178万を超えても所得税0円の理由。103万じゃなくなったの?

2026.05.27 更新
この記事では年収が178万以下の場合や178万を超えても所得税が0円になる理由について金額をあてはめて説明していきます。

この記事のポイント(要点まとめ)


▶103万じゃなくなったのはいつから?
2026年の税制改正によって、2026年からは給与収入が178万以下であれば所得税が0円になる。
※2025年までは160万の壁でしたが、2026年からは178万の壁が適用されます。
※2024年までは103万以下であれば所得税が0円でした。くわしくは下記で説明しています。


▶年収178万を超えても所得税が0円?
基礎控除のほかにも所得控除があれば178万を超えても所得税が0円になる。
※くわしくは下記で説明しています。

住民税についてはこちら↓
年収100万~800万の住民税は毎月いくら?


この記事の目次
所得控除があれば178万を超えても所得税が0円?

2026年の税制改正によって「103万の壁」は「178万の壁」になり、2026年からは年収178万以下なら所得税が0円になります。


しかし、給料が1年間で178万を超えても所得控除があれば所得税は0円になります。

年収178万なら所得税0円?超えても0円?


▶178万なら所得税0円?
2026年(1月~12月まで)の給与収入が178万円のとき、所得税は0円になります。
※所得控除104万円(基礎控除)があるため。くわしい計算過程は次の項目を参照。


▶所得控除が”たくさん”あるとき
2026年(1月~12月まで)の給与収入が200万円だとしても、所得控除がたくさんあれば所得税は0円になります。
※具体的な計算は次の項目で説明しています。

では次に、所得税が0円になる過程を金額をあてはめてシミュレーションしてみていきましょう。





所得税0円になるシミュレーション
年収178万のときの所得税を計算

たとえばあなたがアルバイトで1年間(1月~12月まで)の給与収入が178万円の場合、給与所得は以下のようになります。

178万円給与収入74万円給与所得控除 = 104万円給与所得
給与収入とは給料やボーナスなどのこと。
※給与所得や給与所得控除については給与所得控除とは?を参照。
※2026年(1月~12月末まで)の収入については給与所得控除の最低保証額が74万円に引き上げされました。

※今年1月~12月の給与が対象です。たとえばその月の勤務分の給与が翌月に支給されるなら、前年12月~今年11月に勤務したぶんの給与が1年間の給与収入となります。

上記の給与所得(104万円)のほかに所得は無いので、104万円が総所得金額となります。
※総所得金額とは各種所得の合計。

つづいて所得税の計算
総所得金額がわかったので(104万円)、所得税を計算します。

所得税の計算式は以下のとおりです。

104万円総所得金額 – 所得控除) × 所得税率 = 所得税

したがって、所得税は次のようになります。

 
104万円総所得金額104万円所得控除)× 所得税率 = 0円所得税
所得控除104万円基礎控除です。
※2026年の収入については基礎控除額が最大104万円に引き上げされました。

上記のように、課税所得(総所得金額 – 所得控除)が0円になるので所得税は0円になります。以上が所得税が0円となる理由です。

さらに控除が追加されると?

上記は所得控除が104万円でしたが、所得控除が104万円よりも多ければ、年収178万(給与所得104万)を超えたとしても所得税が0円になります。

 
104万円総所得金額〇〇〇万円所得控除)× 所得税率 = 0円所得税
※「○○○」の部分が増えれば、所得104万円以上でも所得税が0円になる!

たとえば、勤務先で健康保険や厚生年金に加入していれば「社会保険料控除」が適用されます。
※社会保険料控除額は「支払った保険料」の金額になります。

したがって、所得控除額が104万円よりも増えます。では、社会保険料控除を加えて所得税を計算していきましょう。

200万で所得税が0円になる計算シミュレーション

では、年収200万で上記よりも所得控除が多くなった場合で所得税をシミュレーションしてみましょう。条件は以下のとおりです。


この条件で所得税はいくらになる?
たとえば1年間の収入が給与収入のみで200万円、所得控除が130万円(104万円基礎控除 + 26万円社会保険料控除)の場合。
※たとえば、勤務先の健康保険料や厚生年金を1年間で26万円払っていれば「社会保険料控除26万円」が適用されます。


①まずは給与所得の計算
上記の条件のとき、給与所得は、

200万円給与収入74万円給与所得控除  =  126万円給与所得
給与所得控除については給与所得とは?を参照。
給与所得については給与所得シミュレーションで計算できます。

となります。給与所得のほかに所得がないので、これが総所得金額となります。

②次に課税所得を計算
総所得金額は計算できたので(126万円)、次に課税所得を算出します。課税所得は、

126万円総所得金額 - 所得控除 = 課税所得
課税所得については課税所得とは?を参照。

となります。

最初に決めた条件から、所得控除は130万円(104万円基礎控除 + 26万円社会保険料控除)なので、課税所得は、

126万円総所得金額130万円所得控除 = 0円課税所得
所得控除については所得控除とは?を参照。
課税所得については課税所得とは?を参照。

となります。

③所得税を計算
課税所得がわかったので所得税を計算します。所得税は、

0円課税所得 × 所得税率 = 所得税

となります。課税所得195万円以下は税率が5%なので、所得税は、

0円課税所得 × 5% = 0円所得税
所得税の税率については所得税率とは?を参照。
所得税については所得税とは?を参照。

となります。

もし社会保険料控除がなければ?
もし社会保険料控除(26万円)を適用しないとすると、そのぶん課税所得は以下のように増えるので、控除を申請したときと比べて税金の負担が重くなってしまいます。このように、社会保険料控除がないと税金が高くなることがわかります。

126万円総所得金額104万円所得控除※基礎控除だけ。 = 22万円課税所得

22万円課税所得 × 5% = 11,000円所得税
※課税所得が195万円以下のとき所得税率は5%となります。
とはいえ、年収が何百万円もあるひとは所得控除よりも所得が多くなることがほとんどなので所得税が発生します。年収が増えれば所得税も増えるので覚悟しておきましょう。
毎月給料から数千円の税金が引かれる


月収が少ないのに、毎月の給料から所得税が天引きされている…という方は多くいます。その原因は、年末調整をしていないからです。

年末調整をしていない方は、毎月の給料から約3%の所得税が引かれてしまいます(源泉徴収)。ですが、安心してください。引かれ過ぎた所得税は”年末調整”をすれば戻ってきます。くわしくは下記の記事で解説しているので、不安な方はチェックしておきましょう。

アルバイトで103万以下なのに所得税が引かれてる…なぜ?