シルバー人材センターからの収入には税金がかかる?確定申告が必要?

2021.07.25 更新
老後の年金をもらえるような年齢になっても働きたい人が利用するシルバー人材センターですが、この組織から支払われる報酬は給料と違って税金の扱いが少し複雑です。この記事ではシルバー人材センターからの報酬について説明していきます。
この記事の目次
シルバー人材センターからの収入には税金がかかる?

シルバー人材センターからの収入だとしてもサラリーマンなどと同じように税金がかかります。


ただし下記の項目で説明するように、稼いだ金額がそれほど多くなければ税金がかかりません。


また、シルバー人材センターからもらう収入は給料とは違い、税金の計算が少し変わっています。高齢者の方はチェックしておきましょう。
※シルバー人材センターは「高齢者の生きがいを得るための就業を目的としており、一定した収入(配分金)を保証する施設ではない」としています。

給料じゃなくて雑所得?
シルバー人材センターからの収入は報酬(配分金)となっており、雑所得として扱われます。サラリーマンやアルバイトなどがもらう給料(給与所得)と税金の計算が少し異なるので注意しましょう。

計算のやり方は以下の「55万円までは控除で所得が0円になる?」で説明していきます。


55万円までは控除で所得が0円になる?

シルバー人材センターからの報酬(配分金)は1年間(1月~12月まで)で55万円までは雑所得が0円になります。
※家内労働者等の必要経費の特例によって55万円が報酬から控除されるため(2020年から65万円から55万円に変更になりました)。


したがって、仕事をして得た報酬が55万円以内なら所得が0円になるので税金がかかりません。

【計算例】55万円までは控除で所得が0円

550,000円センターからの報酬 - 550,000円必要経費控除 = 0円雑所得
※雑所得については、雑所得とは?を参照。

注意
シルバー人材センターの仕事以外にアルバイトなどをしており、給与所得が55万円以上ある場合はこの特例は受けられません。給与所得が55万円未満の場合には、55万円から給与所得を差し引いた金額と、実際にかかった必要経費を比べて高いほうの金額がシルバー人材センターからの報酬の必要経費となります。

55万円以上経費があった場合は?
シルバー人材センターからの報酬(配分金)を得るために使った経費が55万円以上ある場合には報酬から必要経費を全額控除できます。たとえば、1年間(1月~12月まで)の報酬が100万円で経費が80万円なら雑所得は20万円となります。

1,000,000円センターからの報酬 - 800,000円必要経費控除 = 200,000円雑所得
※雑所得については、雑所得とは?を参照。

確定申告は必要なの?

シルバー人材センターからの収入(報酬)がある場合には基本的には確定申告が必要になります。


ただし、年金をもらいながらシルバー人材センターからの報酬を受けている場合、報酬が1年間(1月~12月まで)で75万円以下(つまり、雑所得20万円以下)なら確定申告をしなくてもいい決まりになっています。


したがって、自分で確定申告をするのが面倒なひとは1年間の報酬を75万円以内にしておくことをおすすめします。

配分金が75万円(雑所得20万円)以内なら確定申告は不要?

たとえば老後の年金を受給しており、さらにシルバー人材センターからの報酬が1年間(1月~12月まで)で75万円の場合、雑所得は、

750,000円センターからの報酬 - 550,000円必要経費控除 = 200,000円雑所得
※雑所得については、雑所得とは?を参照。

となります。年金を受給しており、かつ、雑所得が20万円以下なので上記のケースでは確定申告をする必要はありません。ただし、雑所得が1年間(1月~12月まで)で20万円を超えたときには確定申告が必要になります。

シルバー人材センターからの収入があるときの確定申告のやりかたは?

シルバー人材センターからの収入(雑所得)がある場合の確定申告のやりかたは難しくありません。今はネットでかんたんに確定申告書が作成できます。作成した申告書を税務署に郵送することで確定申告が完了します。

申告書が作成できるか不安な方は、まずはテキトーに金額を入力して確定申告書をためしに作成してみてもいいかもしれません。税務署に郵送する申告書に正しい金額を入力すれば問題ないので、ためしに申告書を何枚も作ってみましょう。

確定申告のながれ
確定申告をする期間は決まっており、今年1年間(1月~12月まで)の収入について確定申告をする場合は翌年の2月16日~に申告をしましょう。

STEP➊身分証明書など必要なものを用意する
STEP➋確定申告書を作成する
STEP➌確定申告書を郵送する(税金を支払う)

親族に扶養されている場合は収入に注意

シルバー人材センターからの報酬(配分金)を受けており、親族に扶養されている場合は収入に注意しましょう。扶養控除の対象から外れると親族が支払う税金が高くなってしまいます。


扶養控除の対象になるための条件は以下のとおりです。以下の条件にすべてあてはまれば親族の税金が安くなることになります。大事なポイントは1年間(1月~12月まで)の合計所得金額が48万円以下であることです。


「合計所得金額48万円って具体的にはいくらなの?」という方のために下記でシミュレーションして説明していきます。

扶養控除の条件は?

  • 16歳以上であること
  • 配偶者以外の親族であること
    配偶者とは:妻から見た夫、夫から見た妻のこと。
  • 納税者(控除を受ける人)と生計を一にしていること
  • 1年間(1月~12月まで)の合計所得金額が48万円以下であること
    合計所得金額とは各種所得の合計のこと。
年金と雑所得の2つの収入がある場合は?

たとえば65歳以上でシルバー人材センターの報酬が1年間(1月~12月まで)に80万円(経費65万円)、年金収入が1年間に110万円のとき。

まず、あなたの雑所得は15万円となります。

800,000円センターからの報酬650,000円経費 = 15万円雑所得
※雑所得の経費は65万円としています。雑所得については雑所得とは?を参照。

つづいて、あなたの年金についての所得は0円となります。

110万円年金収入110万円公的年金控除 = 0円年金の所得
公的年金控除については公的年金控除とは?を参照。

したがって、あなたの合計所得金額は15万円となります。この場合、あなたは扶養控除の対象になります。

15万円雑所得 + 0円年金の所得 = 15万円合計所得金額
合計所得金額とは:各種所得の合計金額のこと。
まとめ:自分の収入を把握しておきましょう

ここまで説明したように、シルバー人材センターからの収入だとしても税金がかかります(ただし、稼いだ金額が少なければ税金はかかりません)。

また、シルバー人材センターからの収入は給料と違い、雑所得であることを覚えておきましょう。

ここまでのまとめ

  • シルバー人材センターからの収入は給与所得ではなく雑所得になる
    ※くわしくは上記で説明しています。

  • 稼ぎが55万円以内なら税金は0円
    ※くわしくは上記で説明しています。

  • 稼いだお金が75万円以内なら確定申告をしなくてもいい
    ※くわしくは上記で説明しています。

  • 親族に扶養されている場合、稼いだ金額が多いと扶養から外れてしまい、親族の税金が増えてしまう。
    ※くわしくは上記で説明しています。

上記のように、シルバー人材センターからの収入金額によって確定申告が必要になることもあるので、1年間に稼いだお金についてしっかり把握しておきましょう。

確定申告が必要になったとしても今はネットでかんたんに作成できるので、もし申告書を作成する際は上記を参考にしながら作成してみましょう。