退職後の国民健康保険料はいくら?退職して1年目は高い?

2022.09.08 更新

退職後に国民健康保険に加入したら保険料はいくらになるの?と思う方は多くいます。この記事では退職後の国民健康保険料がどれくらいになるかシミュレーションして説明していきます。
この記事の目次
退職して収入が0円になっても国民健康保険料は高い?

仕事をやめて今まで加入していた社会保険から抜けたあとは国民健康保険に加入することになります。
社会保険の扶養に入る方は除く。


国民健康保険に加入すると保険料を支払うことになるのですが、退職後の収入が0円だとしても初年度の保険料は安くありません。
※加入月の翌月から保険料を支払うことになります。
※4月に国民健康保険に加入手続きをした場合は、6月中旬に納付書が送付されます(4月から翌年3月までの1年分)。お住まいの地域によっては7月や8月など時期が異なる場合もあります。



なぜかというと、今年度(4月から翌年3月まで)の保険料は去年の所得によって決定するためです。したがって、現在収入が無くても退職後1年目の保険料は安くないんです。

国保の保険料は去年の所得で決まる?

国民健康保険の保険料は前年1月~12月までの所得によって決まります。
したがって、去年1月~12月に会社員やアルバイトなどをしてお金を稼いでいれば今年の保険料はそれなりの金額になります。


ちなみに、40歳以上・独身・東京都世田谷区に住んでいる方が4月に国民健康保険に加入した場合、前年1月~12月までの給料(総支給額)が400万円だとすると、今年度の保険料は約350,000円になります。

※1年分の保険料は送付された納付書を用いて数回~10回に分けて支払うことになります。
※ちなみに、上記の条件の方が前年の所得が0円だとすると1年間の保険料は約21,000円になります(7割減額されるため)。

では次に、3月末で退職したときの保険料を下記でシミュレーションしていきます。具体的に金額をあてはめて計算しているので気になる方はチェックしておきましょう。


3月末に退職したときの保険料シミュレーション
退職後の保険料はそれなりの金額になる

国民健康保険料は前年1月~12月の所得をもとに今年度の保険料(今年4月~翌年3月まで)が計算されます。


以下に退職した初年度の保険料、退職した翌年度の保険料、退職した翌々年度の保険料をシミュレーションしました。


退職後に社会保険から国民健康保険に切り替える予定の会社員などはチェックしておきましょう。
※定年で退職する方も保険料をザッと計算できるようにしておきましょう。

①退職した初年度の保険料
今年3月31日に退職した場合、国保の加入資格は4月1日からとなるので今年4月~翌年3月までの国民健康保険料を支払うことになります。
※1年分の保険料は送付された納付書を用いて数回~10回に分けて支払うことになります。

たとえば去年1月~12月までの給与収入が500万円だったとすると、今年4月~翌年3月までの国民健康保険料は約44万円となります。今年4月から加入したとすると、保険料は

44万円1年間の保険料 ÷ 12 × 12カ月分 = 約440,000円支払う保険料
※世田谷区・独身・40歳以上の会社員として計算。
※国民健康保険料のシミュレーションはこちらで行えます。保険料率はお住まいの地域によって異なります。

となります。

②退職した翌年度の保険料
今年3月31日に退職した場合、翌年4月~翌々年3月までの国民健康保険料は今年1月~12月までの所得をもとに決定されます。

今年3月31日に退職しており、4月からは収入0円なので、今年1月~12月までの給与収入が130万円だったとすると、翌年4月~翌々年3月までの国民健康保険料は約11万円となります(2割減額※1された場合は年間約95,000円)。

※1 減額については下記で説明しています。
※世田谷区・独身・40歳以上の会社員として計算。
※国民健康保険料のシミュレーションはこちらで行えます。保険料率はお住まいの地域によって異なります。

③退職した翌々年度の保険料
今年3月31日に退職した場合、翌々年4月~翌々々年3月までの国民健康保険料は翌年1月~12月までの所得をもとに決定されます。

今年3月31日に退職しており、翌年1月~12月までの収入が無職で0円だったとすると、翌々年4月~翌々々年3月までの国民健康保険料は約72,000円(7割減額※1された場合は年間約21,000円)となります。

※1 減額については下記で説明しています。
※世田谷区・独身・40歳以上として計算。

では次に、年度の途中で退職したときの保険料を下記でシミュレーションしていきます。具体的に金額をあてはめて計算しているので気になる方はチェックしておきましょう。


年度の途中で退職したときの保険料シミュレーション

国民健康保険料は前年1月~12月の所得をもとに今年度の保険料(今年4月~翌年3月まで)が計算されます。


年度の途中で退職した場合は、加入した月から保険料が計算されます。


以下に退職した初年度の保険料、退職した翌年度の保険料、退職した翌々年度の保険料をシミュレーションしました。
※いつから国保の保険料を支払うことになるかチェックしておきましょう。

①退職した初年度の保険料
たとえば今年9月25日に退職した場合、国保の加入資格は9月からとなるので今年9月~翌年3月までの7カ月分の国民健康保険料を支払うことになります。
※国保は退職した翌日が加入月となります。
※保険料は送付された納付書を用いて数回に分けて支払うことになります。


たとえば去年1月~12月までの給与収入が500万円だったとすると、今年4月~翌年3月までの国民健康保険料は約44万円となります。今年9月から加入したとすると、保険料は約25万円となります。

44万円1年間の保険料 ÷ 12 × 7カ月分 = 約250,000円9月から翌年3月までの保険料
※世田谷区・独身・40歳以上の会社員として計算。
※保険料はこちらのページでシミュレーションできます。
②退職した翌年度の保険料
今年9月25日に退職した場合、翌年4月~翌々年3月までの国民健康保険料は今年1月~12月までの所得などをもとに決定されます。

今年9月25日に退職しており、10月からは収入0円なので、今年1月~12月までの給与収入が375万円だったとすると、翌年4月~翌々年3月までの国民健康保険料は約32万円となります。

※世田谷区・独身・40歳以上の会社員として計算。
※保険料はこちらのページでシミュレーションできます。
③退職した翌々年度の保険料
今年9月25日に退職した場合、翌々年4月~翌々々年3月までの国民健康保険料は翌年1月~12月までの所得をもとに決定されます。

今年9月25日に退職しており、翌年1月~12月までの収入が無職で0円だったとすると、翌々年4月~翌々々年3月までの国民健康保険料は約72,000円(7割減額※1された場合は年間約21,000円)となります。

※1 減額については下記で説明しています。
※世田谷区・独身・40歳以上として計算。

では次に、退職後の1年間の保険料について下記で説明していきます。年収ごとにまとめています。


退職後の1年間の保険料はいくら?

退職したあとに国民健康保険に加入した場合の保険料をシミュレーションしました。


退職前にお金を稼いでいた場合、退職1年目の保険料は下記のようにそれなりの金額になることを覚えておきましょう。
※保険料は去年1年間の所得によって決まるため。
※退職2年目・3年目については上記でシミュレーションしています。


ちなみに、下記のシミュレーションは1年間(4月から翌年3月まで)の保険料になっています。

退職して1年目の年収ごとの国民健康保険料
※1年間(4月から翌年3月まで)の保険料です。
※1年間の保険料は数回~10回に分けて納付することになります。
※再就職などで途中で国保を抜けたら資格喪失した月の前月までの保険料を支払うことになります。
去年1月~12月までの年収 1年間の国保の保険料
300万円 約205,000円
※ひと月あたり約17,000円。
※40~64歳の場合は約26万円
350万円 約238,000円
※ひと月あたり約19,900円。
※40~64歳の場合は約30万円
400万円 約275,000円
※ひと月あたり約22,900円。
※40~64歳の場合は約35万円
450万円 約313,000円
※ひと月あたり約26,000円。
※40~64歳の場合は約39万円
500万円 約350,000円
※ひと月あたり約29,000円。
※40~64歳の場合は約44万円
550万円 約388,000円
※ひと月あたり約32,300円。
※40~64歳の場合は約49万円
600万円 約426,000円
※ひと月あたり約35,500円。
※40~64歳の場合は約54万円

※市区町村によって保険料は異なります。
40歳未満・世田谷区・加入者1人として計算。
※保険料はこちらのシミュレーションで計算。

では次に、健康保険の任意継続について下記で説明していきます。退職しても国保に加入せずに退職前の保険に加入することもできます。

退職後、健康保険の任意継続にしたほうがお得?
任意継続にしたほうが安くなる時がある

退職後は健康保険を抜けて国民健康保険に加入することになります。
※親族の健康保険の扶養に入る場合は除く。

ですが、本人が希望すれば退職したあとも勤務先の健康保険に加入することができます。これを健康保険の任意継続といいます。
※任意継続は保険料を期限までに納付することによって個人の希望で加入期間を継続する制度です。


健康保険の任意継続をすると、全額負担になるので保険料が高くなる傾向があります。

任意継続にすると安くなる場合もある?

ひとによっては任意継続にしたほうがメリットがあります。保険料が安くなったり、加入している保険組合によっては「ほかの公的保険よりも病院代が安くなる」などの給付を退職後も引き続き受けることができます。

たとえば退職前の給料が高かったひとや扶養する親族が多くいる場合は任意継続にしたほうが安くなる場合が多いです。

※退職する前にどっちが安くなるか比較して任意継続にするか国民健康保険に加入するか選択しましょう。下記の記事で保険料をシミュレーションしているので気になる方はチェックしておきましょう。

健康保険の任意継続とは?国保より高くなる?メリットは?

では次に、国保の保険料が安くなるときについて下記で説明していきます。所得が少なければ保険料が安くなることがあります。


所得が少ないひとは保険料が安くなる?
保険料が7割安くなるときがある

国民健康保険は世帯の所得が少なければ保険料が減額されます。前年(1月~12月まで)の所得に応じて7割~2割減額されます。

したがって、3月末に退職してから収入が0円の場合は2年目から保険料が減額される可能性が高いです。


たとえば無職で今年度の収入が0円(所得が無い)場合、翌年の年間保険料は7割減額されます。
※世帯主または本人以外の被保険者がたくさんお金を稼いでいる場合は減額されない場合があります。

前年の所得に応じて7割~2割減額されると、1年間の保険料が48,000円なら14,400円~38,400円になるということです。くわしくは下記の記事で説明しているのでチェックしておきましょう。

やむをえない理由で退職したひとは保険料が安くなる?

倒産や解雇などの会社都合等でやむをえず退職したひとは保険料が減額されます。
※65歳未満のひとに限ります。
雇用保険受給資格者証をハローワークで発行してもらい、お住まいの市区町村役所で申請をすることになります。
※雇用保険受給資格者証はハローワークにて離職票を提出し、求職の申し込みをしたのち(約1週間後)に開催される雇用保険受給者初回説明会で配布されます。

減額してくれる期間は離職日の翌日の属する月から、翌年度3月末までなのでお早めに申請しましょう。

では最後に、ここまでのまとめについて下記で説明していきます。また、退職後の住民税にも注意しましょう。


ここまでのまとめ(退職後の住民税にも注意?)

ここまで説明したように、退職してすぐの国民健康保険料はそれなりの金額になります。

退職後に収入が0円だからといって、初年度の保険料も安くなると思っているサラリーマンなどの方はしっかり覚えておきましょう。

また、退職後は健康保険を任意継続にしたほうが安くなる場合もあるので、どちらが安くなるのか比較しておくことをおすすめします。
こんなページもみられています
健康保険の任意継続とは?国保より高くなる?メリットは?

ここまでのまとめ

  • 退職後、収入が0円でも初年度の保険料はそれなりの金額になる。
    ※くわしくは上記で説明しています。

  • 国民健康保険料は前年1月~12月までの所得によって決まる。
    ※くわしくは上記で説明しています。

  • 1年間の所得が少ないと保険料が最大7割減額される。
    ※くわしくは上記で説明しています。

  • 任意継続は全額負担になるが、退職前の給料などによっては任意継続のほうが保険料が安くなる場合もある。
    ※くわしくは上記で説明しています。
退職後の住民税にも注意?

上記では保険料について説明しましたが、退職後1年目の住民税もそれなりの金額になることが多いです。
したがって、退職するつもりの会社員などは退職後の住民税の支払いにも注意しておきましょう。ある程度まとまったお金を用意しておくことをオススメします。退職してから貯金をすべて使ってしまって「保険料や住民税が支払えない…」とならないように気をつけましょう。

くわしくは下記の記事で説明しています。
退職後、無職でも住民税は高い?安くなるのは2年目から?

以上のように、退職して最初の年の保険料はそれなりの金額になるので、ある程度のお金を用意して保険料を支払う準備をしておきましょう。