年金制度には「国民年金」と「厚生年金」の2つの年金があるのですが、「なにが違うの?」という疑問を持つ方が結構います。この記事では「国民年金」について簡単に説明していきます。

この記事の目次
国民年金ってなに?みんな加入するの?
国民年金とは20歳から59歳のすべての方が加入する年金保険です。
※保険については保険ってなに?を参照。
年金制度は以下の図のように、国民年金とそれに上乗せする形で存在する厚生年金という2つの年金で構成されています。
国民年金と厚生年金の2つの年金
厚生年金については厚生年金とは?を参照。
年金は何をしてくれるの?年金は老後だけじゃない?
年金は老後にもらえるものだけじゃありません。
事故等で障害が残ったときや亡くなったときにも年金が支給されるんです。つまり、年金は現役世代の保険の役割を担っているということです。
※保険については保険ってなに?を参照。
保険とは?
保険とは「保険料をはらっておき、万が一何かがあったときにお金などを支給してもらう」ものです。
保険のしくみ
➊リスクにそなえて国民があらかじめお金(保険料)を出し合う。
➋リスクに見舞われたひとに必要なお金やサービスが保険から支給される。
年金は老後だけじゃない!
老齢年金については、老齢年金とは?ページを参照。
障害年金については、障害年金とは?ページを参照。
遺族年金については、遺族年金とは?ページを参照。
毎月の保険料は?免除できる場合もある?
国民年金の保険料は以下のようになっています。
これから20歳になる方はチェックしておきましょう。
また、お金をあまり稼いでいない場合や学生などは毎月の保険料を免除してもらうこともできます。
毎月の保険料は?
20歳になると国民年金に加入し、保険料を納めなければなりません。国民年金の保険料は月額16,540円(2020年度)です。
お金がなくて支払えないときは?
お金が無くて保険料が支払えないときには国民年金の保険料を免除してもらうことができます。
保険料の免除を申請すれば、毎月の保険料が0円になります。くわしくは以下のページで説明しているのでチェックしておきましょう。
※免除制度を利用するには申請が必要になります。
保険料を滞納してしまうと…?
保険料の免除申請などをしないで、面倒くさいからという理由で保険料を滞納してそのままにしているとデメリットがあるので注意しましょう。
くわしいデメリットの内容については以下のページで説明しているのでチェックしておきましょう。
老後にもらえる年金額は?
国民年金の保険料を支払っていれば、65歳になったときに老後の年金(老齢基礎年金)がもらえます。
老後にもらえる年金額は以下のとおりです。
老後にもらえる年金額は?
老後にもらえる国民年金(老齢基礎年金)の金額は満額で年間781,700円(2020年度)となっています。
満額とは、20歳~60歳になるまで40年間保険料を支払った場合の年金額のことです。40年間のあいだに保険料の免除などをしている場合は老後の年金額が減ります。
※厚生年金に加入している方はさらに上記の年金額に厚生年金が上乗せされます。
老後にもらえる年金についてくわしく知りたい方は、老齢年金とは?を参照。
老後にもらう国民年金の半分は税金でできている?
老後にもらう国民年金(老齢基礎年金といいます)の半分は税金でまかなわれています。つまり、現役世代が払っている国民年金の保険料は半分で済んでいるということです。
なので、国民年金の保険料を払っていなくて「老後に年金がもらえない!」となってしまうと税金の払い損になってしまうんです。保険料を滞納しないように気をつけましょう。
ただし、お金が無くて保険料が払えないときには免除制度を利用することができます。
今回のコラムはここまでです。国民年金についてわかっていただけましたか?