住民税非課税世帯ってなに?年収の目安は?メリットも解説

2024.05.17 更新
住民税非課税世帯とはどんなひとで年収いくらだと該当するのか。住民税非課税になる年収の目安を知りたい方は「住民税が0円になる範囲」をチェックしておきましょう。この記事では住民税非課税世帯がどういう世帯なのか、メリットなどについてわかりやすく説明していきます。

この記事のポイント(要点まとめ)

▶住民税非課税世帯ってなに?
住民税非課税世帯とは、住民税が非課税(0円)である世帯のこと。世帯の全員が住民税0円になる条件を満たしていないといけない。
※くわしくは下記で説明しています。


▶非課税世帯になると何がお得?メリットは?
住民税非課税世帯にあてはまると、住民税が0円になるだけでなく、保険料や介護費用が安くなったりする。
※くわしくは下記で説明しています。


▶どうやって計算するの?調べられる?

年金収入がある方、扶養親族がいる方で住民税が0円になる場合をシミュレーション。残念ながら、収入がしっかりある家庭は住民税非課税世帯の対象外。
※くわしくは下記を参照。非課税世帯にならない場合を説明しています。
住民税非課税になる年収の目安は?

住民税非課税になる年収は以下のとおりです。
※市区町村によって金額が違うのが注意ポイントです。

住民税非課税になる年収の目安
住民税非課税になる年収の目安

※収入が給与収入だけの場合の目安です。

▶住民税非課税世帯にあてはまるには?
たとえば夫婦2人暮らしの世帯なら、夫の年収が156万以下で、妻の年収が100万以下であれば夫婦ともに住民税が0円になるので「住民税非課税世帯」になります(上記表の市区町村①の場合)。
※年金収入だけの場合は下記で解説しています。
※ひとり親の場合については母子家庭で住民税が非課税になるには?で解説。


▶住民税が非課税になる年収の目安は?

本人だけの場合、給与収入のみで年収100万以下(合計所得45万円以下)なら住民税が0円になる。
※市区町村によっては98万以下や93万以下の場合があります。
※同一生計配偶者が1人、扶養親族(子供など)が3人いるなら合計所得206万以下(年収約306万)。同一生計配偶者が1人子供が4人なら合計所得241万以下(年収約355万)。
※扶養親族がいたり、未成年、ひとり親などの場合は金額が変わります。
くわしい条件は下記で説明しています。


この記事の目次
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住民税非課税世帯とはどんなひと?
住民税非課税世帯とは?世帯の誰かが住民税を支払っていると非課税世帯にならない

住民税非課税世帯とは、住民税がかからない世帯のことをいいます。同じ世帯にいる全員の住民税が非課税(0円)である必要があります。
※住民税の所得割と均等割の両方が非課税(0円)でないといけません。


つまり、同じ世帯の誰か1人でも住民税がかかっていたら住民税非課税世帯にはなりません。
※住民税が0円になる条件は下記で解説。

世帯内のみんなが0円じゃないとダメ?
たとえば同世帯の3人暮らし(父・母・あなた)であり、母とあなたが収入0円だとしても、父がたくさんお金を稼いでいて住民税を支払っている場合は住民税非課税世帯にはなりません。
※どんなときに住民税が0円になるのか、自分があてはまっているのか気になる方はこの記事でチェックしておくことをおすすめします。
住民税非課税世帯かどうか調べるには?
役所で聞くのが確実

下記の条件にあてはまるひとは住民税が0円になりますが、自分の世帯が住民税非課税世帯にあてはまっているのかよくわからなくて不安な方もいると思います。

住民税非課税世帯かどうか調べるには、お住まいの市区町村の役所に教えてもらうのが確実です。その際は本人確認書類(保険証や免許証、マイナンバーカード等)を忘れないように用意していきましょう。


現在、物価高騰の影響等で住民税非課税世帯などには現金(3万~10万円)が支給されています。
しかし、自分の世帯が非課税世帯だとしても、別世帯の親族に扶養されている場合は給付金の対象外になることがあります。くわしくは市区町村HPで確認することをおすすめします。

※住民税が課税されている者の扶養親族等のみからなる世帯(親に扶養されている1人暮らしの息子や親族に扶養されている別居の両親など)には、給付金は支給されないことがあります。

では次に、非課税世帯になったときに安くなるものについて下記で説明していきます。住民税非課税世帯だといろいろ安くなります。


こんなページも見られています
住民税非課税世帯の親を扶養したときの影響は?
非課税世帯になると保険料などが安くなる?

住民税非課税世帯にあてはまると、国や自治体が提供する様々なサービスを少ない負担で受けられるようになります。
※物価高騰の影響等で低所得世帯(住民税非課税世帯など)に給付金3万~5万円の支給が施策されました。
低所得世帯とは、低所得のひとり親世帯などのこと。住民税非課税世帯に相当する場合などがあてはまる。



たとえば月々支払う介護保険料が安くなったり、病院代・介護サービスの利用料などの負担が減るメリットがあります。


所得が少ない場合やお金が無くて困っているような方の生活を支えるようなしくみになっています。

たとえばどんなことが安くなる?
▶高額療養費が安くなる
たとえば住民税非課税世帯になると、高額療養費の上限が低くなります。一般の方はひと月の上限が57,600円ですが、住民税非課税世帯なら15,000円~24,600円になります。


▶施設サービス費が安くなる
たとえば住民税非課税世帯になると、介護施設での食費などが安くなります。たとえば、ひと月の食費は通常約44,000円ですが、住民税非課税世帯なら約9,000円~約40,000円になります。
※くわしくは特定入所者介護サービス費とはを参照。

こんな費用も安くなる
▶国民健康保険料が安くなる
住民税非課税世帯であれば、去年の所得が少ないので国民健康保険料(均等割や平等割)が2割~7割減額されます。たとえば、1年間の保険料が7万円だとすると、約2万~5万円になります。
※保険料は市区町村によって変わります。
※くわしくは国保の保険料の減額条件についてを参照。保険料をシミュレーションしたりしています。


▶介護保険料が安くなる
ほかにも、介護保険料が安くなります。たとえば世帯に住民税を課税されている人がおり、本人の年金収入が80万円超えだとすると、介護保険料は約6,300円/月額になります。住民税非課税世帯であり、本人の年金収入が80万円超えだとすると、介護保険料は約3,150円/月額になります。
※介護保険料は市区町村で異なります。
介護保険料についてはこちら↓
65歳以上の介護保険料はどれくらい?世帯の収入によって変わる?


▶保育料が安くなったり…

住民税非課税世帯の場合、保育所等の利用料が無償化されたりします。
※ほかにも住民税非課税世帯・それに準ずる世帯は大学の授業料が減免されたり、給付型奨学金を受けることができたりします。

では次に、住民税が0円になる条件について下記で説明していきます。住民税を支払わなくていい人に自分があてはまるかチェックしておきましょう。
※本人のみの場合、扶養する親族がいる場合などに分けて説明しています。自分が住民税非課税なのか下記で調べてみましょう。


住民税が非課税(0円)になるには年収いくら?どんな人があてはまる?
条件にあてはまれば住民税が0円になる

住民税が0円(非課税)になるには下記の条件にあてはまる必要があります。
※条件にあてはまらなければ住民税は0円になりません。

条件にあてはまれば自動的に住民税が0円になります。申請等の必要はありません。


たとえば未成年の方やシングルマザー(ひとり親)などの方は合計所得135万円以下なら住民税が0円になります。
※合計所得135万円とは、給料のみで年収約204万円となります。

住民税がかからない人は?0円になる条件
下記のどれかにあてはまるひとは住民税が非課税(0円)になります。
住民税(所得割と均等割)が0円になります。

▶本人のみの場合は?
前年1月~12月までの合計所得金額が45万円以下の方は住民税が0円になります。
合計所得45万円とは、給料のみで年収100万円のこと。
注意※住んでいる地域によっては38万円以下または42万円以下の場合があります。
※くわしくは下記でシミュレーションして説明していきます。


▶扶養する親族がいる方は?

前年1月~12月までの合計所得金額が(本人+同一生計配偶者+扶養親族数)× 35万円 + 31万円以下の方は住民税が0円になります。
扶養親族には16歳未満の親族も含まれます。
同一生計配偶者には内縁関係の人は該当しません。
注意※住んでいる地域によっては金額が異なる場合があります。くわしくは下記でシミュレーションして説明していきます。


▶生活保護を受けている方は?

生活保護を受けている方は住民税が0円になります。


▶障害者、未成年者、寡婦またはひとり親は?

前年1月~12月までの合計所得金額が135万円以下(給与収入のみの場合204万4千円未満)の方は住民税が0円になります。
ひとり親とは母子家庭や父子家庭のこと。

※参照:東京都主税局個人住民税


注意※労災保険の給付(休業補償給付など)・失業手当(基本手当)・傷病手当金・児童手当・児童扶養手当・遺族年金・障害年金などは非課税所得なので所得には含まれません。
※2021年以後の住民税から所得要件が一律10万円引き上げられました(こちらのお知らせを参照)。

住民税非課税世帯になるには?(非課税世帯にならない例)
ふつうに稼いでいる家庭は対象外

住民税非課税世帯になるには、同じ世帯全員が住民税0円である必要があります。上記の条件にあてはまれば住民税が0円(非課税)になります。
※下記のように月の収入がしっかりあるような家庭は対象外です。


3人家族の場合でシミュレーション
たとえば、「父、母、高校生の子供」の3人家族の場合。父はサラリーマンで年収500万円、母はパートをしており(年収100万円)、高校生16歳の子供の収入は100万円(アルバイト)とします。


は給料のみで年収100万円(つまり、合計所得45万円)なので住民税は0円になります。
子供は未成年なので、給料のみで年収約204万円以下なら住民税は0円になります。
は給料のみで年収500万円(つまり、合計所得356万円)なので、住民税が課税されてしまいます。


上記のケースだと、父が住民税を支払っているので住民税非課税世帯になりません。このように、世帯の誰かひとりでも上記の条件にあてはまらない場合は住民税非課税世帯になりません。

では次に、住民税が0円になる具体的なシミュレーションをパターン別に下記で説明していきます。
※年収どれくらいで住民税が0円になるのか計算して説明しています。計算方法がわからない方は下記をチェックしておきましょう。

自分はあてはまる?住民税が0円になるシミュレーション

住民税が非課税になるには、前年1月~12月までの合計所得金額が一定以下である必要があります。

以下に➊本人のみの場合、➋年金をもらっている場合、➌扶養している親族がいる場合でパターン別に住民税が0円になるシミュレーションをしています。

自分が住民税非課税にあてはまるかチェックしておきましょう。

例①本人のみの場合(独身など)
前年1月~12月までの合計所得金額が45万円以下の方は住民税がかかりません。


ここからシミュレーション
たとえば去年1月~12月までの収入が給与収入のみ(アルバイトなど)で収入が100万円のとき、給与所得は45万円となります。給与所得のほかに所得がないので合計所得金額は45万円となります。したがって、給与収入が100万円以下の方は合計所得金額が45万円以下となるので住民税が課税されません。

扶養親族等がいない個人事業主の場合はこちらで解説。



100万円給与収入55万円給与所得控除 = 45万円給与所得(合計所得金額)

給与所得控除とは:給与収入金額に応じて差し引かれる控除。
給与所得は給与所得シミュレーションで計算できます。
合計所得金額とは:各種所得の合計金額のこと。
※※市区町村によっては合計所得金額38万円以下または42万円以下の場合があります。
▶市区町村によって住民税が0円になる条件が違う?

とてもややこしいのですが、市区町村によっては住民税が0円になる条件の金額が上記よりも少ない場合があります(42万円以下など)。気になる方は下記の記事をチェックしておきましょう。
市区町村によって0円になる条件が違う?

住民税が非課税になる所得要件が10万円引き上げられました。2021年の住民税から適用されます。
オススメ記事:子供がアルバイトしてても非課税世帯になれる?




例②年金をもらっている人の場合
年金があるひとで住民税が0円になる場合を下記でシミュレーション

前年1月~12月までの合計所得金額が45万円以下の方は住民税がかかりません。
※扶養している親族がいる場合は下記の例③を参照。

ここからシミュレーション(65歳以上の場合)

たとえば去年1月~12月までの収入が年金収入のみで収入が155万円以下の方は、合計所得金額が45万円以下になるので住民税が課税されません。
※※市区町村によっては合計所得金額38万円以下または42万円以下の場合があります。くわしくは市区町村によって0円になる条件が違う?を参照。


155万円年金収入110万円公的年金控除 = 45万円雑所得(合計所得金額)

公的年金等控除とは:年金収入金額に応じて差し引かれる控除。
合計所得金額とは:給与所得や事業所得など各種所得の合計金額
※ここで説明する「年金」とは公的年金等のこと。
65歳未満の場合

たとえば去年1月~12月までの収入が年金収入のみで収入が105万円以下の方は、合計所得金額が45万円以下になるので住民税が課税されません。
※※市区町村によっては合計所得金額38万円以下または42万円以下の場合があります。くわしくは市区町村によって0円になる条件が違う?を参照。

公的年金控除が65歳以上の場合より少ないので以下のようになります。

105万円年金収入60万円公的年金等控除 = 45万円雑所得(合計所得金額)

公的年金等控除とは:年金収入金額に応じて差し引かれる控除。
合計所得金額とは:給与所得や事業所得など各種所得の合計金額
年金についてのは年金所得シミュレーションで計算できます。
※ここで説明する「年金」とは公的年金等のこと。

※配偶者を扶養する場合は211万まで非課税になる場合があります。
妻がいるとき年金収入211万まで住民税が0円になる?




例③扶養している親族がいる場合
親族を扶養しているひとで住民税が0円になる場合を下記でシミュレーション

前年1月~12月までの合計所得金額が(本人+同一生計配偶者+扶養親族数)× 35万円 + 31万円以下の方は住民税がかかりません。
※市区町村によっては金額が異なる場合があります。くわしくは下記で説明していきます。


ここからシミュレーション
たとえばあなたに同一生計配偶者がおり、扶養親族が1人いる場合、住民税が0円になる条件は以下のようになります。

(本人1+同一生計配偶者1+扶養親族数1)× 35万円 + 31万円 = 136万円(合計所得金額)
※配偶者が1人、扶養親族(子供など)が3人いるなら、合計所得金額206万円以下なら住民税が非課税となります。
※配偶者が1人子供が4人なら合計所得241万円以下。
※配偶者が1人子供が5人なら合計所得276万円以下。

※市区町村によっては金額が異なる場合があります。くわしくは下記で説明していきます。

つまり、上記の条件の方は合計所得136万以下なら住民税が非課税(0円)となります。

合計所得136万以下っていくらなの?
たとえばあなたの去年1月~12月までの収入が給料のみで200万円の場合、給与所得は

200万円給与収入68万円給与所得控除 = 132万円給与所得(合計所得金額)

給与所得はこちらのシミュレーションで計算できます。
給与所得控除とは:給与収入金額に応じて差し引かれる控除。
合計所得金額とは:給与所得や事業所得など各種所得の合計金額のこと。

となります。給与所得のほかに所得がないので132万円が合計所得金額となります。したがって、合計所得金額が136万円以下のため住民税はかかりません。


▶市区町村によって住民税が0円になる条件が違うの?

とてもややこしいのですが、市区町村によっては住民税が0円になる条件の金額が上記よりも少ない場合があります。市区町村によってどれくらい金額が変わるのか下記の記事で説明しています。
また、4つの市区町村で子供が1人、2人、3人の場合で住民税が0円になる金額をシミュレーションしているので気になる方は下記の記事をチェックしておきましょう。

市区町村によって0円になる条件が違う?(扶養親族等がいるとき)


結局わたしは住民税非課税世帯にあてはまっているの?

収入や所得が無ければ、住民税が0円になる条件を満たすことになります。

自分の世帯は非課税世帯なのか把握しておきましょう。

住民税非課税世帯にあてはまるか確認

▶住民税非課税世帯になるパターン
世帯内の全員が、去年1月~12月までの所得が少なく、住民税0円の条件にあてはまっているなら、今年度は住民税非課税世帯になる。


▶来年度は対象外になるパターン
世帯内のだれかが、今年1月~12月までの所得が多くなり、住民税0円の条件にあてはまらなくなった場合、来年度は住民税非課税世帯じゃなくなる(つまり、対象外)。

申告が必要なの?
多くの方は申告の必要はありません。しかし、収入や所得が0円の方は、そのことを申告していなければ非課税世帯として認められない場合があります。
収入が無い方は、お住まいの地域の役所で住民税の申告をしましょう。

住民税の申告をする際は本人確認書類や収入が証明できるものがあれば持参していきましょう。

ただし、住民税非課税の対象(住民税が0円になる条件を満たしている方)であり、下記のいずれかにあてはまる方は申告をする必要はありません。
  • 確定申告をしているひと
  • アルバイト等をしており、勤務先から給料をもらっている人
    給与支払報告書が市区町村に提出されているため、申告の必要が無い。
  • 老後の年金をもらっているひと
    ※年金の支払報告書が市区町村に提出されているため、申告の必要が無い。

残念ながら、ふつうにお金を稼いでいる家庭(会社員など)は非課税世帯になりません。もし、非課税世帯にあてはまるようになったときのためにどんなメリットがあるのかザッと把握しておきましょう。