学生アルバイトがお金を稼いだら?

学生を対象にしたアルバイトでお金を稼いだ場合の税金や保険について学ぶための教材。授業等でご活用ください。

ここではアルバイトをしたときの税金などについて説明しています。
目次

アルバイトをする学生は知っておこう!

大人になっても誰も教えてくれません

大人になれば税金や保険のことは知っていて当然のような扱いをされますが、大人になっても全然わからないという方は多くいます。なぜなら、お金を稼ぐようになっても誰かが教えてくれるわけではないからです。
生活していれば必ず関わることになる税金や保険のこと。知っておくと今後かならず役に立つでしょう。ここでは、学生がアルバイトでお金を稼いだ場合の税金と保険について説明していきます。

働いてお金を稼ぐと税金がかかる?

お金を稼げば年齢に関係なく税金がかかる

アルバイトしてお金を稼ぐようになると税金(所得税住民税)がかかってきます。「まだ子どもだから税金はかからないでしょ?」と考えているのなら注意してください。

お金を稼いでいれば大人子ども関係なく税金はかかってきます。

年間の収入を考えよう

ただし、一定の年収を超えなければ所得税も住民税もかからないようになっています。

なので、税金がかかりたくない人は年間の収入を調整しましょう。
ページ下記で年収別のシミュレーションをしています。

働くと親の税金が高くなる?

自分だけでなく親の税金も

アルバイトでお金を稼ぐと税金がかかりますが、ほかにも気をつけなければいけないことがあります。それは親の税金です。

1年間のアルバイト収入が103万円を超えると…

16歳以上の子どもがいる親は税金が安くなるという制度があるのですが、子どもがアルバイトで年間103万円を超えてしまうと、制度の対象から外れてしまい親の税金が高くなってしまうのです。
扶養控除という制度。

親の税金はどれくらい高くなる?

アルバイト収入が年間103万円を超えてしまうと親の税金は約5~11万円高くなる場合が多いです。

したがって、年間103万円超えそうな場合は親と相談しましょう。

働くと社会保険に加入する?

お金を稼ぐと税金のほかにも?

働いてお金を稼ぐようになると税金のほかにも気にしなければならないことがあります。それは「社会保険への加入」です。

社会保険に加入すると?

学生のアルバイトでも長時間(たとえば週30時間など)働くと社会保険に加入することになります。加入すれば保険料を毎月支払わなければいけません。
※社会保険の加入条件は社会保険ってなに?で説明しています。

働く時間を考えよう

つまり、働く時間が多くなると、今まで「自分の親が払ってくれていた保険に加入」していた状況から「自分で保険料を払って保険に加入する」という状況に変わるのです。なので、アルバイトをするときは社会保険に加入するかどうかを考えて働く時間を決めましょう。
※親がサラリーマンなどの場合。
※社会保険の加入条件は社会保険ってなに?で説明しています。

給料から勝手に税金が引かれる?

あれ?思ったより給料が少ない?

アルバイトなどで働いて給料をもらうとき、給料から税金が引かれている場合があります。「あれ?思ったより給料が少ない!なんで?」と気になる方も最初は多いと思います。

税金が引かれるのは国のルール

給料から税金を差し引くことを「源泉徴収」といい、源泉徴収は本人のかわりに会社が税金を納めるように国が定めたルールなんです。
※1年間にかかる税金を約12等分して1か月ごとに給料から差し引かれます。

手間をはぶき、納め忘れも防ぐ

もし源泉徴収がなければ、いちいち個人で税金を納めなければなりません。そうなったら納めるほうも受けとるほうも手間や時間を多くとられることになってしまいます。
※源泉徴収は「税金の納め忘れ」を防ぐメリットがあります。税金を納めないでいると罰金などの罰則があります。

年末に提出しなきゃいけないもの?

「おおざっぱ」に税金が引かれる?

毎月アルバイト収入から税金が引かれる源泉徴収。しかし、あなたがその年(1月~12月)に稼ぐ金額は正確にはわからないため、おおざっぱに税金が引かれることになります。そのため、本来よりも多く税金が引かれることになります。
※場合によっては少ない時もあります。

税金が返金される!年末調整

このままでは納める税金が正確ではないので、年末最後の給料をもらうときに税金の調整をする必要があります。これを「年末調整」といいます。

年末調整を会社側が行うことで納め過ぎていた税金が12月に返金されることになります。

年末調整の書類は忘れずに!

ただし、年末調整を行ってもらうには会社から渡される「年末調整を行うための書類」を職場で決められた期限までに提出しなければなりません(多くは11月末が期限です)。忘れずに提出しましょう。

年収が100万円のときはどうなる?

年収100万円のときのシミュレーション

1月~12月までの1年間の収入が100万円だったときの税金や保険料がいくらになるかまとめました。また、親の税金が高くなるかどうかもチェックしてみましょう。

所得税の計算方法などについてはこちら
住民税の計算方法などについてはこちら

年収が103万円のときはどうなる?

年収103万円のときのシミュレーション

1月~12月までの1年間の収入が103万円だったときの税金や保険料がいくらになるかまとめました。また、親の税金が高くなるかどうかもチェックしてみましょう。

所得税の計算方法などについてはこちら
住民税の計算方法などについてはこちら

年収が110万円のときはどうなる?

年収110万円のときのシミュレーション

1月~12月までの1年間の収入が110万円だったときの税金や保険料がいくらになるかまとめました。また、親の税金が高くなるかどうかもチェックしてみましょう。

所得税の計算方法などについてはこちら
住民税の計算方法などについてはこちら

年収が130万円のときはどうなる?

年収130万円のときのシミュレーション

1月~12月までの1年間の収入が130万円だったときの税金や保険料がいくらになるかまとめました。また、親の税金が高くなるかどうかもチェックしてみましょう。

所得税の計算方法などについてはこちら
住民税の計算方法などについてはこちら

年収を入力してシミュレーションしてみよう

自由に金額を入力してみよう

「もう少し具体的な金額を調べたい!」という方は税金と保険料のシミュレーションができるページを用意しています。下記のページで自由に金額を入力して手取りや税金や保険料を計算してみましょう。

税金・保険料・計算シミュレーション
まとめ
税金は暮らしの中で必ず関わってきます。

多くの人はお金を稼いで暮らすことになるので、所得税や住民税を支払わないで暮らすことは難しいでしょう。

また、社会保険(医療保険や年金など)にも必ず関わることになるので、働いてお金を稼げば保険料を支払うことになります。

したがって、「税金や保険料を支払って生活していく」ということを学生のうちからザッと把握しておくことをオススメします。年収に対して税金などがどのくらいかかるか調べたい場合は税金・保険料・計算シミュレーションを使ってみてください。
※また、学生アルバイトの税金や親の負担などをもう少しくわしく知りたいという方はフリーターや学生が扶養から外れるといくらかかる?親の税金は?を見ておくことをオススメします。
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