世帯主とは、世帯の代表者のことをいいます。
たとえば父・母・子供2人の家族構成であり、働いてお金を稼いで家計を支えているひとが父のみであるなら、世帯主は「父」になる場合が多いでしょう。
ですが、世帯主になるには年齢や収入の多さは関係ありません。
※「父が定年退職で現役を引退して収入は0円だが、引退前のまま世帯主になっている」という場合もあります。
※世帯とは生活を一緒にする人の集まりのこと。1人で居住と生計を維持している場合も世帯になります。
申請書等を記入するときに「世帯主との続柄」という項目がある場合があります。
たとえばあなたが年末調整などの書類に記入する際、世帯主があなたの父の場合、申請書などの「世帯主との続柄」の欄には「父」と記入します。あなた本人が世帯主の場合は、「世帯主との続柄」の欄には「本人」と記入します。
では次に、一人暮らしのときの世帯主について下記で説明していきます。一人暮らしをしている方はチェックしておきましょう。
1人暮らしの場合、住民票を本人の住所にしていれば本人が世帯主になります。
ですが、一人暮らしを始めた際に住民票の変更をしておらず、住民票の住所が実家のままになっている場合、一人暮らしで別居していても世帯主は実家の代表者になります。
たとえば子供が就職して社会人になり、1人暮らしを始めたとしても、その子供(会社員)が住民票を移していなければ実家の代表者が世帯主となります。
もし一人暮らしを始めて世帯主を本人にしたい場合は変更手続きを忘れないようにしましょう。
※世帯主が誰なのか知りたくて不安な場合は、お住まいの地域の役所などで住民票を確認しましょう。
では次に、実家で独身の場合の世帯主について下記で説明していきます。
実家で親と同居して住んでおり、独身の場合は世帯主は世帯の代表者になります。この場合、父親か母親が世帯主になることが多いでしょう。
たとえば、実家の家族構成が父・母・新入社員の子供1人で同居して住んでおり、父と母が現役を引退しているとします。
この場合、社会人として稼いでいるひとが子供のみであっても、世帯主の変更をしていなければ父または母が世帯主になっているでしょう。
※親と同一生計で、本人が世帯の生計を維持していても、世帯主の変更をしていなければ世帯主は「親」になります。
※世帯の全員の収入が少なければ住民税非課税世帯になる場合があります。
このように、年収が一番多いからといって世帯主になるわけではありません。正確に世帯主を知りたければ住民票を確認しましょう。
※年末調整のときに世帯主を記入することになるので知っておきましょう。
子供が就職して新社会人として働き始め、お金を稼ぐようになれば扶養から外れることになります。そして、子供自身が勤務先の社会保険に加入して保険料を支払うことになります。
このとき、子供と同居している親の国民健康保険料が高くなることはありません。また、条件を満たせば子供の社会保険の扶養に入ることもできます。
※親が国民健康保険に加入している場合。
※国保の保険料は加入者の所得で決まるため。
※ただし、同居している子供が世帯主になった場合は保険料の減額がなくなる場合があります。くわしくは無職の場合の国民健康保険料はどれくらい?所得が少ないと安くなる?で説明しています。
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親を社会保険の扶養に入れられる?何歳まで大丈夫?
では次に、世帯主が2人になる場合について下記で説明していきます。世帯の2人が世帯主になることもできます。
世帯主が2人になることもあります。たとえば同棲している場合です。
2人が別々に住民票を作成して、それぞれが自分を世帯主とすれば「世帯主が2人」になることができます。
ただし、同棲していても、どちらかが住民票を実家から移していなければ世帯主が2人になることはありません。
また、結婚して夫婦になった場合は夫または妻のどちらかが世帯主になるのが一般的です。
ただし、夫婦ともに生計を別にしているなどで世帯を別にしたい場合はそれぞれが世帯主になることもできます(ただし、お住まいの地域によっては「同居している場合は世帯主を分けることができない」ことがあります)。
では次に、親と世帯分離した場合について下記で説明していきます。世帯分離はメリットとデメリットがあります。
高齢の親を扶養に入れるか、親との世帯を分離しようか悩む方もいると思います。
親を扶養すればメリットもありますが、デメリットもあります。
たとえば、扶養することで税金は安くなりますが、親の介護保険料が上がったり、介護サービス費用の負担額が上がったりする場合があります。
※保険料や介護費用が増えるのは親が65歳以上の場合。
※ちなみに、親と同居して扶養したとしても、親の税金が上がることはありません。ただし、親が住民税非課税世帯だった場合、親と同居して扶養することで、介護保険料が上がったりする場合があります。
また、親と世帯を分離すると介護費用が安くなるメリットがありますが、手続きがややこしくなる等のデメリットがあります。
かんたんに説明すると、親が健康で元気なら扶養したときにデメリットよりもメリットが上回ります。くわしくは下記の記事で説明しています。
※もし、親が介護サービスを必要とするくらい体調が悪い場合、メリットよりもデメリットが上回る場合があるので下記の記事でチェックしておくことをオススメします。
世帯主を変更することは可能です。
お住まいの地域の役所で手続きをすることになります。とくに条件などはありません。
ただし、手続きする際には本人確認書類(免許証やパスポートなど)が必要になります。
※手続き出来る方は、世帯主、本人※1、同一世帯の方です。
※1 15歳未満の場合は親権者。
※上記以外の場合は委任状が必要となります。
ここまで説明したように、世帯主とは世帯の代表者のことです。世帯主になるには特に条件などありません。
世帯主になるうえで注意するポイントは年齢や収入などは関係ないということです。
その世帯で一番お金を稼いでいるからといって世帯主になるわけではありません。自分の家の世帯主がわからない場合は住民票で確認してください。
年金の免除や国民健康保険料の減額の対象になるには、自分の収入以外にも世帯主の収入が関係してきます。
※つまり、世帯主がたくさんお金を稼いでいる場合は保険料が減額されません。
世帯が自分1人ならとくに問題はありませんが、同世帯に親族がいたり世帯主が自分以外の場合は保険料の減額対象から外れてしまう場合があるので、気になる方は下記の記事をチェックしておきましょう。
無職の場合の国民健康保険料はどれくらい?所得が少ないと安くなる?
※年金については国民年金を免除すると0円になる?を参照。