社会保険料控除とは?社会保険料とは?わかりやすく解説

2021.10.01 更新
お金を稼げば納めなければならない税金。そんな税金の負担を軽くしてくれる社会保険料控除を知っていますか?この記事では社会保険料控除や社会保険料とは何かについて簡単に説明していきます。
この記事の目次
社会保険料控除とは?

社会保険料控除とは、簡単に説明すると社会保険料を支払っていれば税金の負担を軽くしてくれるという制度です。
※社会保険料控除は所得控除のうちのひとつです。

働いてお金を稼いでいる方のほとんどは関わることになるので知っておくことをオススメします。

この記事の要点

  • 社会保険料を支払っているひとの所得を減らして税金を安くしてくれる。

  • 社会保険料とは医療保険や介護保険などの保険料のこと。

  • 民間保険の保険料は含まれない。

  • 社会保険料控除を利用するには申請が必要。

  • 給料から天引きされている保険料については申請不要。

では最初に、社会保険料とは何なのかについて下記で説明していきます。社会保険料にはどんな保険料が含まれるのかチェックしておきましょう。


社会保険料ってなんのこと?

社会保険料とは医療保険・年金・介護保険などの保険料のことをいいます。
※医療保険とは健康保険や共済組合や国民健康保険などをいいます。


たとえば自分が支払った保険料や子供の国民年金をかわりに支払った場合の保険料が社会保険料に該当します。これらの保険料を支払ったぶんが社会保険料控除として適用できます。
※自分が学生のときに納付猶予などで支払っていなかった国民年金を今年度になってから支払ったときや子供の国民年金をかわりに支払ったときなども社会保険料控除の申請ができます。


ただし、ガン保険や生命保険などの民間保険については社会保険ではないので控除は適用されないので注意しましょう。
※生命保険などは生命保険料控除が適用される場合があります。

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支払った保険料のぶんだけ所得が減り税金が安くなる

社会保険料控除は、支払った保険料のぶんの金額を所得から差し引いてくれる所得控除です。


年収が増えればそのぶん支払う社会保険料も増えますが、そのぶん社会保険料控除で差し引かれる金額も増え、税金の負担を軽くしてくれます。
※【支払った保険料のぶんの金額が所得から差し引かれる】 → 【所得が減ってくれれば所得税も安くなる】という仕組みです。


年収によって社会保険料がどれくらいになるかは以下のシミュレーションで計算できます。

では次に、具体的に金額をあてはめてどのように控除が適用されるのか「社会保険料控除込み」で所得税をシミュレーションしていきます。


社会保険料控除込みで所得税を計算してみよう(年収380万円のとき)

サラリーマンの1年間の所得税がどれくらいになるかシミュレーションしてみましょう。条件は以下のとおりです。


この条件で所得税はいくらになる?
たとえば1年間の収入が給与収入のみで380万円、所得控除が103万円(48万円基礎控除 + 55万円社会保険料控除)の場合。


①まずは給与所得の計算
上記の条件のとき、給与所得は、

380万円給与収入120万円給与所得控除  =  260万円給与所得
給与所得控除については給与所得とは?を参照。

となります。給与所得のほかに所得がないので、これが総所得金額となります。

②次に課税所得を計算
総所得金額は計算できたので(260万円)、次に課税所得を算出します。課税所得は、

260万円総所得金額 - 所得控除 = 課税所得
課税所得については課税所得とは?を参照。

となります。

最初に決めた条件から、所得控除は103万円(48万円基礎控除 + 55万円社会保険料控除)なので、課税所得は、

260万円総所得金額103万円所得控除 = 157万円課税所得
所得控除については所得控除とは?を参照。
課税所得については課税所得とは?を参照。

となります。

③所得税を計算
課税所得がわかったので所得税を計算します。所得税は、

157万円課税所得 × 税率 = 所得税

となります。課税所得195万円以下は税率が5%なので、所得税は、

157万円課税所得 × 5% = 78,500円所得税
所得税の税率については所得税率とは?を参照。
所得税についてはこちらを参照。

※ちなみに上記の条件のとき住民税は約16万円かかります。

となります。

もし社会保険料控除がなければ?
もし社会保険料控除(55万円)を適用しないとすると、そのぶん課税所得は増えるので、

(157万円 + 55万円)課税所得 × 10% – 97,500円控除額 = 114,500円所得税
※課税所得が195万円超え~330万円以下のとき所得税率は10%(控除額97,500円)となります。

※ちなみに上記の条件のとき、住民税は約21万円かかります。

となり、控除を申請したときと比べて税金の負担が重くなってしまいます。

このように、社会保険料控除があるおかげで税金が安くなっていることがわかります。もっと多くの社会保険料を払っている場合にはさらに税金の負担は軽くなります。

手取りと税金と社会保険料を計算してみる

では次に、社会保険料控除を利用するときの申請方法について下記で説明していきます。控除を適用しようとしている方はチェックしておきましょう。


年末調整での社会保険料控除の申請は?

社会保険料控除を適用するには年末調整で申請をしなければなりません。
サラリーマンやアルバイトなどのように毎月給料から差し引かれる社会保険料については自動的に控除されるので、社会保険料控除で申請する必要はありません。


たとえば、自分が学生のときに納付猶予などで支払っていなかった国民年金を今年度になってから支払ったときや子供の国民年金をかわりに支払ったときなどに年末調整で社会保険料控除の申請をしてください。


以下のページで年末調整の書き方と申請方法を説明しています。社会保険料控除を利用する方はぜひ参考にしてみてください。

年末調整で社会保険料控除の申請をする方はこちら


社会保険料控除の申請方法については、保険料控除申告書の書き方を参照。
年末調整の書き方については、年末調整の書き方見本・記入例を参照。

確定申告での社会保険料控除の申請は?

確定申告をする方で社会保険料控除を利用できる場合は社会保険料控除の申告をしましょう。

今はネットで確定申告書を作成できます。手順にしたがって進めていけば簡単に作成できます。

作成した申告書を提出または郵送してサッと確定申告を終わらせましょう。

確定申告のやりかたは?
もしも確定申告をするのが不安な場合は、ためしにテキトーに金額を入力して申告書のつくりかたを練習してみてもいいかもしれません。

作成した申告書を税務署に郵送しなければ問題ないので、上記のページを参考に申告書をためしに作成してみましょう。

以上のように、社会保険料を支払っていれば税金が安くしてくれる制度が社会保険料控除です。

ただし、サラリーマンなどが毎月給料から差し引かれる厚生年金や健康保険の保険料については自動的に控除が適用されるので申請する必要がないことを覚えておきましょう。