何歳まで年金をもらえば元が取れる?月収によって変わる?

2022.08.28 更新
65歳になると老後の年金がもらえるようになりますが、今まで支払った保険料の元を取るには何歳までもらえばいいのか気になる方もいると思います。この記事では何歳まで年金をもらえば元を取れるのかについて説明していきます。
この記事の目次
何歳で元が取れる?国民年金だけの場合
国民年金だけの場合は約10年

保険料を支払っていれば、65歳から老後の年金が支給されます。
※老後の年金は本人が亡くなるまで給付が続きますが、早くに亡くなってしまえばそれだけもらえる金額は少なくなります。

たとえば、20歳から60歳になるまで国民年金に加入していた場合、40年間で支払う保険料は約800万円になります。
※現在の国民年金の保険料は1年間で約20万円。この金額を40年間続けた場合。


上記の場合、65歳から受け取る老後の年金は1年間で約78万円となります。
※国民年金の保険料を40年間支払ったときの老後の年金は1年間で約78万円(厳密には777,800円(2022年度))。

したがって、75歳4か月まで年金をもらえば元を取れることになります。
※75歳4か月までで約800万円の年金を受け取れる(国民年金だけの場合)。
※保険料と老後の年金額が現在と同じと仮定した場合。

※国民年金の保険料を1年間(約20万円)支払うと、1年間にもらえる年金額は約19,500円増えます。つまり、60歳までに40年支払えば、老後にもらえる年金額は年間約78万円になります。


全額免除した期間がある場合は?

国民年金の支払いを全額免除した期間がある場合は、老後にもらえる年金が減ります。

たとえば20歳から60歳までのうち10年間を全額免除した場合、老後にもらえる年金は年間約10万円減ります。
※残りの30年間は全額支払っているとします。
※40年すべて全額免除したとしても、老後の年金の半額ぶんは受け取ることができます(国民年金の半額ぶんは税金でできているため)。

※あくまで大まかな計算です。
※くわしい計算式は老後の年金はどうやって計算する?を参照。

では次に、厚生年金に加入していた場合について下記で説明していきます。何歳までもらえば元を取れるのかチェックしておきましょう。

何歳で元が取れる?厚生年金に加入していた期間がある場合

保険料を支払っていれば、65歳から老後の年金が支給されます。
※老後の年金は本人が亡くなるまで給付が続きますが、早くに亡くなってしまえばそれだけもらえる金額は少なくなります。

20歳から60歳になるあいだに厚生年金に加入していた場合、支払う保険料ともらえる年金額は以下のようになります。
※現在の保険料を続けた場合としてシミュレーション。

厚生年金への加入期間を10年~40年でわけてシミュレーションしています。

65歳から支給される年金を何年もらえば元が取れるのかザッと把握しておきましょう。

厚生年金に40年加入していた場合は?

たとえば20歳から60歳になるまで会社員として厚生年金に加入しており、その間の月収が30万円だったとします。この場合、40年間で支払う保険料は約1,320万円になります。
※下記の表を参照。

そして、65歳から受け取る老後の年金は1年間で約161万円となります。つまり、約73歳まで年金をもらえば元を取れることになります。

※あくまで大まかな計算です。
※くわしい計算式は老後の年金はどうやって計算する?を参照。

※保険料と老後の年金額が現在と同じと仮定した場合。
※平成15年4月以後に40年厚生年金に加入としてシミュレーション。
※月給の平均は、厳密には標準報酬月額のこと(ボーナスは無し)。

では次に、厚生年金に30年加入した場合について下記で説明していきます。




厚生年金に30年加入していた場合は?

たとえば20歳から60歳までのうち30年間は会社員として厚生年金に加入しており、その間の月収が30万円だったとします。この場合、40年間で支払う保険料は約1,190万円になります。
※10年間は国民年金に加入しているとします。
※下記の表を参照。


そして、65歳から受け取る老後の年金は1年間で約140万円となります。つまり、約73歳まで年金をもらえば元を取れることになります。

※あくまで大まかな計算です。
※くわしい計算式は老後の年金はどうやって計算する?を参照。

※保険料と老後の年金額が現在と同じと仮定した場合。
※平成15年4月以後に30年厚生年金に加入としてシミュレーション。
※月給の平均は、厳密には標準報酬月額のこと(ボーナスは無し)。

では次に、厚生年金に20年加入した場合について下記で説明していきます。




厚生年金に20年加入していた場合は?

たとえば20歳から60歳までのうち20年間は会社員として厚生年金に加入しており、その間の月収が30万円だったとします。この場合、40年間で支払う保険料は約1,060万円になります。
※20年間は国民年金に加入しているとします。
※下記の表を参照。


そして、65歳から受け取る老後の年金は1年間で約119万円となります。つまり、約74歳まで年金をもらえば元を取れることになります。

※あくまで大まかな計算です。
※くわしい計算式は老後の年金はどうやって計算する?を参照。

※保険料と老後の年金額が現在と同じと仮定した場合。
※平成15年4月以後に20年厚生年金に加入としてシミュレーション。
※月給の平均は、厳密には標準報酬月額のこと(ボーナスは無し)。

では次に、厚生年金に10年加入した場合について下記で説明していきます。




厚生年金に10年加入していた場合は?

たとえば20歳から60歳までのうち10年間は会社員として厚生年金に加入しており、その間の月収が30万円だったとします。この場合、40年間で支払う保険料は約930万円になります。
※30年間は国民年金に加入しているとします。
※下記の表を参照。


そして、65歳から受け取る老後の年金は1年間で約99万円となります。つまり、約74歳まで年金をもらえば元を取れることになります。

※あくまで大まかな計算です。
※くわしい計算式は老後の年金はどうやって計算する?を参照。

※保険料と老後の年金額が現在と同じと仮定した場合。
※平成15年4月以後に10年厚生年金に加入としてシミュレーション。
※月給の平均は、厳密には標準報酬月額のこと(ボーナスは無し)。

では次に、厚生年金に60歳以降に加入した場合について下記で説明していきます。



60歳以降に厚生年金に加入してもお得なの?

60歳になってからも同じ会社で勤務しつづける方や、60歳で退職後に他の会社で働く方は厚生年金の保険料を支払うことになります。
※アルバイト等で社会保険に加入しない程度に働く場合は除く。

たとえば60歳で定年退職し、63歳からパートやアルバイト等でたくさん働いて社会保険に加入すれば、ふたたび厚生年金を支払うことになります。
※厚生年金の加入資格は70歳までです(特例を除く)。


60歳になってからも厚生年金に加入して保険料を支払えば、65歳からもらう年金が増えます。

ただし、増える金額は条件によって大きく変わります。くわしくは以下で説明していきます。
※金額によってはお得と感じないかもしれません。
60歳以上の方でパートなどをして厚生年金に加入したら、年金がいくら増えるか気になる方はチェックしておきましょう。


60歳以降に厚生年金に加入すると年金はいくら増える?

60歳以降に厚生年金に加入したときに支払う保険料と年金がいくら増えるかを以下の表にまとめました。
※下記表の例①と例②にまとめています。

注意するポイントは、あなたが20歳~60歳までに厚生年金の加入期間が40年(480ヶ月)である場合、経過的加算が上乗せされないので、60歳以降に厚生年金を支払っても老後の年金はあまり増えません。
経過的加算とは、老後にもらえる厚生年金に加算される部分。

したがって、20歳~60歳までに厚生年金に40年加入していた方は、60歳以降に厚生年金の保険料を支払ってもあまりお得に感じないかもしれません(下記表の例②の場合です)。

※厚生年金に加入していた期間が40年未満のひとは、60歳以降に厚生年金に加入すれば老後にもらえる年金が結構増えます(下記表の例①の場合です)。

年金はいくら増える?例①
60歳までに厚生年金に加入していた期間が40年未満の場合。
※経過的加算がある場合。
経過的加算とは、老齢厚生年金に加算される部分。
※あくまで大まかな計算です。

※保険料と老後の年金額が現在と同じと仮定した場合。
※月給の平均は、厳密には標準報酬月額のこと(ボーナスは無し)。

年金はいくら増える?例②
20歳~60歳までに40年 厚生年金に加入していた場合。
※経過的加算が無い場合(年金額があまり増えない)。上記で説明しています。
経過的加算とは、老齢厚生年金に加算される部分。
※あくまで大まかな計算です。

※保険料と老後の年金額が現在と同じと仮定した場合。
※月給の平均は、厳密には標準報酬月額のこと(ボーナスは無し)。


では次に、年金の支払いは何歳まで続くのかについて下記で説明していきます。

年金の支払いは何歳まで?

国民年金と厚生年金はそれぞれ加入する期間(保険料を支払わなければいけない期間)が決まっています。

かんたんに説明すると、国民年金は60歳になるまで加入することになり、厚生年金は退職するまで(70歳が上限)加入することになります。

くわしくは下記の記事で説明しているので気になる方は下記の記事をチェックしておきましょう。

では次に、年金をもらう年齢について下記で説明していきます。年齢を早めたりすることができます。

年金をもらう年齢を早くできる?

老後にもらえる年金は65歳から給付が開始します。

ただし、本人が希望すれば受給開始年齢を早めたり、遅くしたりすることができます。

受給開始年齢を繰上げまたは繰下げすると、1年間にもらえる年金額も減額または増額するのがポイントです。

それぞれメリットとデメリットがあるので、年金を早くもらいたい方は必ず下記の記事をチェックしておきましょう。

では最後に、ここまでのまとめについて下記で説明していきます。

ここまでのまとめ(元を取れる年齢は”少し違う?”)

ここまで説明したように、老後にもらえる年金額は保険料を支払った期間や金額によって変わるので、元を取れる年齢も人によって違います。

支払った保険料のぶんを回収したい方は、上記で説明したシミュレーション表で年齢をザッと把握しておきましょう。

ここまでのまとめ

  • 国民年金だけに加入している場合約75歳で元を取れる。
    ※くわしくは上記で説明しています。
  • 厚生年金に加入している場合はもらえる年金は多くなるが、支払う保険料も多くなる傾向がある。
    ※くわしくは上記で説明しています。
元を取れる年齢は”少し違う?”

ひとつ覚えておいてほしいことは、年金は老後にもらえるお金だけでなく障害・死亡のリスクに対応する保険の役割もあることです。
※年金の役割についてくわしくは年金制度ってなに?を参照。

毎月支払う保険料には「障害・死亡のリスクに対応するための保険料」も含まれているので、老後にもらえる年金だけで元を取れる年齢を考えるのは「少し違う」かもしれません。

元を取れる年齢も気になりますが、現在年金の保険料を支払っている方は「障害・死亡のリスクに対応する”年金保険”に加入しており、その保険料を支払っている」ということを覚えておきましょう。

※強制的に保険料を支払わなければいけないのは嫌ですが、年金は老後のためだけじゃないと思えば、嫌な気持ちは多少やわらぐと思います。