社会保険とは?わかりやすく解説。5つの公的保険やしくみを説明

2024.03.02 更新

「社会保険ってなに?何のためにあるの?」という方もいると思います。公的保険である「社会保険」は私たちの暮らしのセーフティネットの役割を担っている大事な保険です。この記事では社会保険についてイラストとともに簡単に説明していきます。

この記事のポイント(要点まとめ)
  • ここで説明する「社会保険」とは、すべての国民が関わることになる”5つの公的保険”のこと。

  • 勤務先で加入する健康保険と厚生年金も社会保険と呼ばれている。
    ※会社員やパート・アルバイトの方が勤務先で加入する社会保険については下記の記事で解説。
    会社員などが加入する社会保険とは?社保と国保はどう違う?

  • 民間保険(ガン保険や生命保険など)とは違う。社会保険は必ず加入することになる。


この記事の目次
社会保険ってなに?何のためにある?
社会保険は避けることのできない生活上のリスクにそなえるためにある。

社会保険とは、生活上のリスクに対応するための保険です。
※小中学生に向けた内容についてはこちらのページを参照。社会保険についてザッと学びたいひとにとっておすすめです。

病気・ケガ・障害・死亡などの生活上のリスクは誰もが抱えており、これらのリスクをすべて避けて生きていくことは困難です。

そこで、これらの生活上のリスクを社会全体で対応しようという考えのもと作られたのが社会保険です。
※社会保険は国が税金などを使って運営する「公的保険」です。

社会保険の仕組みは以下のとおり
社会保険のしくみ❶保険料を出し合う
社会保険のしくみ❶保険料を出し合う
社会保険のしくみ❷リスクにあったひとにお金やサービスを支給
社会保険のしくみ❷リスクにあったひとにお金やサービスを支給
➊リスクにそなえて国民があらかじめお金(保険料)を出し合う。
➋リスクに見舞われたひとに必要なお金やサービスが保険から支給される。

健康保険と厚生年金とは違う?

会社員などが加入する社会保険

勤務先で加入する健康保険や厚生年金のことも社会保険とよばれることが多いです。
※この記事で説明するのは主に「広い意味での社会保険」についてです。
※社会保険(健康保険や厚生年金)については下記の記事で説明しています。
会社員などが加入する社会保険とは?社保と国保はどう違う?

では次に、社会保険を構成する5つの保険について下記で説明していきます。社会保険がどんな保険でできているかチェックしておきましょう。

社会保険は5つの保険でできている?
社会保険は5つの保険でできている

社会保険は以下に示す5つの保険制度で構成されています。これら5つの保険がわたしたちの生活のリスクに対応してくれています。

5つの保険がどんなことをしてくれるのか「保険の内容」を説明しています。日本に住んでいる方はかならず関わることになるのでチェックしておきましょう。

とくに医療保険と公的年金についてはかならず知っておきましょう。

5つの保険とは?どんな内容の保険?
社会保険を構成する5つの保険
社会保険を構成する5つの保険

①医療保険とは

病気・ケガにそなえる。すべての方が加入することになる。

※医療保険とは健康保険や国保などのことをいいます。
※医療保険については医療保険とは?を参照。



②公的年金とは

年をとったときや障害を負ったときなどに年金を給付する。20歳以上60歳未満のひとが加入する。

公的年金とは国民年金や厚生年金のことをいいます。
20歳以上60歳未満のひとが加入します。
公的年金については年金制度とは?を参照。



③労災保険とは

仕事上の病気・ケガにそなえる。会社員やアルバイトなど雇われて働くひとが加入する。

労災保険については労災保険とは?を参照。



④雇用保険とは

失業などにそなえる。雇われて働くひとが加入する。

雇用保険については雇用保険とは?を参照。



⑤介護保険とは

介護が必要になったときにそなえる。40歳以上のひとは全員加入する。

介護保険については介護保険とは?を参照。

▶社会保険料を支払えば税金が安くなる?
社会保険の保険料を支払っていると税金が安くなる控除を受けることができます。
年収が増えれば支払う社会保険料も増えますが、そのぶん税金の負担を軽くしてくれる制度もあることを把握しておきましょう。

くわしい社会保険料についてはこちら↓
社会保険料控除とは?社会保険料とは?わかりやすく解説

では次に、社会保険のセーフティネットとしての役割について下記で説明していきます。


社会保険にはセーフティネットの役割がある?

社会保険があることで、個人では対処しきれないリスク(病気や障害など)に対応することが出来ています。


社会の人々で互いに支え合う(保険料を出し合う)ことで病気や障害などのリスクに対処し、リスクに見舞われた方が社会からこぼれ落ちることのないようにする「セーフティネット」の役割を「社会保障(社会保険など)」が担っています。
※社会保険は国が税金などを使って運営する「公的保険」です。収入が少ないひとも同じように医療等が受けられるようなシステムになっています。

※くわしいセーフティネットについてはこちら↓
社会保障制度とは?どんな制度なの?
みんなの保険料が皆を支える
みなさんが支払っている保険料は自分のためだけでなく、国民が安心して生活できるために使われています。

普段生活していてもあまり実感できることではないですが、自分が支払った保険料が自分以外のだれかのために使われていることを知っておきましょう。

※高い保険料を毎月支払うのは嫌ですが、上記のことを考えれば嫌な気持ちも多少やわらぐと思います。


社会保険とガン保険などの違いは?
ガン保険などに入るときはよく考えてから

私たちは「社会保険」だけではなく、民間企業が運営している保険(たとえば生命保険やガン保険など)にも加入することが出来ます。


家族がいる場合、生命保険やガン保険などに関わる方も多くいると思います。


ですが、上記で説明したように社会保険だけでも様々な給付をしてくれています(医療保険や年金など)。
※とくに医療保険年金については高い保険料を支払うことになるので、しっかりチェックしておくことをオススメします。

民間保険はよく考えてから加入しましょう

ガン保険などの民間保険に加入すれば保険料を支払うことになります。したがって、自分のライフスタイルを考えたうえで民間保険が必要かどうかしっかり考えましょう。

「大人だから保険に加入しておく」のような意味不明な理由で加入しないようにしましょう。

「社会保険だけじゃ不安!ほかにもガンに対する保険もほしい!」と思う方はガン保険や生命保険に加入しましょう。民間保険についてくわしくは下記の記事で説明しています。

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