税金とは何か?わかりやすく説明。3つの役割や使いみちは?

2024.11.27 更新
「税金を何のために支払っているのかわからない」という方もいると思います。この記事では「税金とは何なのか」「なぜ必要なのか」「税金の財政」についてわかりやすく簡単に説明していきます。

この記事のポイント(要点まとめ)


▶何のために税金を納めるの?
安全な暮らしや安心できる社会づくりをするために税金を使っている。日本のルール(憲法)で決められているので税金を納めないといけない。
※くわしくは下記で説明しています。


▶税金は何に使われているの?
国は「消防・警察」「教育・医療・介護」などわたしたちの暮らしのために税金を使っている。毎年100兆円を超える金額が使われている。
※ほかにも格差の抑制や経済安定の役割があります。くわしくは下記で説明しています。
※何にいくら使われているか金額については下記で説明しています。


▶税金を払わない人はどうなる?
納税のルールを守らない人は罰金などのペナルティが与えられる。
※くわしくは下記で説明しています。


この記事の目次

税金とは?みんなの生活を支えるために使われる?
税金はわたしたちの暮らしのために国が使うお金

税金とは、国民の生活を支えるために国や都道府県・市区町村が使うお金です。
※ほかにも税金には格差の抑制経済安定の役割があります(ページ下部で説明)。
学生向けに説明した税金については税金ってなに?学生向けを参照。


わたしたちが納めた税金は国の収入(歳入)になっています。たとえばモノを買ったときにかかる消費税や、お金を稼いだときにかかる所得税などが国の収入になっています。

1年間で100兆円?税金はどんなことに使われている?

国は税金等をつかって「消防・警察」「教育・医療・介護」などの公共サービスをわたしたちに提供しています。
※ほかにも格差の抑制経済安定の役割があります(くわしくはページ下部で説明)。

どれくらいの金額が使われているかというと、毎年100兆円を超える金額が使われています。
くわしい金額は下記の項目でグラフでわかりやすく説明しているのでチェックしておくことをオススメします。

税金は何にどのくらい使われているの?

国は安心してくらせる社会づくりのために税金を使っています。その額は1年間で約100兆円を超えています。

「生活・健康のため」「道路整備のため」「教育のため」など、わたしたちが安心してくらせる社会づくりのために税金は使われているのです。
※学生向けの教科書(税金など)については税金や保険を学ぼうを参照。

収入と使われている金額



税金は多くのお金が使われている
国の収入については国民などから徴収した税金が約5~6割、政府の負債が約3割を占めています。
※税金には消費税(約23兆円)や所得税(約23兆円)、法人税(約15兆円)などが含まれています。

国が使うお金についてはわたしたちの健康や生活を守るために約3割のお金が使われています。ほかにも道路や科学の発展のためにお金が多く使われています。

グラフを見てわかるように、わたしたちが納めた税金はいろいろなことに使われています。100兆円といわれても現実味がありませんが、これだけの金額が使われているということをザッと把握しておきましょう。

では次に、税金が無かったらどうなるのかについて下記で説明していきます。

もしも税金がなかったらどうなる?
税金が無いといろいろ困る

「税金が何のためにあるのかわからないから支払いたくない」という方もいるでしょう。

ですが、もしも税金がなければ多くの公共サービスが有料になったり、医療費や教育費が今よりも高額になってしまいます。
※ほかにも税金には格差の抑制や経済安定の役割があります(ページ下部で説明)。


たとえば、警察のパトロールやごみ収集などが有料になったりするかもしれません。ほかにも高額療養費(高額な治療代を安くしてくれる制度)が無くなったりしてしまうかもしれません。

わたしたちが安心して暮らせる社会を作っていくうえで税金は必要なお金なのです。
※税金を納めることは憲法で定められた義務なので納めなくてはいけません(日本国憲法第30条)。

もしも税金がなかったら?
有料になってしまう
警察のパトロール・ゴミ収集・高速道路以外の一般の道路など

今よりも高額になってしまう
医療を受けたとき(歯医者での診療など)・介護サービス・教育など

※医療や介護などはわたしたちが払う保険料を財源に運営されていますが、税金も使われています。
※ほかにも年金にも税金が使われています。
※参照:年金や医療や介護にどれくらいお金が使われてる?

もしも税金がなかったら
もしも税金がなかったら
何かモノを買っただけで消費税がかかったり、お金を稼いだら税金がかかったりするのはとても嫌ですが、わたしたちが暮らす社会づくりのためだと考えれば「嫌々だけど税金を納めるか、、、」となると思います(とはいえ手取りのお金が減るのはとても苦しいです)。

したがって、もしも国が税金を無駄に使っていたら正しいことに使うように指摘して注意しましょう。ただし、必要なことに税金を使う場合は納得してあげましょう。

※税金がある理由のひとつは、上記のようにわたしたちが安心して暮らせる社会をつくるためなんです。
税金があるくわしい理由についてはページ下記で説明しています。

では次に、税金の役割について下記で説明していきます。税金は公共サービス以外にも貧富の差をおさえたり、経済を安定させる役割があります。


税金の役割はほかにもある?
税金は格差をなくしたり、景気を調整したりする役割がある

税金はわたしたちが暮らしで使っている道路や水道などの公共サービスを提供するために使われています。

さらに、税金は「経済の安定化」や「格差が拡大するのを防ぐ」といった役割も持っています。

税金の役割は?

公共サービスの提供
道路・水道・教育などの公共サービスをわたしたちに提供してくれる。



所得再分配
お金をたくさん稼ぐほど多く税金を納め、納められた税金は教育や医療の給付などを通じて国民に分配することで所得格差を大きくしないようにしています。
※格差が大きくなると貧困に苦しむ人が増え、それにともなって治安が悪化したり(貧困によって強盗などが増えたり)、お金が無くて医療が受けられなくなる…などの問題が起こり、社会が不安定になってしまいます。社会全体が崩れてしまわないために貧富の差を大きくしないようにしなければいけません。
※貧富の格差は日本だけでなく世界でも問題になっています。



経済安定化
急激な景気変動をおさえる。たとえば好況期のときには税負担が増え、景気の過熱(過度なインフレ)がおさえられます。
逆に、不況期のときには税負担が減り、景気のさらなる冷え込み(過度なデフレ)がおさえられます。

※くわしくは税金によってこんなことも!で説明しています。

では次に、わたしたちはなんで税金を納めているのかについて下記で説明していきます。嫌なのになぜかみんな税金を支払っています。

なんで税金を納めるの?税金を支払う理由は?
国のルールだから税金を納めなきゃいけない

「なんで税金を納めなきゃいけないの?税金を払う理由ってなに?」と不思議に感じる人もいると思います。

なぜ税金を納めないといけないかというと、その理由は税金を納めることは憲法で定められた義務だからなんです(日本国憲法第30条)。


日本のルール(憲法)で決められているため、日本に住んでいる方はこのルールに従って税金を納めているのです。違反をすると罰則が与えられることがあります(納税が遅れたり、わざと納めなかった場合)。

わざと納税をしなかったときには「延滞金」や「本来よりも上乗せされた税金」が徴収されることになるので気をつけましょう。
学生向けに説明した税金については税金ってなに?を参照。

まとめ

税金のつかいみちを見てわかるように、税金はわたしたちの暮らしに密接に関係しています。したがって、わたしたちが納めた所得税や消費税がどんなことに使われているのか大まかに知っておきましょう。

そして、税金が公共サービスのほかにも貧富の差をおさえたり、経済を安定させるために使われていることも覚えておきましょう。