税金は20歳になったら払うんでしょ?と考えている方もいると思いますが、それは違います。
税金は18歳や20歳から支払うわけではありません。未成年の子供だとしても税金を支払っている場合があるんです。
※納税の義務に年齢は関係ありません。20歳から支払う税金や成人したらかかる税金はありません。
勘違いしたまま高校生になり、アルバイトを始めたときに慌てないように今のうちに税金について知っておきましょう。
では最初に、モノやサービスを買うとかかる税金について下記で説明していきます。消費税はすべての方に関わることになります。
子供でも支払っている場合があると言いましたが、その代表的な税金は消費税です。消費税とはモノやサービスを購入したときにかかる税金です。
※たとえばお菓子を購入するときにも消費税がかかります。
モノやサービスの価格は税込み表示されていることが多いので、あまり意識しないで払っていることが多いかもしれません。
では次に、お金を稼ぐとかかる税金について下記で説明していきます。まだ学生の方などはチェックしておきましょう。
税金の中でも代表的なものに「所得税と住民税」があります。所得税と住民税は、簡単に説明するとお金をかせぐとかかる税金です。
※「税金高いんだよなぁ。給料からけっこう引かれるんだよなぁ。」と言っているのはこれらの税金のことです。
つまり、学生(未成年)でもアルバイトなどをして多くのお金を稼げば、所得税や住民税を支払うことになるんです。
「20歳未満または未成年だから所得税や住民税は支払わなくていい」とはならないのです。
では次に、いくらから所得税がかかるのかについて下記で説明していきます。あまりお金を稼いでいなければ所得税は0円になります。
所得税はお金を稼ぐとかかる税金の代表です。
たとえばアルバイト収入があり、その金額が1年間(1月~12月まで)で103万円を超えると所得税がかかります。
つまり、収入が給料のほかに無く、1年間の収入が103万円以下なら所得税はかかりません(所得税が0円)。
※アルバイト収入が103万円を超えると所得税がかかる理由はこちらの記事で説明しています。
所得税はお金を稼いでいれば未成年でもかかるので、高校生などの方は今のうちに知っておきましょう。
くわしくは下記の記事で説明しています。
では次に、住民税(住んでいる町に納める税金)について下記で説明していきます。アルバイトをしている学生などはチェックしておきましょう。
住民税は住んでいる町に納める税金です。住民税もお金を稼いでいれば年齢に関係なくかかります。
ただし、稼いだ金額が少ないと住民税は0円になります。
簡単に説明すると、前年の合計所得が45万円以下(つまり、給料のみなら年収100万円以下)なら住民税は0円(非課税)になります。
※合計所得金額とは:各種所得の合計金額のこと。
つまり、去年1月~12月までのアルバイト収入が100万円以下※なら住民税が0円になるということです。
今まで未成年(20歳未満)なら合計所得が135万円以下(給与収入のみで約204万円)まで住民税が0円でした。
しかし、2022年4月から成人年齢が18歳になったことにより、18歳以上の方は2022年(1月~12月まで)に合計所得金額が45万円(つまり、給料のみなら年収100万円※)を超えたら住民税が2023年から課税されることになります。
※お住まいの地域によっては97万円以下などの場合があります。住民税が0円になる条件についてくわしくは下記の記事で説明しています。
住民税がかからない?いくらからかかる?住民税が0円になるとき。
では次に、未成年や学生が支払わなきゃいけない保険料について下記で説明していきます。
※未成年だとしても保険料を支払わなければいけない時があるのでチェックしておきましょう。
ここで説明する保険料とは、すべての国民がかならず加入しなければいけない「医療保険」や「年金保険」にかかるお金のことです。
未成年や学生であっても加入しなければいけないので、毎月保険料がかかることになります。
※年金については20歳以上(厚生年金加入者を除く)。
※2022年4月から成人年齢が18歳に引き下げられます。ですが、国民年金の支払いは今までと同じく20歳からとなります。
年齢別で支払わなきゃいけない保険料を下記にまとめているのでチェックしておきましょう。
未成年にもかかる保険料は「医療保険の保険料」です。
ですが、おそらくほとんどの未成年のひとは親に医療保険料を支払ってもらっていると思います※。
ちなみに、アルバイトなどで働く時間が多くなると社会保険に加入することになります。そうなれば自分で保険料を支払わなければいけなくなります。これについては、アルバイトでも社会保険に加入する?で説明しています。
※あなたが健康保険などの「医療保険証」を持っているのなら親族の誰かが医療保険料を支払っているということになります。
20歳以上になると医療保険に加えて「国民年金保険」に加入しなければいけません。1年間にかかる国民年金保険料は約20万円です。ただし、お金が無くて支払えない場合は保険料を免除することができます。
学生は手続きをすれば「学生納付特例制度」を受けることが出来るので保険料の支払いを遅らせることができます。お金が無くて支払えない場合は申請するようにしましょう。
※学生納付特例制度については学生のあいだは年金を納めずにすむ?で説明しています。
未成年でも年金を払うときがある?
未成年だとしても、会社員になったりアルバイトで働く時間などが多ければ年金を支払うことになります。くわしくは下記の記事で説明しているので気になる方はチェックしておきましょう。
では次に、税金はどうやって支払うのかについて下記で説明していきます。所得税や住民税の支払い方法を知っておきましょう。
まだお金を稼いだことがない人は、所得税などの支払い方がわからない場合がほとんどだと思います。
所得税の支払い方は、「確定申告」または「源泉徴収」によって支払うことになります。
※確定申告とは:1年間の収入を申告して、自分で所得税を納税する手続き。
※源泉徴収とは:支払者(会社など)が給料を支払うときに、所得税を差し引いて、本人の代わりに所得税を納める制度。
たとえば会社員やアルバイトをしている方の多くは、給料から所得税が差し引かれるので、自分で納める必要はありません。
※YouTubeなどでお金を稼いでいる場合は、自分で所得税を納めなければいけません(確定申告)。
住民税の支払い方は「普通徴収」または「特別徴収」によって支払うことになります。
※普通徴収とは:お住まいの市区町村から送られてくる納付書で納税する手続き。
※特別徴収とは:支払者(会社など)が給料を支払うときに、住民税を差し引いて、本人の代わりに住民税を納める制度。
たとえば会社員の多くは、給料から住民税が差し引かれるので、自分で納める必要はありません。
※給料から引かれない場合は、市区町村から送られてくる納付書を用いて住民税を納めることになります。
では最後に、ここまでのまとめについて下記で説明していきます。未成年の方は税金についてザッと把握しておきましょう。
税金は20歳になったら支払うというルールではありません。
したがって、「税金は何歳から支払うの?」という疑問は間違っています。
年齢は関係なく、モノを買ったりお金を稼いだりすれば大人でも子供でも税金を支払うことになります。消費税についてはモノやサービスを購入すればかかるので、子供でもかかることを覚えておきましょう。
また、未成年でも働く時間や日数が多ければ年金保険料を支払うことになるので注意しましょう。
現在学生の方はとりあえず上記のことについては理解しておきましょう。とくにアルバイトを始めようと考えている方は覚えておきましょう。