下なら扶養親族の対象から外れない。
    ※くわしくは上記を参照。

  • 雑所得があり、アルバイト収入もある場合、所得の合計が48万円を超えてしまうと扶養親族の対象から外れる。
    ※くわしくは上記を参照。

  • 1年間の収入が130万円以上になると社会保険の扶養からも外れる
    ※くわしくは上記を参照。

  • 基本的に確定申告が必要だが、雑所得が20万円以下なら確定申告をしなくてもいい。
    ※くわしくは上記を参照。
雑所得にかかる税金や手取りは?

あなたが稼ぐ金額が300万円や500万円など高額になるなら扶養なんて気にせずにガンガン稼ぐことをオススメします。
※扶養から外れてもせいぜい20万円~30万円の負担増なので、何百万円もお金を稼げるなら扶養は気にしないで稼いでください。

たくさん稼ぐつもりなら、年収ごとに税金や手取りがどれくらいになるかザッと把握しておくことをおすすめします。たくさん稼いでも、まとまったお金を準備しておかないと税金や保険料が支払えなくなるので注意しましょう。

くわしくは下記の記事を参照。
雑所得10~1,000万円で税金はいくら?【収入別シミュレーション】