社会保障制度の始まりはいつから?歴史について

2021.04.28 更新
社会保障制度はいつ始まった?なぜ始まった?
みんなの生活を支えている社会保障。そんな社会保障制度がいつ始まったのか。そしてなぜ始まったのか。この記事では社会保障制度の起源について簡単に説明していきます。
※学生向けの教科書(保険など)については税金や保険を学ぼうを参照。



社会保障制度の始まりは19世紀

社会保障制度のなかでも中心的な制度である社会保険をつくったのは19世紀ドイツのビスマルクだといわれています。

当時は産業革命で、すごい勢いで社会が変化していく時代でした。この産業革命がきっかけで誕生したのが社会保障制度といわれています。では、このときなぜ社会保障制度が必要だったのでしょうか。

社会が大きく変化し、労働者が苦しむ。

産業革命で経済はすごい勢いで成長しました。

工場では労働者の不足をおぎなうために今まで農村で働いていた人達を都市へもっていき、社会が大きく変化していきました。

それと同時にさまざまな問題が発生しました。

農民はもともといた農村のくらしから引き離され、わずかな賃金で過酷な労働を強いられるようになり、貧困に苦しむようになりました。

そのとき資本家は労働者を生産手段としか考えておらず、資本家と労働者での格差はおおきくなり、お金は資本家に集中していきました。

すると、格差の拡大・大量の貧困労働者による治安の悪化・衛生の悪化などの問題が発生してしまったのです。

年老いたりケガや病気をしたときに何も助けがない状態では社会は安定しません。

この問題に対処するために生まれたのが社会保障制度なんです。

日本では1961年に社会保障制度の基礎がつくられる。

日本では今の社会保障制度の基礎がつくられたのは1961年になってからです。


健康保険や労災保険のような制度は以前からありましたが、「国民のすべてが医療保険に加入する」「すべての20歳以上60歳未満の方は年金保険に加入する」といった社会保障制度の基礎がつくられたのは1961年になってからです(国民皆保険・皆年金制度)。


このときの日本はまだそれほど豊かな国ではなかったのですが、社会保障制度があったことにより大きな所得格差をつくらず、「病気やケガをして働けなくなったらさようなら」というような不安定な社会にさせずに高度経済成長の波にのり、日本の経済を大きく成長させたのです。

社会保障は人のため、そして成長のため。

ここまで説明したように、一人ひとりの人生を大切にあつかわなければ格差や貧困などの問題がおこり、最後には社会全体がくずれてしまいます。

産業革命ですごい勢いで経済成長をしたドイツは上記で説明した問題が大きくなったことで社会保障制度を生み出しました。

社会保障制度によって人々の生活を支え、病気・ケガをしてもまた復帰できるような社会にする。だれもが参加できる社会をつくることで経済が発展していくのです。
※学生向けの教科書(保険など)については税金や保険を学ぼうを参照。

そのほか(年金や保険など)の歴史は?

医療保険の始まりについては医療保険の始まりはいつから?を参照。
年金制度の始まりについては年金制度の始まりはいつから?を参照。

社会保障制度が格差や貧困の大量発生を防いでいるとはいえ、現在でも格差などの問題は世界各国で問題になっており、とても注目されています。

このまま格差などの問題が拡大していくのなら、もしかすると現在の社会保障制度に代わるような制度があたらしく誕生するかもしれません。