日本の税金の始まりはいつから?歴史について

2024.09.12 更新
税金はいつ始まった?なぜ始まった?
現在は税金を納めることが「憲法で決められた義務」となっています。ですが、憲法で決められる前は納税はどうしていたのか。わたしたちの生活のいろいろな場面でかかわる税金は過去にも存在していたのでしょうか。この記事では税金の歴史(税金の成り立ち)についてわかりやすく簡単に説明していきます。
※学生向けの教科書(税金など)については税金や保険を学ぼうを参照。
はじめの税金は食べ物?

3世紀のはじめ、邪馬台国という国を卑弥呼という女王が治めていました。このとき税として納めるものは食べ物などだったそうです。

このことは中国の魏志倭人伝ぎしわじんでんという書物に記されており、これが日本の税のことを記した最も古い記事なんです。

税金としてお金を国や町に納めている現在と比べると、昔の税金とは大きく違っていたことがわかります。

では次に、飛鳥時代から江戸時代までの税金について下記で説明していきます。

江戸時代までは農作物などが税金だった?

飛鳥時代になると、農作物や布・絹を納めたり、労働を税として国に納める仕組みができました。

それから奈良時代→平安時代→鎌倉時代とすすみ、江戸時代までは農作物や布・絹などを税として納めていたそうです。

江戸時代は田畑に課税される年貢ねんぐが税の中心だったそうです。また、商売をする人に税がかけられる仕組みも江戸時代にできました。

1946年に「納税の義務」が憲法で定められた。

江戸時代は税の中心が年貢ねんぐでした。しかし、年貢だと「納められる税の量」が安定しませんでした。毎年が豊作になればいいのですが、農業には不作の年もあるので、年貢のままでは税収は不安定になってしまいます。


そこで、税収を安定させるために年貢をやめ、もっている土地に税金をかけたり所得税や法人税の仕組みが明治時代に作られることになりました。


それからも相続税やビール税などさまざまな税金がつくられ、昭和21年(1946年)には教育・勤労とならぶ三大義務の一つとして「納税の義務」が日本国憲法の公布により定められました。

平成になると消費税が導入された。

そして平成元年(1989年)になると消費税(3%)が導入されました。

消費税は比較的あたらしい税金なんです。平成9年には税率が5%に引き上げられ、平成26年には8%に引き上げられました。

そして、令和元年(2019年)に10%に引き上げられました。「消費税はいつからできたの?」と疑問に思っていた方は覚えておきましょう。
※今後も増える可能性はゼロではありません。どうするかは私たちが決めることです。


税の歴史はここまでです。卑弥呼の時代の「食べ物が税」だった頃とくらべると税の仕組みはいろいろと変化したことがわかります。
※学生向けの教科書については税金や保険を学ぼうを参照。

そのほか(年金や保険など)の歴史は?

年金制度の始まりについては年金制度のはじまりは?を参照
社会保障制度の始まりについては社会保障制度のはじまりは?を参照

ここまで説明したように、1,000年以上前にも税金は存在していました。ですが、当時は現在のようなお金ではなく、農作物などを納めていました。

現在は税金としてお金を納めることが憲法で決められた義務になっているので、日本に住んでいるかぎりはルール(憲法)を守ってお金を稼ぎましょう。違反すると罰金などのペナルティを与えられるので気をつけましょう。
※所得税は源泉徴収年末調整確定申告によって納めることになります。
※出典:国税庁税の歴史