Uber Eatsでも節税できる?税金が安くなる個人事業主の手続き

2024.04.15 更新
フードデリバリー(UberEats、出前館、woltなど)で稼ぐひとは個人事業主の手続きをすると税金や保険料などを安くできる場合があります。この記事ではフードデリバリー(UberEats、出前館、menuなど)で稼いだときの節税について説明していきます。

この記事の目次

ウーバーイーツなどで稼いだ収入も節税できる?

フードデリバリー(UberEats、出前館、woltなど)で稼いだお金は雑所得になるので、節税をすることは難しいかもしれません。

しかし、ウーバーイーツを事業としておこなっているのなら稼いだお金は事業所得として申告することができます。


ウーバーイーツの収入を事業所得として申告すれば青色申告特別控除などの「節税のメリット」を受けることができます。

事業所得で受けられるメリットは?

個人事業主の事業として申請すればフードデリバリー(UberEatsなど)の収入は事業所得となります。事業所得なら以下のような節税などのメリットが受けられます。

▼メリット

  • 青色申告特別控除を適用することで65万円の控除を受けられる
    ※つまり、税金や保険料が安くなるということ。
  • 事業のために購入したものが30万円未満なら一括で経費にできる。
    ※そのほかくわしくは事業所得とは?を参照。
※ただし、事業として認められなければ雑所得と判断されます。
※「事業」とはその仕事を繰り返し行い、継続して行っていることをいいます。くわしくは事業による収入とは?を参照。
※サラリーマンなどの副業は雑所得として税務署に判断される場合が多く、副業収入を事業所得として確定申告を行っても修正を求められることがあります。

では次に、節税をするにはどんな手続きをすればいいのかについて下記で説明していきます。難しい手続きはありません。

節税をするにはどんな手続きをすればいいの?

個人事業主になってフードデリバリー(UberEatsなど)の収入を事業所得として申告すれば節税のメリットを受けることができます。
※事業として認められる必要があります。

ウーバーイーツの収入を事業所得として申告して節税のメリットを受けるには以下の手続きをする必要があります。

個人事業主として節税のメリットを受けたい方はチェックしておきましょう。

節税のメリットを受ける手続き
1.個人事業主になる手続き
くわしくは個人事業主になるには?を参照。

2.青色申告承認申請書を提出する
くわしくは青色申告を受けるには?を参照。

3.青色申告をして青色申告特別控除を受ける
青色申告特別控除とは:青色申告をしたひとの税金を安くしてくれる制度。
※個人事業主じゃなくても青色申告をすることは可能です。
▶手続きがわからない人はどうする?

これらの手続きが何にもわからないという方は「マネーフォワード」や「freee」「弥生」といった青色申告クラウドサービスを利用しましょう。個人事業主に必要な書類をまとめて作成できます。

※個人事業主として節税のメリットを受けたいひとは青色申告クラウドサービスを利用することをオススメします。確定申告をする際に申告書の作成が楽になります。個人事業主の味方になってくれるサービスなので利用を検討してみてください。
安くなるのは手続きをしてから翌年

手続きをすればすぐに節税のメリットが受けられるわけではありません。たとえば、2023年3月15日までに青色申告の申請をした場合、2024年におこなう確定申告で「2023年度分の会計」を青色申告できることになります。

つまり、申請した翌年に節税のメリットが受けられるというわけです。したがって、申請をしてすぐ節税のメリットを受けられるわけではないので注意しましょう。

では次に、節税するとどれくらい金額変わるのか手取りをシミュレーションして下記で説明していきます。年収100万~500万までまとめています。

1年間で100万円の収入を得たときどれくらい安くなる?ウーバーイーツの収入別に比較してみよう

フードデリバリー(UberEats、出前館、woltなど)で100万円を稼いだとき、1年間の税金や保険料がどれくらいになるかシミュレーションをしました。以下に表でまとめています。


「❶節税前と❷節税後」でくらべた手取り金額をチェックしておきましょう。

青色申告特別控除を利用していない場合(節税前)と利用した場合(節税後)で比較しています。
※雑所得の場合と事業所得の場合で比較シミュレーションしています。
手取りの比較をするとどっちが多くなる?

➊節税前(雑所得で申告した場合)と➋節税後(事業所得で申告した場合)の手取りを比較してみると以下のように約10万円差があります。

➊節税前(雑所得で申告した場合):手取り約648,000円
➋節税後(事業所得で申告した場合):手取り約742,000円

▶なぜ手取りに差が出るの?
なぜ手取りに差が出るのかというと、事業所得には特別控除を受けられるメリットがあるため、かけられる税金が安くなり、雑所得よりも事業所得のほうが手取りが多くなるんです。

こんなページもみられています
ウーバーイーツで稼ぐひとが支払う税金や保険料は?

①節税前のシミュレーション

▶1年間で100万円の収入を得たとき

あなたの税金は? あなたにかかる税金は約40,000円です。
所得税10,500円、住民税が約28,000円。
年金保険料は? あなたが支払う年金保険料は1年間で約200,000円です。
国民年金に加入している場合。免除制度をした場合は保険料は軽減されます。
国民健康保険料は? あなたが支払う保険料は1年間で約115,000円です。
※世田谷区で計算した場合。国民健康保険料はお住まいの市区町村で保険料は変わります。
あなたの手取りは? あなたの手取りは約648,000円です。
※金額は個人事業主シミュレーションで計算。
※雑所得のみとして計算。

※ウーバーの収入から税金の計算過程はこちらで解説しています。

②節税後のシミュレーション

▶1年間で100万円の収入を得たとき

あなたの税金は? あなたにかかる税金は0円です。
所得税0円、住民税が0円。
年金保険料は? あなたが支払う年金保険料は1年間で約200,000円です。
国民年金に加入している場合。全額免除をした場合は保険料は0円になります。
国民健康保険料は? あなたが支払う保険料は1年間で約60,000円です。
※世田谷区で計算した場合。国民健康保険料はお住まいの市区町村で保険料は変わります。保険料が減額された場合には2~5割減額されます。
あなたの手取りは? あなたの手取りは約742,000円です。
※金額は個人事業主シミュレーションで計算。
※事業所得・青色申告有りとして計算。

※40歳未満・独身とした場合。
※結果がわかりやすいように経費は0円としています。
※シミュレーション結果はおおよその金額です。

副業でウーバーイーツをするひとは?
個人事業主として本業でウーバーイーツをやるのではなく、本業が会社員などであり、副業として行う場合もあると思います。副業でお金を稼ぐ場合は、税金が上乗せされることになります。
※勤務先の社会保険に加入している場合。

くわしくは下記の記事で解説しています。

副業すると税金はいくら増える?年収別シミュレーション

また、基本的には確定申告をしなければいけないので、副業が禁止されている職場で働いている方は注意しましょう。


1年間で200万円の収入を得たときどれくらい安くなる?ウーバーイーツの収入別に比較してみよう

フードデリバリー(UberEats、出前館、woltなど)で200万円を稼いだとき、1年間の税金や保険料がどれくらいになるかシミュレーションをしました。以下に表でまとめています。


「❶節税前と❷節税後」でくらべた手取り金額をチェックしておきましょう。

青色申告特別控除を利用していない場合(節税前)と利用した場合(節税後)で比較しています。
※雑所得の場合と事業所得の場合で比較シミュレーションしています。
手取りの比較をするとどっちが多くなる?

➊節税前(雑所得で申告した場合)と➋節税後(事業所得で申告した場合)の手取りを比較してみると以下のように約15万円差があります。

➊節税前(雑所得で申告した場合):手取り約1,410,000円
➋節税後(事業所得で申告した場合):手取り約1,570,000円

▶なぜ手取りに差が出るの?
なぜ手取りに差が出るのかというと、事業所得には特別控除を受けられるメリットがあるため、かけられる税金が安くなり、雑所得よりも事業所得のほうが手取りが多くなるんです。

こんなページもみられています
ウーバーイーツで稼ぐひとが支払う税金や保険料は?

①節税前のシミュレーション

▶1年間で200万円の収入を得たとき

あなたの税金は? あなたにかかる税金は約176,000円です。
所得税約57,000円、住民税が約119,000円。
年金保険料は? あなたが支払う年金保険料は1年間で約200,000円です。
国民年金に加入している場合。
国民健康保険料は? あなたが支払う保険料は1年間で約210,000円です。
※世田谷区で計算した場合。国民健康保険料はお住まいの市区町村で保険料は変わります。
あなたの手取りは? あなたの手取りは約1,410,000円です。
※金額は個人事業主シミュレーションで計算。
※雑所得のみとして計算。

※ウーバーの収入から税金の計算過程はこちらで解説しています。

②節税後のシミュレーション

▶1年間で200万円の収入を得たとき

あなたの税金は? あなたにかかる税金は約87,000円です。
所得税約27,000円、住民税が約60,000円。
年金保険料は? あなたが支払う年金保険料は1年間で約200,000円です。
国民年金に加入している場合。
国民健康保険料は? あなたが支払う保険料は1年間で約148,000円です。
※世田谷区で計算した場合。国民健康保険料はお住まいの市区町村で保険料は変わります。
あなたの手取りは? あなたの手取りは約1,570,000円です。
※金額は個人事業主シミュレーションで計算。
※事業所得・青色申告有りとして計算。

※40歳未満・独身とした場合。
※結果がわかりやすいように経費は0円としています。
※シミュレーション結果はおおよその金額です。


1年間で300万円の収入を得たときどれくらい安くなる?ウーバーイーツの収入別に比較してみよう

フードデリバリー(UberEats、出前館、woltなど)で300万円を稼いだとき、1年間の税金や保険料がどれくらいになるかシミュレーションをしました。以下に表でまとめています。


「❶節税前と❷節税後」でくらべた手取り金額をチェックしておきましょう。

青色申告特別控除を利用していない場合(節税前)と利用した場合(節税後)で比較しています。
※雑所得の場合と事業所得の場合で比較シミュレーションしています。
手取りの比較をするとどっちが多くなる?

➊節税前(雑所得で申告した場合)と➋節税後(事業所得で申告した場合)の手取りを比較してみると以下のように約15万円差があります。

➊節税前(雑所得で申告した場合):手取り約2,180,000円
➋節税後(事業所得で申告した場合):手取り約2,330,000円

▶なぜ手取りに差が出るの?
なぜ手取りに差が出るのかというと、事業所得には特別控除を受けられるメリットがあるため、かけられる税金が安くなり、雑所得よりも事業所得のほうが手取りが多くなるんです。

こんなページもみられています
ウーバーイーツで稼ぐひとが支払う税金や保険料は?

①節税前のシミュレーション

▶1年間で300万円の収入を得たとき

あなたの税金は? あなたにかかる税金は約315,000円です。
所得税約106,000円、住民税が約209,000円。
年金保険料は? あなたが支払う年金保険料は1年間で約200,000円です。
国民年金に加入している場合。
国民健康保険料は? あなたが支払う保険料は1年間で約306,000円です。
※世田谷区で計算した場合。国民健康保険料はお住まいの市区町村で保険料は変わります。
あなたの手取りは? あなたの手取りは約2,180,000円です。
※金額は個人事業主シミュレーションで計算。
※雑所得のみとして計算。

※ウーバーの収入から税金の計算過程はこちらで解説しています。

②節税後のシミュレーション

▶1年間で300万円の収入を得たとき

あなたの税金は? あなたにかかる税金は約223,000円です。
所得税約73,000円、住民税が約150,000円。
年金保険料は? あなたが支払う年金保険料は1年間で約200,000円です。
国民年金に加入している場合。
国民健康保険料は? あなたが支払う保険料は1年間で約244,000円です。
※世田谷区で計算した場合。国民健康保険料はお住まいの市区町村で保険料は変わります。
あなたの手取りは? あなたの手取りは約2,330,000円です。
※金額は個人事業主シミュレーションで計算。
※事業所得・青色申告有りとして計算。

※40歳未満・独身とした場合。
※結果がわかりやすいように経費は0円としています。
※シミュレーション結果はおおよその金額です。


1年間で400万円の収入を得たときどれくらい安くなる?ウーバーイーツの収入別に比較してみよう

フードデリバリー(UberEats、出前館、menuなど)で400万円を稼いだとき、1年間の税金や保険料がどれくらいになるかシミュレーションをしました。以下に表でまとめています。


「❶節税前と❷節税後」でくらべた手取り金額をチェックしておきましょう。

青色申告特別控除を利用していない場合(節税前)と利用した場合(節税後)で比較しています。
※雑所得の場合と事業所得の場合で比較シミュレーションしています。
手取りの比較をするとどっちが多くなる?

➊節税前(雑所得で申告した場合)と➋節税後(事業所得で申告した場合)の手取りを比較してみると以下のように約18万円差があります。

➊節税前(雑所得で申告した場合):手取り約2,900,000円
➋節税後(事業所得で申告した場合):手取り約3,080,000円

▶なぜ手取りに差が出るの?
なぜ手取りに差が出るのかというと、事業所得には特別控除を受けられるメリットがあるため、かけられる税金が安くなり、雑所得よりも事業所得のほうが手取りが多くなるんです。

こんなページもみられています
ウーバーイーツで稼ぐひとが支払う税金や保険料は?

①節税前のシミュレーション

▶1年間で400万円の収入を得たとき

あなたの税金は? あなたにかかる税金は約500,000円です。
所得税約198,000円、住民税が約299,000円。
年金保険料は? あなたが支払う年金保険料は1年間で約200,000円です。
国民年金に加入している場合。
国民健康保険料は? あなたが支払う保険料は1年間で約402,000円です。
※世田谷区で計算した場合。国民健康保険料はお住まいの市区町村で保険料は変わります。
あなたの手取りは? あなたの手取りは約2,900,000円です。
※金額は個人事業主シミュレーションで計算。
※雑所得のみとして計算。

※ウーバーの収入から税金の計算過程はこちらで解説しています。

②節税後のシミュレーション

▶1年間で400万円の収入を得たとき

あなたの税金は? あなたにかかる税金は約379,000円です。
所得税約138,000円、住民税が約241,000円。
年金保険料は? あなたが支払う年金保険料は1年間で約200,000円です。
国民年金に加入している場合。
国民健康保険料は? あなたが支払う保険料は1年間で約340,000円です。
※世田谷区で計算した場合。国民健康保険料はお住まいの市区町村で保険料は変わります。
あなたの手取りは? あなたの手取りは約3,080,000円です。
※金額は個人事業主シミュレーションで計算。
※事業所得・青色申告有りとして計算。

※40歳未満・独身とした場合。
※結果がわかりやすいように経費は0円としています。
※シミュレーション結果はおおよその金額です。


1年間で500万円の収入を得たときどれくらい安くなる?ウーバーイーツの収入別に比較してみよう

フードデリバリー(UberEats、出前館、woltなど)で500万円を稼いだとき、1年間の税金や保険料がどれくらいになるかシミュレーションをしました。以下に表でまとめています。


「❶節税前と❷節税後」でくらべた手取り金額をチェックしておきましょう。

青色申告特別控除を利用していない場合(節税前)と利用した場合(節税後)で比較しています。
※雑所得の場合と事業所得の場合で比較シミュレーションしています。
手取りの比較をするとどっちが多くなる?

➊節税前(雑所得で申告した場合)と➋節税後(事業所得で申告した場合)の手取りを比較してみると以下のように約23万円差があります。

➊節税前(雑所得で申告した場合):手取り約3,570,000円
➋節税後(事業所得で申告した場合):手取り約3,800,000円

▶なぜ手取りに差が出るの?
なぜ手取りに差が出るのかというと、事業所得には特別控除を受けられるメリットがあるため、かけられる税金が安くなり、雑所得よりも事業所得のほうが手取りが多くなるんです。

こんなページもみられています
ウーバーイーツで稼ぐひとが支払う税金や保険料は?

①節税前のシミュレーション

▶1年間で500万円の収入を得たとき

あなたの税金は? あなたにかかる税金は約734,000円です。
所得税約344,000円、住民税が約390,000円。
年金保険料は? あなたが支払う年金保険料は1年間で約200,000円です。
国民年金に加入している場合。
国民健康保険料は? あなたが支払う保険料は1年間で約498,000円です。
※世田谷区で計算した場合。国民健康保険料はお住まいの市区町村で保険料は変わります。
あなたの手取りは? あなたの手取りは約3,570,000円です。
※金額は個人事業主シミュレーションで計算。
※雑所得のみとして計算。

※ウーバーの収入から税金の計算過程はこちらで解説しています。

②節税後のシミュレーション

▶1年間で500万円の収入を得たとき

あなたの税金は? あなたにかかる税金は約568,000円です。
所得税約237,000円、住民税が約331,000円。
年金保険料は? あなたが支払う年金保険料は1年間で約200,000円です。
国民年金に加入している場合。
国民健康保険料は? あなたが支払う保険料は1年間で約436,000円です。
※世田谷区で計算した場合。国民健康保険料はお住まいの市区町村で保険料は変わります。
あなたの手取りは? あなたの手取りは約3,800,000円です。
※金額は個人事業主シミュレーションで計算。
※事業所得・青色申告有りとして計算。

※40歳未満・独身とした場合。
※結果がわかりやすいように経費は0円としています。
※シミュレーション結果はおおよその金額です。


ここまで説明したように、フードデリバリー(UberEats、出前館、menuなど)の収入を事業所得として申請すれば、雑所得で申請した場合と比べて税金などが安くなるので手取りが増えます。

ウーバーイーツなどを事業として行うつもりの方は個人事業主の申請をして節税などのメリットを受けましょう。
※ただし、上記の項目で説明したように事業として認められる必要があります。