年金にも税金がかかる?かからない?公的年金控除とは?

2019.02.26 更新
この記事の目次
老後にもらう年金にも税金がかかるということを知らない方は結構います。ただし、もらった年金が一定以下なら税金はかかりません。この記事では年金にかかる税金について(確定申告が不必要など)簡単にわかりやすく説明していきます。
年金収入にも税金がかかる?

年金は雑所得から所得控除を差し引いたときに0円を上回ると税金がかかります。

計算式は以下の通りです。
※年金以外に所得がない場合。

年金の税金の計算式

所得控除については、所得控除とは?を参照。
雑所得については、雑所得とは?を参照。
公的年金控除については、公的年金控除とは?を参照。
年金の税金計算例
たとえば、年間の年金収入が180万円で公的年金控除が120万円のとき、年金についての所得(雑所得)は、

180万円年金収入120万円公的年金控除 = 60万円雑所得

となります。収入が年金のみとした場合、雑所得のほかに所得がないので60万円が総所得金額となります。したがって、所得税の計算式は以下のようになります。

(60万円総所得金額 – 所得控除) × 税率 = 所得税

したがって、所得控除額が雑所得を上回れば税金がかからないことになります。

雑所得については、雑所得とは?を参照。
所得については、所得とは?収入との違いは?を参照。

では次に公的年金控除についてみていきましょう。

公的年金控除とは?

公的年金控除とは、年金にかかわる税金の負担を軽くしてくれるものです。

公的年金控除額を以下に示します。

公的年金控除の表

※65歳未満の方についてはこちらを参照。

たとえば、65歳以上の方の年金収入が年間330万円未満のとき公的年金控除額は120万円になります。

計算例
65歳以上で年金収入210万円のとき、上記の表から公的年金控除額は120万円となるので、年金についての所得(雑所得)は、

210万円年金収入120万円公的年金控除 = 90万円雑所得

となります。

所得については、所得とは?収入との違いは?を参照。

では次にいくらから税金がかかるかについてみていきましょう。

年金収入いくらから税金がかかるの?

上記で説明したように、所得控除が年金についての所得(雑所得)を上回れば税金はかかりません。それぞれの税金については以下のようになっています。
65歳未満の場合についてはこちらを参照。

年金の所得税は?
65歳以上で収入が年金収入のみであり、収入が158万円以下なら所得税はかかりません。計算過程は以下のようになります。

計算過程
まず年金についての所得(雑所得)を計算します。年金収入が158万円とすると、

158万円年金収入120万円公的年金控除 = 38万円雑所得

となります。年金についての所得(雑所得)のほかに所得がないので38万円が総所得金額となります。総所得金額がわかったので、所得税を計算します。所得控除を基礎控除38万円のみとすると、

38万円総所得金額38万円所得控除(基礎控除) × 税率 = 0円所得税

となります。基礎控除のほかに所得控除があれば年金収入が158万円を超えても税金はかかりません。

年金の住民税は?
65歳以上で年金収入が155万円以下(合計所得35万円以下)なら住民税はかかりません。
※住んでいる地域によっては148万円(合計所得28万円以下)または152万円(合計所得32万円以下)の場合があるので注意してください。

※住民税が0円になる範囲についてくわしくはこちらを参照。
年金の税金をパッと計算!

公的年金控除を込みで計算してみよう

たとえば、65歳以上の方の年金収入が200万円でそれ以外に収入がない場合。

①まず雑所得を計算
上記の条件のとき、年金についての所得(雑所得)は、

200万円年金収入120万円公的年金控除 = 80万円雑所得
公的年金控除については上記の表を参照。

となります。

雑所得のほかに所得がないので、これが総所得金額となります。

②次に課税所得を計算
総所得金額がわかったので、次に課税所得を計算します。課税所得は、

80万円総所得金額所得控除しょとくこうじょ = 課税所得

総所得金額とは:各所得の合計(一部所得は除く)。
課税所得については、課税所得とは?を参照。

となります。課税所得が0円を上回ると所得税がかかることになります。所得控除しょとくこうじょを38万円とすると、課税所得は、

80万円総所得金額38万円所得控除 = 42万円課税所得
所得控除については、所得控除とは?を参照。

となります。

③次に所得税を計算
課税所得がわかったので、所得税を計算します。所得税をもとめる式は、

42万円課税所得 × 税率 = 所得税
所得税については、所得税とは?を参照。

となります。課税所得が195万円以下のときは税率が5%なので、所得税は、

42万円課税所得 × 5% = 21,000円所得税
所得税率しょとくぜいりつについては、所得税の税率を参照。

となります。

以下のページは年金の税金が簡単にシミュレーションできる計算機です。

年金収入から税金額と手取りを計算!

確定申告は必要?

年金は源泉徴収されてから受けとるので、基本的には確定申告をする必要はありません。
源泉徴収とは、金額に応じた税金をあらかじめ差し引き、その差し引いた税金を本人のかわりに国に納付する制度

ただし、次のいずれかにあてはまる方は確定申告をする必要があります。

確定申告が必要な方

  • 年金収入が400万円超の方
  • 年金以外の所得金額(給与所得、年金以外の雑所得など)の合計が20万円超の方

※上記にあてはまらなくても、源泉徴収によって税金を納めすぎているときや医療費控除を利用したときには確定申告を行うと税金が戻ってくる場合があります。

今回のコラムはここまでです。年金と税金についてなんとなくわかっていただけましたか?

【役に立つページ】
年金制度については、年金制度とは?を参照。
所得控除については、所得控除とは?を参照。
所得税率については、所得税の税率とは?ページを参照。
所得税については、所得税とは?ページを参照。

年金にも税金がかかる?かからない?公的年金控除とは?

この記事の目次
老後にもらう年金にも税金がかかるということを知らない方は結構います。ただし、もらった年金が一定以下なら税金はかかりません。この記事では年金にかかる税金について(確定申告が不必要など)簡単にわかりやすく説明していきます。
年金収入にも税金がかかる?

年金は雑所得から所得控除を差し引いたときに0円を上回ると税金がかかります。

計算式は以下の通りです。
※年金以外に所得がない場合。

年金の税金の計算式

所得控除については、所得控除とは?を参照。
雑所得については、雑所得とは?を参照。
公的年金控除については、公的年金控除とは?を参照。
年金の税金計算例
たとえば、年間の年金収入が180万円で公的年金控除が120万円のとき、年金についての所得(雑所得)は、

180万円年金収入120万円公的年金控除 = 60万円雑所得

となります。収入が年金のみとした場合、雑所得のほかに所得がないので60万円が総所得金額となります。したがって、所得税の計算式は以下のようになります。

(60万円総所得金額 – 所得控除) × 税率 = 所得税

したがって、所得控除額が雑所得を上回れば税金がかからないことになります。

雑所得については、雑所得とは?を参照。
所得については、所得とは?収入との違いは?を参照。

では次に公的年金控除についてみていきましょう。

公的年金控除とは?

公的年金控除とは、年金にかかわる税金の負担を軽くしてくれるものです。

公的年金控除額を以下に示します。

公的年金控除の表

※65歳未満の方についてはこちらを参照。

たとえば、65歳以上の方の年金収入が年間330万円未満のとき公的年金控除額は120万円になります。

計算例
65歳以上で年金収入210万円のとき、上記の表から公的年金控除額は120万円となるので、年金についての所得(雑所得)は、

210万円年金収入120万円公的年金控除 = 90万円雑所得

となります。

所得については、所得とは?収入との違いは?を参照。

では次にいくらから税金がかかるかについてみていきましょう。

年金収入いくらから税金がかかるの?

上記で説明したように、所得控除が年金についての所得(雑所得)を上回れば税金はかかりません。それぞれの税金については以下のようになっています。
65歳未満の場合についてはこちらを参照。

年金の所得税は?
65歳以上で収入が年金収入のみであり、収入が158万円以下なら所得税はかかりません。計算過程は以下のようになります。

計算過程
まず年金についての所得(雑所得)を計算します。年金収入が158万円とすると、

158万円年金収入120万円公的年金控除 = 38万円雑所得

となります。年金についての所得(雑所得)のほかに所得がないので38万円が総所得金額となります。総所得金額がわかったので、所得税を計算します。所得控除を基礎控除38万円のみとすると、

38万円総所得金額38万円所得控除(基礎控除) × 税率 = 0円所得税

となります。基礎控除のほかに所得控除があれば年金収入が158万円を超えても税金はかかりません。

年金の住民税は?
65歳以上で年金収入が155万円以下(合計所得35万円以下)なら住民税はかかりません。
※住んでいる地域によっては148万円(合計所得28万円以下)または152万円(合計所得32万円以下)の場合があるので注意してください。

※住民税が0円になる範囲についてくわしくはこちらを参照。
年金の税金をパッと計算!

公的年金控除を込みで計算してみよう

たとえば、65歳以上の方の年金収入が200万円でそれ以外に収入がない場合。

①まず雑所得を計算
上記の条件のとき、年金についての所得(雑所得)は、

200万円年金収入120万円公的年金控除 = 80万円雑所得
公的年金控除については上記の表を参照。

となります。

雑所得のほかに所得がないので、これが総所得金額となります。

②次に課税所得を計算
総所得金額がわかったので、次に課税所得を計算します。課税所得は、

80万円総所得金額所得控除しょとくこうじょ = 課税所得

総所得金額とは:各所得の合計(一部所得は除く)。
課税所得については、課税所得とは?を参照。

となります。課税所得が0円を上回ると所得税がかかることになります。所得控除しょとくこうじょを38万円とすると、課税所得は、

80万円総所得金額38万円所得控除 = 42万円課税所得
所得控除については、所得控除とは?を参照。

となります。

③次に所得税を計算
課税所得がわかったので、所得税を計算します。所得税をもとめる式は、

42万円課税所得 × 税率 = 所得税
所得税については、所得税とは?を参照。

となります。課税所得が195万円以下のときは税率が5%なので、所得税は、

42万円課税所得 × 5% = 21,000円所得税
所得税率しょとくぜいりつについては、所得税の税率を参照。

となります。

以下のページは年金の税金が簡単にシミュレーションできる計算機です。

年金収入から税金額と手取りを計算!

確定申告は必要?

年金は源泉徴収されてから受けとるので、基本的には確定申告をする必要はありません。
源泉徴収とは、金額に応じた税金をあらかじめ差し引き、その差し引いた税金を本人のかわりに国に納付する制度

ただし、次のいずれかにあてはまる方は確定申告をする必要があります。

確定申告が必要な方

  • 年金収入が400万円超の方
  • 年金以外の所得金額(給与所得、年金以外の雑所得など)の合計が20万円超の方

※上記にあてはまらなくても、源泉徴収によって税金を納めすぎているときや医療費控除を利用したときには確定申告を行うと税金が戻ってくる場合があります。

今回のコラムはここまでです。年金と税金についてなんとなくわかっていただけましたか?

【役に立つページ】
年金制度については、年金制度とは?を参照。
所得控除については、所得控除とは?を参照。
所得税率については、所得税の税率とは?ページを参照。
所得税については、所得税とは?ページを参照。