退職後の国民健康保険料はいくら?高いの?
国保の保険料は去年1年間(1月~12月まで)の稼ぎで決められる。なので、退職して最初の年は保険料が高めになることが多い。保険料は年間約20万~50万になることが多い。
※くわしくは下記で説明しています。仕事辞めたあとは高額支払いの覚悟をしておきましょう。
退職後、国民健康保険料は安くなるの?
去年1年間(1月~12月まで)の所得が少なければ保険料は安くなる。したがって、退職後2年目から安くなることが多い。
※くわしくは下記で説明しています。
任意継続にしたほうが安くなるらしい?
退職前の給料が高かったり、扶養する家族がいる場合、任意継続にしたほうが国民健康保険料よりも安くなることがある。
※くわしくは下記で説明しています。
仕事をやめて今まで加入していた社会保険から抜けたあとは国民健康保険に加入することになります。
※社会保険の扶養に入る方は除く。
国民健康保険に加入すると保険料を支払うことになるのですが、退職後の収入が0円だとしても初年度の保険料は安くありません。
※加入月の翌月から保険料を支払うことになります。
※4月に国民健康保険に加入手続きをした場合は、6月中旬に納付書が送付されます(4月から翌年3月までの1年分)。お住まいの地域によっては7月や8月など時期が異なる場合もあります。
なぜかというと、今年度(4月から翌年3月まで)の保険料は去年の所得によって決定するためです。したがって、現在収入が無くても退職後1年目の保険料は安くないんです。
国民健康保険の保険料は前年1月~12月までの所得によって決まります。
したがって、去年1月~12月に会社員やアルバイトなどをしてお金を稼いでいれば今年の保険料はそれなりの金額になります。
ちなみに、40歳以上・独身・東京都世田谷区に住んでいる方が4月に国民健康保険に加入した場合、前年1月~12月までの給料(総支給額)が400万円だとすると、今年度の保険料は約353,000円になります。
※1年分の保険料は送付された納付書を用いて数回~10回に分けて支払うことになります。再就職して社会保険に加入した場合、社保に加入した月の前月まで国民健康保険料を支払うことになります。
※ちなみに、上記の条件の方が前年の所得が0円だとすると1年間の保険料は約21,000円になります(7割減額されるため)。
国民健康保険料は前年1月~12月の所得をもとに今年度の保険料(今年4月~翌年3月まで)が計算されます。
以下に①退職した初年度の保険料、②退職した翌年度の保険料、③退職した翌々年度の保険料をシミュレーションしました。
退職後に社会保険から国民健康保険に切り替える予定の会社員などはチェックしておきましょう。
※60歳以上になって定年で退職する方も保険料をザッと計算できるようにしておきましょう。
※60歳~65才以上の年金受給者の国民健康保険料はこちらの記事で解説。定年後の保険料をザッと把握しておきましょう。
となります。
※再就職して社会保険に加入した場合、社保に加入した月の前月まで国民健康保険料を支払うことになります。
※再就職までかかる税金や保険料などは退職後のお金シミュレーションで計算できます。
では次に、年度の途中で退職したときの保険料を下記でシミュレーションしていきます。具体的に金額をあてはめて計算しているので仕事を辞めるつもりの方はチェックしておきましょう。
国民健康保険料は前年1月~12月の所得をもとに今年度の保険料(今年4月~翌年3月まで)が計算されます。
年度の途中で退職した場合は、加入した月から保険料が計算されます。
以下に①退職した初年度の保険料、②退職した翌年度の保険料、③退職した翌々年度の保険料をシミュレーションしました。
※いつから国保の保険料を支払うことになるかチェックしておきましょう。
※再就職して社会保険に加入した場合、社保に加入した月の前月まで国民健康保険料を支払うことになります。
※再就職までかかる税金や保険料などは退職後のお金シミュレーションで計算できます。
では次に、退職後の1年間の保険料について下記で説明していきます。年収ごとにまとめています。
※仕事を辞めた直後にどれくらいお金を残しておけばいいのか把握しておきましょう。
退職したあとに国民健康保険に加入した場合の保険料をシミュレーションしました。
退職前にお金を稼いでいた場合、退職1年目の保険料は下記のようにそれなりの金額になることを覚えておきましょう。
※保険料は去年1年間の所得によって決まるため。
※退職2年目・3年目については上記でシミュレーションしています。
ちなみに、下記のシミュレーションは1年間(4月から翌年3月まで)の保険料になっています。
去年1月~12月までの年収 | 1年間の国保の保険料 ※3月末で退職した場合 |
---|---|
300万円 | 約213,000円 ※ひと月あたり約17,800円。 ※40~64歳の場合は約26.5万円 |
350万円 | 約246,000円 ※ひと月あたり約20,200円。 ※40~64歳の場合は約30.7万円 |
400万円 | 約283,000円 ※ひと月あたり約23,600円。 ※40~64歳の場合は約35.3万円 |
450万円 | 約322,000円 ※ひと月あたり約26,800円。 ※40~64歳の場合は約40万円 |
500万円 | 約360,000円 ※ひと月あたり約30,000円。 ※40~64歳の場合は約44.8万円 |
550万円 | 約399,000円 ※ひと月あたり約33,300円。 ※40~64歳の場合は約49.6万円 |
600万円 | 約436,000円 ※ひと月あたり約36,300円。 ※40~64歳の場合は約54.3万円 |
※市区町村によって保険料は異なります。
※3月末に退職してから1年間(4月から翌年3月まで)の保険料です。
※40歳未満・世田谷区・加入者1人として計算。
※保険料はこちらのシミュレーションで計算。
※退職2年目・3年目については上記でシミュレーションしています。
※退職後に毎月かかるお金は無職になったら毎月かかるお金は?を参照。
退職後は健康保険を抜けて国民健康保険に加入することになります。
※親族の健康保険の扶養に入る場合は除く。
ですが、本人が希望すれば退職したあとも勤務先の健康保険に加入することができます。これを健康保険の任意継続といいます。
※任意継続は保険料を期限までに納付することによって個人の希望で加入期間を継続する制度です。
健康保険の任意継続をすると、全額負担になるので保険料が高くなる傾向があります。
ひとによっては任意継続にしたほうがメリットがあります。保険料が安くなったり、加入している保険組合によっては「ほかの公的保険よりも病院代が安くなる」などの給付を退職後も引き続き受けることができます。
たとえば退職前の給料が高かったひとや扶養する親族が多くいる場合は任意継続にしたほうが安くなる場合が多いです。
※退職する前にどっちが安くなるか比較して任意継続にするか国民健康保険に加入するか選択しましょう。下記の記事で保険料をシミュレーションしているので気になる方はチェックしておきましょう。
では次に、国保の保険料が安くなるときについて下記で説明していきます。所得が少なければ保険料が安くなることがあります。
国民健康保険は世帯の所得が少なければ保険料が減額されます。前年(1月~12月まで)の所得に応じて7割~2割減額されます。
したがって、3月末に退職してから収入が0円の場合は2年目から保険料が減額される可能性が高いです。
たとえば無職で今年度の収入が0円(所得が無い)場合、翌年の年間保険料は7割減額されます。
※世帯主または本人以外の被保険者がたくさんお金を稼いでいる場合は減額されない場合があります。
前年の所得に応じて7割~2割減額されると、1年間の保険料が48,000円なら14,400円~38,400円になるということです。くわしくは下記の記事で説明しているのでチェックしておきましょう。
倒産や解雇などの会社都合等でやむをえず退職したひとは保険料が減額されます。
※65歳未満のひとに限ります。
雇用保険受給資格者証をハローワークで発行してもらい、お住まいの市区町村役所で申請をすることになります。
※雇用保険受給資格者証はハローワークにて離職票を提出し、求職の申し込みをしたのち(約1週間後)に開催される雇用保険受給者初回説明会で配布されます。
減額してくれる期間は離職日の翌日の属する月から、翌年度3月末までなのでお早めに申請しましょう。
ここまで説明したように、退職してすぐの国民健康保険料はそれなりの金額になります。
退職後に収入が0円だからといって、初年度の保険料も安くなると思っているサラリーマンなどの方はしっかり覚えておきましょう。
また、退職後は健康保険を任意継続にしたほうが安くなる場合もあるので、どちらが安くなるのか比較しておくことをおすすめします。
こんなページもみられています
任意継続とは?メリットは?国保とどっちが高いか比較シミュレーション
なんで収入が0円なのに保険料が高いの?
国民健康保険料は前年1月~12月までの所得によって決まる。
※くわしくは上記で説明しています。
保険料は安くなるの?
1年間の所得が少ないと保険料が最大7割減額される。
※くわしくは上記で説明しています。
健康保険を任意継続したほうがいいの?
任意継続は全額負担になるが、退職前の給料などによっては任意継続のほうが保険料が安くなる場合もある。
※くわしくは上記で説明しています。
上記では保険料について説明しましたが、退職後1年目の住民税もそれなりの金額になることが多いです。
したがって、退職するつもりの会社員などは退職後の住民税の支払いにも注意しておきましょう。ある程度まとまったお金を用意しておくことをオススメします。退職してから貯金をすべて使ってしまって「保険料や住民税が支払えない…」とならないように気をつけましょう。
くわしくは下記の記事で説明しています。
退職後、無職でも住民税は高い?安くなるのは2年目から?
以上のように、退職して最初の年の保険料はそれなりの金額になるので、ある程度のお金を用意して保険料を支払う準備をしておきましょう。
こんなページもみられています
60~65才以上の年金受給者の国民健康保険料はいくら?
無職になったら毎月かかるお金は?退職後3ヶ月休むなら税金はいくら?