介護保険とは?みんな加入するの?わかりやすく解説

2024.03.30 更新
高齢になると関わる機会が多くなる介護。みなさんも介護サービスを利用するときがくるかもしれません。この記事では介護保険について簡単に説明していきます。
この記事の目次
介護保険とは?みんな加入するの?

介護保険は「高齢者の介護を社会で支えよう」という目的で創設された国の公的保険制度です。
※介護保険の歴史については介護保険の始まりはいつから?を参照。
※学生向けに説明した介護保険について→介護保険ってなに?
※介護保険は社会保険を構成する1つです。



40歳以上の方は介護保険に加入することになっています。介護保険の被保険者は以下のように分けられています。

介護保険の加入者は年齢で分けられている

第1号被保険者 : 65歳以上の方
第2号被保険者 : 40歳~64歳の方

介護保険制度はわりと新しい制度です。介護保険がなぜ始まったのか気になる方は下記の記事をチェックしておきましょう。
介護保険の始まりはいつから?歴史について

では次に、介護保険に加入したときの保険料はどれくらいなのかについて下記で説明していきます。40歳になったらずっと支払うことになります。

介護保険料は40歳から?金額はどのくらい?

40歳以上のすべての方は介護保険に加入することになります。介護保険に加入すればもちろん介護保険料を支払わなければなりません。

介護保険料は以下のようになっています。

65歳以上の保険料(第1号被保険者)

65歳以上の方の保険料は以下の表のようになっています。

具体的な保険料については下記の記事で説明しています。
65歳以上の介護保険料はどれくらい?世帯の収入によって変わる?

40歳~64歳の保険料(第2号被保険者)

40歳~64歳の方の介護保険料は医療保険料に上乗せされます。

たとえば会社員の方で、標準報酬月額が30万円で介護保険料率が1.6%の場合、介護保険料は約29,000円(毎月約2,400円)になります。
※会社と折半のため半額になっています。

(30万円 × 1.6%) ÷ 2 × 12ヶ月= 約29,000円(介護保険料)
※毎月約2,400円。
※毎月の介護保険料は医療保険料(健康保険など)に上乗せされます。
※金額は税金保険料シミュレーションで計算。

国民健康保険に加入しているひとの場合も同じように介護保険料が上乗せされます。
※国民健康保険の保険料はこちらで計算できます。

では次に、介護サービスはだれでも利用できるのかについて下記で説明していきます。介護保険があるだけじゃサービスは受けられません。


介護が必要な方だけがサービスを利用できる

介護保険料を支払っていれば無条件で介護サービスを利用できるわけではありません。

介護を必要とする状況になったとき、住んでいる市区町村へ申請しなければなりません。

そして「介護が必要」と認定されれば介護に必要なサービスを利用することができる仕組みになっているんです。

介護サービス利用のながれ
❶介護サービスを利用するためには、市区町村に「介護や支援が必要であるかどうか」の申請を行い、認定を受ける(要介護認定の申請)。市区町村へ申請後、「介護や支援が必要であるかどうか」を判定※1

❷判定後、要介護認定を受けてはじめて介護サービスを利用できるようになります。

❸要介護認定後、ケアマネジャーは、要介護者が適切なサービスを受けられるようにケアプ
ランを作成し、要介護者は作成されたケアプラン※2に基づき、介護サービスの利用を開始することになります。

※1 介護支援専門員(ケアマネジャー)が心身の状況などを調査し、主治医の意見などを参考に、介護認定審査会が判定します。
※2 ケアプランとは、どのような介護サービスをいつ、どれだけ利用するかを決める計画のこと。ケアマネジャーが対象者やその家族と相談し、より自立した生活が送れるようにプランを作成します。

※学生向けに説明した介護保険について→介護保険ってなに?
16種類の特定疾病の種類
※第2号被保険者(40歳~64歳)は16種類の特定疾病により介護が必要と認定された場合に介護サービスを受けることができます。16種類の特定疾病については以下のとおりです。

介護サービスの利用料は?

介護保険があれば介護サービスは費用の1割で利用できる仕組みになっています。
※ただし、所得が多い人は2割~3割負担になります。

ただし、費用の1割で介護サービスを利用できるのには上限があります。くわしく知りたい方は以下のページをチェックしておきましょう。

介護サービスの利用料について

介護保険は40歳以上のすべての方に関わることになるので、もうすぐ40歳になる方は毎月支払う保険料が増えることを忘れないで覚えておきましょう。