育休中に働いたら給付金は減額する?副業やアルバイトも?

2022.09.11 更新

育休中も働いたり、副業などでお金を稼ぎたい人は育児休業給付金の注意点を把握しておきましょう。この記事では育休中の就労等(育休中も副業やアルバイトなどをしてもいいのか)について説明していきます。
この記事の目次

育児休業給付金をもらいながら働いてもいいの?

育休中に働いてお金を稼ぐことは違反ではありません。

ただし、働く時間などによっては育児休業給付金が減額されたりします。

お金が無いなどの理由で育休中も他社でアルバイトをしたり、育児休業給付金をもらいながら働くつもりの方はいくらまで稼いでいいのか把握しておくことをおすすめします。

この記事の要点

  • 勤務先で賃金を受ける場合は働く時間によって減額または支給停止する。
    ※くわしくは下記で説明しています。

  • 別の勤務先でアルバイトなどをする場合は給付金は減額しない。
    ※くわしくは下記で説明しています。

  • 副業で雑所得を稼ぐ場合は給付金は減額しない。
    ※くわしくは下記で説明しています。

  • 会社で副業が禁止されている場合、減給や解雇などに注意する。

では最初に、育休中にもらえる給付金が減ってしまう場合について下記で説明していきます。育休中も働きたいと考えている方はチェックしておきましょう。


育休中にいくらまで賃金をもらってもいいの?
育休中に働いても、その間にもらった賃金が多くなければ減額されない

育休中に本業の勤務先で働いて賃金をもらったとしても、育児休業給付金は支給されます。


ただし、育休中も本業の勤務先から賃金を受けるときは、給付金が減額または支給停止される場合があります。

どれくらい稼ぐと給付金が減額されるのか下記で計算シミュレーションしているのでチェックしておきましょう。
※育児休業給付金をもらいながら働く場合、いくらまでなら減額されないか把握しておきましょう。

勤め先から賃金を受ける場合は減額する?

育休中に給付金をもらいながら勤め先で働いて賃金を受ける場合、支給額が上記のように減額または支給停止してしまいます。育休中にもらった賃金が賃金月額の13%以下なら給付金は減額されません。
※6か月経過後は30%以下になります。
したがって、減額されたくない場合は働く時間などを調整しましょう。

※また、ひと月に10日を超えてかつ80時間を超えて働くと給付金の支給はストップします。
※参照:厚生労働省雇用継続給付について育児休業給付についてのリーフレット


どれくらい賃金を受けると減額する?

たとえば、あなたが育休する前(休業開始時)の賃金日額が8,000円(賃金月額は24万円)の場合、給付金の支給額はどうなるかシミュレーションしてみましょう。

育休中に仕事をせず賃金をもらっていない場合
この場合は給付金は減額されません。以下の金額が給付金として支給されます。

支給額 = 8,000 × 30日 × 50% = 120,000円

※最初の6か月は67%(約16万円)支給されます。
育休中に賃金が3万円支払われた場合(賃金月額の13%以下)
この場合は給付金は減額されません。以下の金額が給付金として支給されます。

支給額 = 8,000 × 30日 × 50% = 120,000円

※あなたが育休する前の賃金日額が8,000円(賃金月額24万円)の場合でシミュレーションしています。
※最初の6か月は67%(約16万円)支給されます。
育休中に賃金が15万円支払われた場合(賃金月額の30%超~80%未満)
この場合は以下のように給付金が減額されてしまいます。

支給額 = 192,000 - 150,000 = 42,000円
※賃金月額の80%相当額から賃金を引いた金額が「育児休業給付金」として支給されます。
※賃金月額の80% = 8,000 × 30 × 80% = 192,000円
※あなたが育休する前の賃金日額が8,000円(賃金月額24万円)の場合でシミュレーションしています。
育休中に賃金が20万円支払われた場合(賃金月額の80%以上)
この場合、給付金は支給ストップします。

※あなたが育休する前の賃金日額が8,000円(賃金月額24万円)の場合でシミュレーションしています。

では次に、育休中に他社でアルバイトをしたときに給付金がどうなるのかについて下記で説明していきます。育休中にアルバイトしていいのか気になる方はチェックしておきましょう。


他社でアルバイトをする場合は給付金が減らない?
育休中に他社でアルバイトをするときはダブルワークを禁止していないか確認しましょう

育休中に給付金をもらいながら他社でアルバイト等をして賃金を受ける場合には給付金が減額されません。

ただし、ひと月に10日を超えてかつ80時間を超えて働くと給付金の支給はストップするので気をつけてください。

※育児休業期間を対象として支払われた賃金の算定にあたっては、雇用保険の被保険者となっていない事業所から支払われた賃金は含まれません。
※参照:厚生労働省雇用継続給付について育児休業期間中に就業した場合の育児休業給付金の支給についてのリーフレット


また、他社でアルバイトをする場合には本業の勤め先がダブルワークを禁止していないか確認しておきましょう。
※会社の契約によっては解雇などされる場合があるので気をつけましょう。
※下記で説明するように、ダブルワークをしていることは主な勤務先に伝わるので注意しましょう。

ダブルワークは確定申告が必要?

本業とは別の勤務先でアルバイトをするような場合、基本的には自分で確定申告をして税金を納めなければなりません。ただし、以下の条件にあてはまれば確定申告をする必要はありません。
※勤務先が2ヶ所以上ある場合の確定申告のやり方はこちらで説明しています。



確定申告が必要ない条件
2つ以上の職場をかけもちしている方でも以下の条件のどれかにあてはまるときには確定申告をする必要はありません

  • 給料を2つ以上の勤務先から受けており、年末調整されなかったほうの給料が1年間(1月~12月まで)で総額20万円以下のとき
  • 勤務先の給料の合計が1年間(1月~12月まで)で150万円以下のとき

※収入が給与収入だけの場合
※出典:国税庁給与所得者で確定申告が必要な人

確定申告をしなくてもダブルワークをしていることは主な勤務先に伝わる?

確定申告をしなくてもダブルワーク(他社でアルバイトなど)をしていることは、主な勤務先に伝わってしまいます。

なぜかというと、ほかの勤務先の収入の情報は給与支払報告書によって市区町村に伝わっており、市区町村は住民税の特別徴収をするために、その情報を主な勤務先に送るのでダブルワークをしていることが伝わることになります。
※地方税法第321条の3

したがって、会社がダブルワークを禁止している場合は他社でアルバイト等をすることをなるべく避けるようにしましょう。

※上記の理由のため、ダブルワークをしていることがバレない可能性は低いです。

では次に、育休中に副業でお金稼いだときに給付金がどうなるのかについて下記で説明していきます。
※育休中に副業を考えている方はチェックしておきましょう。


副業なら給付金が減らない?
育休中に副業をしても給付金は減額されませんが、副業が禁止されている場合は注意

育休中に副業をして稼ぐ場合には給付金が減額されません。ウーバーイーツ(UberEats)、ブログやYouTube、内職やクラウドワークス、ハンドメイド商品の販売などをしても、給付金は減額されません。
※副業収入は雑多な収入(雑所得)になります。育休中に雑所得を得ても、賃金ではないので育児休業給付金は減額されません。
※他社でアルバイトなどをする場合は上記で説明しています。



ただし、「本業の勤め先が副業を禁止している場合」があるので、副業をしてお金を稼ぐときは副業が禁止されていないか確認しておきましょう。
※副業がバレると会社の契約によっては減給や解雇などされる場合があるので気をつけましょう。

いくらまでなら副業してもいい?確定申告は必要?

副業で利益(雑所得)を得たとき、基本的には自分で確定申告をして税金を納めなければなりません。ただし、以下の条件にあてはまれば確定申告をする必要はありません。



確定申告をしなくてもいいときは?
副業の利益(雑所得)が1年間(1月~12月まで)で20万円以下なら確定申告をしなくてもいい決まりになっています
※給与所得と雑所得のほかに所得が無い場合。
※経費は0円としています。雑所得については雑所得とは?を参照。


確定申告をしない場合、雑所得が20万円以下でも住民税の申告が必要になります(確定申告をした場合、住民税の申告は必要ありません)。確定申告はネットで簡単に作成できるので、確定申告をすることをオススメします。
※確定申告をする場合は、20万円以下だとしても雑所得の申告をしなければいけません。
※出典:国税庁確定申告を要しない場合の意義
※参照:国税庁給与所得者で確定申告が必要な人

確定申告するときはバレないように手続きをしたほうがいい?

副業をしていることが会社にバレたくない方もいると思います。そのような場合、確定申告をするときに「副業で稼いだぶんの住民税を自分で納付する」手続きをすることができます。
副業で稼いだぶんの住民税が会社に徴収されることが無くなるのでバレる可能性が低くなります。くわしくは下記の記事で説明しています。

※ただし、副業が契約で禁止されている場合は副業をすることはオススメしません。

確定申告をしても副業が会社にバレるのを回避?ポイントは1つ

では次に、育休中の給付金は非課税で手取り80%になることについて下記で説明していきます。給付金には税金がかかりません。


育休中の給付金は非課税で手取り80%?税金がかからない?

育休中にもらう給付金(育児休業給付金)は非課税所得です。

したがって、給付金には所得税や住民税がかかりません。さらに、育休中は社会保険料が免除されます。

つまり、育休中は税金と社会保険料が0円になります。したがって、育休中の手取りは育休前の手取りの約80%となります。
※6か月経過後は約60%になります。
※住民税については翌年の税額に反映されるため、育休を取得した年度の住民税は徴収されることになります。


育休中に副業などをする前に、育児休業給付金がどれくらいもらえるのか何も知らない方は知っておきましょう。くわしくは下記の記事でシミュレーションしているので、これから育児休業給付金を受けるつもりの方はチェックしておきましょう。

では最後に、ここまでのまとめについて下記で説明していきます。給付金をもらうつもりの方はザッと把握しておきましょう。


ここまでのまとめ

育休中に給付金をもらいながらアルバイトなどをすることは違反ではありません。

ただし、働く時間によっては給付金が減額または支給停止するので育休を取っている方は気をつけましょう。

ちなみに、育児休業給付金は非課税所得であり、税金がかからないので安心してください。
※給付金の手取りシミュレーションなどは育児休業給付金とはで説明しています。

まとめ

  • 給付金をもらいながら勤務先で賃金を受ける場合は働く時間などによって減額または支給停止する
    ※くわしい時間などについては上記で説明しています。

  • 勤務先で賃金を受ける場合、賃金月額の80%以上になると給付金が支給停止する
    ※くわしい時間などについては上記で説明しています。

  • 副業で雑所得を稼ぐ場合は給付金は減額しない。勤務先が副業を禁止していないか確認すること。
    ※くわしくは上記で説明しています。

  • 別の勤務先でアルバイトなどをする場合は給付金は減額しないが、働く日数等が一定を超えると支給停止する。
    ※くわしくは上記で説明しています。

育休中に給付金をもらいながらお金を稼ごうとしている方は上記のことを覚えておきましょう。働く場合は体調に気をつけてほどほどに活動しましょう。

また、育休後にあまり働きたくない方は下記の記事を参考に働く時間を調節することをオススメします。