国民年金の納付猶予とは、20歳~59歳のすべての人が納めることになる国民年金の保険料を先送りしてその期間の保険料を0円にしてくれる制度です。
保険料の支払いを先送りしたぶんについてはあとから納めることもできます。
国民年金については国民年金とは?で説明しています。
20歳から60歳未満の方は国民年金保険に加入して保険料を支払う決まりになっています。たとえ学生であっても加入して保険料を支払わなければいけません。
ですが、お金がなくて困っている人などは「納付猶予」を申請することで保険料の支払いが猶予されます。
納付猶予を受けるには条件があります。かんたんに説明すると、あまりお金を稼いでいないことが条件です。
条件についてくわしく説明すると、本人の1年間の所得が57万円以下※(給与収入なら年間122万円)である必要があります。
※独身の場合。くわしい内容はこちらの審査表を参照。
「所得57万円ってなんのこと?」という方のために、以下でわかりやすく計算しながら説明しているのでチェックしておきましょう。
納付猶予を受けるには申請をしなければいけません。何もしないで年金の保険料が先送りされるわけではありません。
納付猶予の申請の手続きを行えば、国民年金保険料は0円になります。
申請はお住まいの市区町村役所や年金事務所にて受け付けています。申請書の書き方はこちらのページで説明しています。
お金がなくて年金を払うのがむずかしいときには、ぜひこの制度を利用してください。
未納にしておくと受給資格は得られませんが、この制度を利用すれば、障害を負ったときに障害年金が受けとれないなどといったことを防げるので必ず申請しましょう。
※申請はお住まいの市区町村役所や年金事務所にて受け付けています。申請書の書き方はこちらのページで説明しています。
納付猶予を受けた期間については10年以内※であれば保険料をさかのぼって納める「追納」ができます。
将来受け取る年金額を減らしたくない人は経済的に余裕が出来てから追納をしましょう。
※たとえば2019年4月ぶんは2029年4月末まで。
納付猶予の申請をすればその期間の保険料は先送りされますが、年金を受けとる資格は得られます。
ただし、猶予した期間は年金額には反映されないため、あなたが受けとる年金は減額されます。
※全額免除の場合は1/2の減額で済みます。ですが、猶予を申請してあとから保険料を納付しなければ老後の年金は全額減額されます。
今回のコラムはここまでです。国民年金の納付猶予制度についてわかっていただけましたか?
くわしい制度内容についてはこちらのページを参照。