退職・失業したときに必要な手続きは?保険や年金など

2021.10.03 更新

「退職したら保険や年金はどうすればいいの?」初めての退職で何の手続きをすればいいかわからない人も多いと思います。この記事では退職または失業したあとの税金や保険の手続き等について説明していきます。
この記事の目次
退職・失業したときに必要な手続きは?

会社を退職・失業したときには保険や年金などの手続きをすることになります。

転職などですぐに別の会社に勤める場合は特に気にする必要はありませんが、しばらくゆっくりするつもりの方は手続きを忘れないようにしましょう。
※すぐに転職する場合は源泉徴収票や雇用保険証など指定されたものを提出すればいいだけです。

何もわからないからといって退職後に何もせずにそのままにしていると保険に未加入のままになってしまうので気をつけましょう。

この記事の要点

  • 国民年金と国民健康保険の手続きをする。

  • 健康保険の任意継続する場合は手続きを忘れないようにする。

  • 雇用保険証などを退職する会社から受け取っておく。

  • すぐに求職する場合は基本手当(失業手当)について知っておく。

  • 何も手続きをしないとデメリットがあるので気をつける。

では最初に、厚生年金から国民年金への加入手続きについて下記で説明していきます。年金についてよくわからないという方はチェックしておきましょう。


厚生年金から国民年金へ加入する手続き

会社を退職したら厚生年金から脱退して国民年金に加入することになります。20歳から60歳未満の方はかならず国民年金に加入して保険料を支払う決まりになっています。
※ただし、親族などの社会保険の扶養に入る場合には国民年金への加入手続きは必要ありません。

退職後に何もせずにそのままにしていると年金に未加入のままになってしまうので気をつけましょう。年金に未加入のままでいると年金を受け取れないなどのデメリットがあるので気をつけましょう。
※デメリットについてはページ下記で説明しています。

①厚生年金から国民年金へ加入する手続き

会社を退職すると今まで加入していた厚生年金から脱退することになります。脱退した後は国民年金へ加入する手続きをお住まいの市区町村役所で行うことになります。手続きに必要なものは以下のとおりです。



国民年金への加入手続きに必要なもの
●手続きをする方の本人確認ができるもの
※マイナンバーカード、運転免許証など
●年金手帳
●離職証明などの退職日のわかるもの

ただし、親族などの社会保険の扶養に入る場合には国民年金および国民健康保険への加入手続きは必要ありません。

では次に、健康保険から国民健康保険への加入手続きについて下記で説明していきます。保険についてよくわからないという方はチェックしておきましょう。

健康保険から国民健康保険へ加入する手続き

会社を退職したら健康保険から脱退して国民健康保険に加入することになります。
※ただし、親族などの社会保険の扶養に入る場合には国民健康保険への加入手続きは必要ありません。

退職後に何もせずにそのままにしていると医療保険に未加入のままになってしまうので気をつけましょう。医療保険に未加入のままでいると病院代が高くなったり延滞金などのデメリットがあるので気をつけましょう。
※デメリットについてはページ下記で説明しています。

②健康保険から国民健康保険へ加入する手続き

会社を退職すると今まで加入していた健康保険から脱退することになります。また、健康保険証は会社に返却する必要があります。脱退した後は国民健康保険へ加入する手続きをお住まいの市区町村役所で行うことになります。手続きに必要なものは以下のとおりです。



国民健康保険への加入手続きに必要なもの

  • 印鑑
  • 世帯主と加入される方全員のマイナンバーが確認できるもの
    ※マイナンバーカードまたは通知カードなど
  • 手続きをする方の本人確認ができるもの
    ※マイナンバーカード、運転免許証など
  • 保険料を振り込むための口座振替用のキャッシュカード
    ※市区町村によっては通帳と金融機関の届出印が必要です。
  • 職場の健康保険をやめた証明書(資格喪失証明書など)
    ※扶養家族がいない方は退職証明書や離職票などでも届出できます。


健康保険を任意継続する場合

退職後は健康保険を抜けて国民健康保険に加入することになりますが、本人が希望すれば退職等をした後も勤務先の健康保険に加入することができます。これを健康保険の任意継続といいます。
※任意継続は保険料を期限までに納付することによって個人の希望で加入期間を継続する制度です。

任意継続をすることで保険料は全額負担になりますが、ひとによってはメリットがあります。保険料が安くなったり、加入している保険組合によっては「ほかの公的保険よりも病院代が安くなる」などの給付を退職後も引き続き受けることができます。

たとえば退職前の給料が高かったひとは任意継続にしたほうが安くなる場合が多いです。退職する前にどっちが安くなるか比較して任意継続にするか国民健康保険に加入するか選択しましょう。

ただし、親族などの社会保険の扶養に入る場合には国民年金および国民健康保険への加入手続きは必要ありません。

では次に、退職するときに会社から受け取っておくものについて下記で説明していきます。大切な書類なので無くさないように気をつけましょう。


会社から受けとっておくものは?

会社をやめたときに各種手続きのために会社から受けとっておくものは以下のとおりです。

保険の加入手続きや確定申告などで必要になるので捨てないようにしてください。

退職するつもりの方は忘れないようにチェックしておきましょう。

退職・失業したときに会社から受けとっておくもの

  • 離職票
    ※各種手続きや基本手当を受ける場合に必要になります。
    ※再就職の際に必要になる場合もあります。

  • 雇用保険被保険者証
    ※再就職先に提出することになります。
    ※会社が保管していなければ自分で保管しているはずなので確認しておきましょう。

  • 厚生年金手帳
    ※再就職先に提出することになります。
    ※会社が保管していなければ自分で保管しているはずなので確認しておきましょう。

  • 源泉徴収票
    ※年内に再就職する場合は再就職先に提出することになります。
    ※しばらく再就職するつもりのない方は確定申告をするときに必要になります。年末調整をしていない人で税金を多く払い過ぎている場合に確定申告をすると納め過ぎた税金がキャッシュバックされる場合があります。くわしくは退職して年末調整を受けていないひとは確定申告するの?を参照。


会社に返却するものは?
今まで勤務先で加入していた健康保険証は使用できなくなるので必ず返却しましょう。そのほか大事な書類や名刺などをもっている場合は返却しましょう。

では次に、退職後に求職活動をするときに支給されるお金について下記で説明していきます。早めに手続きが必要になるのでチェックしておきましょう。


求職中にお金が欲しいときの手続きは?

会社をやめて再就職先を探している間にお金を支給してくれる基本手当(失業手当)という制度があります。基本手当をもらう条件はハローワークにて求職の申し込みをするなどの条件があります。
※支給期間は離職した日の翌日から最大1年間なので、再就職先が決まっておらず求職活動をするつもりの方は早めに手続きをしましょう。


基本手当(失業手当)を受給するための手続きに必要なものは以下のとおりです。


再就職先が決まっておらず、就職活動中のお金が心配…という方は以下のものを持参してハローワークにて手続きを行いましょう。

手続きに必要なもの

  • 離職票
    ※複数枚の離職票をお持ちの方は全て提出。離職票は勤務していた事業所から交付されます。
  • 個人番号確認書類
    ※マイナンバーカード、通知カード、個人番号の記載のある住民票の写しのうち、いずれか1つ
  • 身元(実在)確認書類
    ※運転免許証、マイナンバーカード、写真付の身分証明書や資格証明書などのうち、いずれか1つ。
    ※上記の書類がない場合は、保険証、住民票の写し、児童扶養手当証書などのうち異なるものを2種類を用意する。コピー不可。
  • 印鑑
    ※認印可、スタンプ印不可
  • 写真2枚
    ※正面上半身の最近の写真。タテ3.0cm×ヨコ2.5cm
  • 本人名義の預金通帳またはキャッシュカード
    ※一部指定できない金融機関があります。ゆうちょ銀行は可。
すぐに再就職する場合は?

転職などのように、退職後にすぐに再就職する場合は年金や保険などの手続きは必要ありません。

退職する際に会社から受けとった書類を再就職先に提出すれば年金や保険等の手続きは完了します。

会社から受け取るものはすぐに捨てないように保管しておきましょう。
※退職のときに会社から受け取るものについては上記で説明しています。


では次に、しばらく再就職するつもりがない場合について下記で説明していきます。退職時期によっては税金が戻ってくる場合もあるのでチェックしておきましょう。

しばらく再就職する気がない場合は?

会社をやめてしばらく再就職する気がないという方は住民税支払い方法が変わります。

また、年内に再就職する気がない方は確定申告をすると納め過ぎた税金がキャッシュバックされる場合があります。

しばらくゆっくりするつもりの方は以下をチェックしておきましょう。

退職後の住民税の支払いはどうなる?

会社を退職すると、今まで給料から引き落とされていた住民税は自分で支払うことになります。また、退職した時期によっては今年度ぶんの住民税が一括徴収される場合があります。くわしくはこちらのページの退職して中途入社するまで期間が空く場合は?で説明しています。
※お住まいの市区町村から送られてくる納付書によって納めることになります。
年末調整をせずに退職したときは?

年末調整をしないうちに会社をやめて、年内に再就職する気がない場合、翌年に確定申告をすることで納め過ぎた税金がキャッシュバックされる場合があります。その際に源泉徴収票が必要になるので会社をやめるときにもらっておきましょう。くわしくは退職して年末調整を受けていないひとは確定申告するの?で説明しています。
※源泉徴収票については源泉徴収票とは?を参照。

では次に、退職後に気をつけるポイントについて下記で説明していきます。退職後に何も手続きをしないとデメリットがあるので気をつけましょう。


そのほか注意ポイント

退職後に保険や年金の手続きをしないとデメリットがあるので注意しましょう。

また、退職して最初の年は保険料や住民税がそれなりの金額になるのでお金に余裕を持っておきましょう。

年末調整を受けていない人は確定申告をすると税金がキャッシュバックされる場合があるので知っておくことをオススメします。

保険の加入手続きをしないとデメリットがある?

社会保険から切り替えるのを忘れたままにしていたり、わざと国民健康保険に加入しないで放置しておくと、病院で負担するお金が増えたり延滞金を徴収されたりなどのデメリットがあります。退職する場合は早めに国保の加入手続きを行いましょう。

  • 自己負担は3割から全額自己負担になってしまう
  • 約9万円で済む治療費が100万円になる
  • 過去のぶんまで保険料が徴収される
  • などのデメリットがあります。くわしくは下記のページで説明しています。

年金の加入手続きをしないとデメリットがある?

退職してしばらく再就職するつもりがないにもかかわらず、わざと年金に加入しないで放置しておくと、年金が受け取れなくなったり延滞金を徴収されたりなどのデメリットがあります。退職する場合は早めに国民年金の加入手続きを行いましょう。

  • 老後の年金が受け取れなくなる
  • 障害年金や遺族年金も無くなってしまう
  • 自分だけでなく親族などに延滞金や財産などが差し押さえられる
  • などのデメリットがあります。くわしくは下記のページで説明しています。

退職してから国民年金に加入していないとどうなる?

退職して最初の年は保険料が高い?

仕事をやめて社会保険から国民健康保険に加入すると保険料を支払うことになるのですが、退職後の収入が0円だとしても初年度の保険料は安くありません。
なぜかというと、去年の所得によって保険料が決定するためです。したがって、退職後に収入が無くても最初の年は保険料が安くないんです。ちなみに、前年1月~12月までの給料(総支給額)が400万円だとすると、退職後最初の年の保険料は約350,000円になります。

最初の年は住民税が高い?

退職後に収入が0円だとしても最初の年は住民税がしっかり課税されます。
なぜかというと、住民税は前年1月~12月までの所得によって決定するためです。なのでお金にある程度余裕をもっておきましょう。くわしくは以下のページで説明しています。

年末調整を受けてない人は確定申告するの?

途中で退職をし、年末調整をしていない場合には「税金を納め過ぎている」状態になっていることがよくあります。
この場合、確定申告をしないと支払い過ぎた税金は返ってきません。確定申告をしなくても違反ではありませんが、申告をしなければ税金は返ってこないので覚悟しておきましょう。

※年内に再就職する場合は関係ありません。

ここまでのまとめ

ここまで説明したように、退職する際はいろいろと手続きをしなければなりません。

上記で説明した「会社をやめたときにする手続き」を以下にまとめます。会社をやめようとしている方はチェックしておきましょう。

手続きまとめ

年金と保険の手続き
・厚生年金から脱退したあとの手続き
・健康保険から脱退したあとの手続き

※くわしくは上記で説明しています。

会社から受けとっておくもの
・離職票
・厚生年金手帳
・雇用保険被保険者証
・源泉徴収票

※くわしくは上記で説明しています。

求職中にお金がほしいとき
・ハローワークにて基本手当の手続き
※くわしくは上記で説明しています。

しばらく再就職する気がない場合
・住民税の支払い方法が変わる
・確定申告により税金がキャッシュバックされる場合がある

※くわしくは上記で説明しています。

必ず行う手続きである「年金と健康保険の手続き」と退職する際に会社から受け取る「源泉徴収票など」は覚えておきましょう。

必要なひとは「基本手当(失業手当)の手続き」と「確定申告によるキャッシュバック」をしましょう。