ベーシックインカムとは?注目されている政策

2024.04.17 更新
近年、世界中で関心を集めている政策があります。その政策がベーシックインカムです。この記事ではベーシックインカムとはなにかについて説明していきます。
この記事の目次
ベーシックインカムってなに?

ベーシックインカムとは国民一人ひとりに対して無条件に・定期的に・少額の現金を配る制度のことです。

個人全員に対して無条件に支給されるところがポイントです。
※したがって、「仕事等をしないとお金が支給されない」などの条件はありません。

また、全員に支給されるので、所得審査をするための調査費用や調査時間がかからないことがメリットです。

さらに、”後ろめたさ”を感じたりすることなくお金を受け取れるのがポイントです。
※生活保護だと受給するまでに審査などで時間がかかったり、受給者が「申し訳ない気持ち」になったり、あえて受け取ろうとしない人がでてきてしまいます(生活保護の悪い点です)。

現在までにスイス、ナミビア、インド、カナダなど世界各国で導入実験が行われています。


ベーシックインカムの目的

ベーシックインカムの目的はみんなの暮らしを経済面で基礎的に保障することです。
※ベーシックインカムは、裕福な暮らしを保障することや全ての社会保障制度や福祉サービスを廃止することを目的とした制度ではありません。

20世紀から21世紀となり、経済のあり方が大きく変わった現在、世界各国で貧困や不平等が拡大しています。

この貧困や不平等を緩和し、国民の経済的な安全を保障するためにベーシックインカム(経済面での基礎的な保障)が必要なのではないかと議論されているのです。

ベーシックインカムのメリット

ベーシックインカムを導入することで以下のような効果が期待できます。

メリット

  • 嫌な仕事・薄給な仕事に無理して就かない選択ができる
  • 貧困を緩和させる(受給者の尊厳を損なうことなく)
  • ※すべての方に給付されるので、受給者を物乞いのような立場に置かずにすむ。

  • 所得の不平等を緩和させる
  • ※所得が少ない人ほどお金の重みが大きいから。

  • 子供を持つ選択がしやすくなる
  • ときどき怠惰に過ごす選択ができる
  • など。

ベーシックインカムの反対論

ベーシックインカムの反対論として以下のようなことがよく挙げられます。

よくある反対論

  • 予算面で実現不可能
  • 福祉国家の解体につながる
  • 人々が働かなくなる
  • 浪費を助長する
  • お金を配れば問題が解決するという発想は単純すぎる
  • 金持ちにも金を配るのはばかげている
  • など。

ベーシックインカム(BI)についてはメリットもありますが、実現するには財源が必要であることをしっかり覚えておきましょう。

ベーシックインカムを導入した際にどんな利益があるのか、そしてどんな不利益があるのかを考えなければいけません。

さらにくわしい内容は下記の記事で説明しているので気になる方はチェックしておきましょう。
くわしいベーシックインカムはこちら
ベーシックインカムとは?メリットや反対論など詳しく解説