日本ではすべての方が医療保険に加入する決まりになっています。現在無職で収入が0円だとしても加入しなければなりません。
国民健康保険に加入すれば保険料がかかります。現在無職だとしても保険料がかかるので滞納しないように気をつけましょう。
※ただし、親族が社会保険に加入しており、その社会保険の扶養に入った場合には保険料は0円になります。
世帯の所得が少ない場合には国民健康保険料が減額されます。つまり、あまりお金を稼いでいなければ保険料が安くなります。
※所得が少なければ申請しなくても減額されるので、市役所で減額の申請をする必要はありません。
以下の表に保険料の減額割合を示します。
たとえば、国民健康保険の加入者が本人のみで、本人が世帯主であり、所得が少ない場合には保険料(均等割)が最大で7割減額されます(1年間の保険料が52,800円なら15,840円になります)。
※均等割とは加入者数によって定額でかかる保険料。
よくわからない方のために、下記に加入者が3人で7割減額になる場合のシミュレーションをしているのでチェックしておきましょう。
総所得金額とは:各種所得の合計(一部所得を除く)
所得とは:収入から経費を差し引いた金額。
注意
※労災保険の給付(休業補償給付など)・失業手当(基本手当)・傷病手当金・児童手当・児童扶養手当・遺族年金・障害年金などは非課税所得なので総所得金額に合計されません。
【7割減額のシミュレーション】
・被保険者数が世帯主の他に2人(合計3人)
・全員の前年所得は0円
※たとえば、加入者➊が年金収入100万円、加入者➋が年金収入90万円、加入者➌が収入0円の場合、3人の合計所得は0円になります。
※年金の所得計算については年金についての所得計算を参照。
さらに細かく計算
国保の均等割が1人あたり53,000円なら7割減で15,900円になります。
被保険者数が合計3人なので、年間の保険料は
となります。
※保険料が所得割と均等割だけの場合。所得は0円なので所得割も0円となります。
※所得割とは1年間の所得によってかかる保険料。
無職の場合の保険料をシミュレーションしてみましょう。
まず、国民健康保険料は以下のように計算されます。
ここから保険料のシミュレーション
あなたが無職で1年間(1月~12月まで)の収入が0円だとすると、あなたの1年間の所得は0円になります。なので、所得割は0円となります。
したがって、あなたが支払う保険料は均等割だけ※になります。
※東京都23区の場合。住んでいる地域によって異なります。
あなたの1年間の所得は0円なので、上記の減額割合と照らし合わせると、あなたの国民健康保険料(均等割)は7割減額※されます。
※世帯の所得の合計が33万円以下の場合
均等割を52,800円とすると7割減額で15,840円になるので、あなたが支払う保険料は、
となります。
国民健康保険料は前年1月~12月の所得をもとに今年度の保険料(今年4月~翌年3月まで)が計算されます。
したがって、今年3月末で会社を退職して4月から無職で収入が無かったとしても、今年度4月~翌年3月までの保険料は減額されません。
なので、退職して初年度の保険料はそれなりの金額になるので注意しましょう。
となります。
上記で説明したように、世帯主および加入者の合計所得が少ない場合に国保の保険料(均等割)が減額されます。
したがって、自分が無職で収入が0円でも自分以外の加入者が稼いでいたり、世帯主が稼いでいる場合には保険料が減額されないので注意しましょう。
以下に本人が無職で収入が0円だとしても世帯主に所得がある場合の保険料について説明していきます。
ここまで説明したように、無職だとしても国民健康保険に加入しなければならないので保険料がかかることを忘れてはいけません。
また、世帯の所得が少なければ保険料は減額されますが、自分が無職だとしても世帯の誰かがお金をたくさん稼いでいれば保険料は減額されないことも覚えておきましょう。
以下はここまでの説明のまとめです。
以上のように、無職だとしても保険料が減額になるケースとそうならないケースがあるので、保険料の計算をするときは自分の世帯が減額されるケースにあてはまるのかチェックしておきましょう。
また、退職後1年目の保険料はそれなりの金額になることが多いので、退職するつもりのサラリーマンなどは保険料の支払いに注意しておきましょう。