仕事上のケガで障害が残ってしまった…。労災保険の障害補償給付とは?

2022.01.07 更新
「仕事でケガをして障害が残ってしまった…」仕事中のケガや病気はだれもが抱えるリスクです。それが障害が残ってしまうくらいの症状だったときは大変です。そんなときには労災保険から年金が支給されます。この記事では労災保険の給付のひとつである障害補償給付について説明していきます。
障害補償給付しょうがいほしょうきゅうふとは?

障害補償給付とは簡単に説明すると、仕事が原因の病気・ケガが治ったとき(治ゆしたとき)に身体に障害が残っている場合に支給されるものです。
※治ゆとは、傷病の症状が安定し、医学上一般にみとめられた医療を行ってもその医療効果が期待できなくなった状態(症状固定)をいいます。

賃金をもらって働く従業員は労災保険に加入することになります。保険料については事業主(雇用主)が全額負担することになっているので安心してください。

会社などに雇われている方(サラリーマンやアルバイトなど)は万が一の時のためにチェックしておきましょう。

労災保険についてはこちら

業務災害または通勤災害と認められたときに適用される

労災保険は、ケガや病気などが業務災害または通勤災害と認められたときにわたしたちを助けてくれます。

仕事と関係のないケガなどは労災保険の対象外になるので注意しましょう。

業務災害とは
仕事中のケガ、仕事が原因で発生した災害や病気などが業務災害となります。
※くわしくは業務災害とは?を参照。


通勤災害とは
通勤によって被った病気、ケガまたは死亡が通勤災害となります。移動の経路から逸脱し、または中断した場合は、その後の移動も含め「通勤」とはなりません。
※くわしくは通勤災害とは?を参照。
※参照:厚生労働省労災保険給付の概要
どのくらいの金額がもらえるの?

障害補償給付はいったいどのくらいもらえるのでしょうか。

その金額は以下のようになっており、障害の程度によって変わります。

障害補償給付のもらえる金額はどのくらい?

※障害の具体例については障害等級表を参照
給付基礎日額等については給付基礎日額・算定基礎日額を参照

※参照:厚生労働省障害(補償)等給付の請求手続

具体的にどれくらいの金額?
たとえば、10月に被災された方の障害等級が3級であり、給料が月収30万円でボーナスを年間70万円もらっているとすると、給付基礎日額と算定基礎日額は以下のように計算されます。

30万円収入 × 3ヶ月 ÷ 92日※1 = 9,782円給付基礎日額


70万円ボーナス ÷ 365日 = 1,917円算定基礎日額
※1 七月は31日間、八月は31日間、九月は30日間、賃金締切日が月末として計算
※給付基礎日額とは直前3ヶ月間に支払われた賃金総額のこと。くわしくは給付基礎日額・算定基礎日額を参照。

給付基礎日額と算定基礎日額がわかったので、次に年金額を計算します。

被災された方に給付される年金額は以下のようになります。

9,782円給付基礎日額 × 245日分 = 約240万円障害補償年金


1,917円算定基礎日額 × 245日分 = 約50万円障害特別年金


約240万円障害補償年金 + 約50万円障害特別年金 = 約290万円合計の年金

以上の年金額が被災された方に毎年給付されます。さらに、障害特別支給金の300万円が一時金として支給されます。

ちなみに、労災保険から支給されるお金については非課税所得なので、税金がかからない(0円)なので安心してください。

以上のように、サラリーマンやアルバイトの方は労災保険に加入しているので、仕事が原因のケガや病気が治らないときには労災保険から年金や一時金が支給されます。

また、障害補償給付は障害等級表に載っている程度の障害を負ったときに支給されることを覚えておきましょう。