すぐにやめたら社会保険はどうなる?保険料がかかる?

2024.05.05 更新
入社しても1週間や1か月もしないうちにすぐに退職したり、アルバイトで社会保険に加入したけどすぐにやめるようなケースは多くあります。この記事では仕事をすぐにやめたときの社会保険について説明していきます。

この記事のポイント(要点まとめ)


▶入社してすぐにやめたときの保険料は?
社会保険に入ったばかりでやめたときは社会保険料がかかる場合とかからない場合がある。加入して1日や2日で退職するなど同月にやめるひとは注意。
※くわしくは下記で説明しています。


▶社会保険に入ってすぐ退職するとどうなる?
社会保険に入って3日や1ヶ月ですぐに退職して勤務先をやめても違反ではない。
※一日でやめたり、一週間で退職したとしても同様です。くわしくは下記で説明しています。


▶社会保険を途中で抜けたらどうなるの?
社会保険を抜けたら、国民健康保険と国民年金の加入手続きをする。去年の所得が少なければ国保の保険料はそれほど高くない。
※社会保険を脱退した月の保険料の扱いに気をつけましょう。
※国民健康保険の支払いは下記で説明しています。


この記事の目次

では、社会保険に加入してすぐやめたときについて下記で説明していきます。加入して1週間で退職した正社員などの方はチェックしておきましょう。
※1日で退職したり、アルバイトで社会保険に加入したけどすぐにやめたときの社会保険料などについてザッと把握しておきましょう。

社会保険に加入したのにすぐやめたら保険料がかかる?

勤務先で社会保険に加入したのにすぐに退職した場合、社会保険(健康保険と厚生年金)から脱退することになります。
※社会保険に加入したパート・アルバイトの方、入社したばかりの派遣社員・会社員などがあてはまります。


たとえば4月1日に社会保険に加入して5月10日に退職した場合、4月ぶんの社会保険料は5月に支払われる給与から天引きされます。そして、5月に社会保険を脱退するので、5月ぶんの社会保険料はかかりません。
※退職後は国民健康保険と国民年金に加入し、保険料を支払うことになります。


つまり、社会保険から脱退した月ぶんの保険料はかかりません。
※ただし、同月にやめるときは注意。1か月未満で退職するつもりのひとはチェックしておきましょう。

加入した月にやめた場合は?

様々な事情で、入社した月にすぐにやめたり、アルバイトで社会保険に加入した月にすぐにやめる場合もあると思います。
※たとえば4月1日に入社(社会保険に加入)して4月3日にやめるなど。
※これを同月得喪といいます。


注意するポイントは、同じ月に入社・退社(社会保険の加入・脱退)をすると、加入した月ぶんの社会保険料がかかってしまうことです。社会保険に入ってすぐにやめる場合は覚悟しておきましょう。

※退職した月(資格を喪失した月)に厚生年金または国民年金に加入した場合は、退職して脱退したときに支払った厚生年金の保険料は還付されます(厚生年金保険料の還付のお知らせが届きます)。
※参照:協会けんぽ保険料について
※参照:日本年金機構月の途中で入社したときや、退職したときは、厚生年金保険の保険料はどのようになりますか。

では次に、社会保険に入ってすぐにやめたら違反になるかについて下記で説明していきます。


社会保険に入ってすぐやめたら違反になる?

社会保険に加入してすぐやめたとしても違反ではありません。社保に入ったばかりですぐに社会保険から抜けたとしても罰則や罰金等はありません。


たとえば、パートやアルバイトの方の社会保険の加入条件には「雇用期間が2か月を超えることが見込まれること」とありますが、加入期間が2か月に満たずにやめたとしても罰金等はありません
※2022年10月から雇用期間が2か月を超えることが見込まれることに改正(以前は1年以上が条件でした)。


ただし上記の項目でも説明したように、社保に加入した月(同じ月)にやめてしまった場合は社会保険料がかかってしまいます。
※通常は社会保険から脱退した月(資格喪失した月)に社会保険料はかかりません。


したがって、すぐに社会保険から脱退するつもりの方は心の準備をしておきましょう。では次に、社会保険から抜けるときの手続きについて下記で説明していきます。

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無職の場合の国民健康保険料はいくら?所得が少ないと安くなる?



退職するときに社会保険の手続きをすることはある?

会社員やパート・アルバイトなどの従業員の方が退職して社会保険を抜けるとき、抜けた本人が手続きをする必要はありません。
※脱退手続きは事業主が申請することになります。
※退職するときは健康保険をやめた証明書(資格喪失証明書など)や離職票を受け取りましょう。



ただし、社会保険を抜けたあとは、ご自身でお住まいの市区町村の役所で国民健康保険と国民年金の加入手続きをする必要があります。
※国民年金はマイナポータルから電子申請もできます。


手続きをするときに離職票などが必要になるので、勤務先をやめるときに渡される離職票等を無くさないようにしましょう。

やめたあとの保険料はどうなるの?

やめたあとに加入する「国民健康保険」の保険料は去年1年間(1月~12月末まで)の所得によって決まります。

したがって、去年あまりお金を稼いでいなければ、保険料はそれほど高額にはなりません。たとえば、去年1年間の給与収入が150万円だとすると、国民健康保険料は約年間約12.5万円(ひと月あたり約10,000円)になります。

また、「国民年金」は月額約17,000円ですが、去年の所得が少なければ今年度の国民年金を免除したり先送りすることもできます。

では次に、社会保険に加入したときのメリットとデメリットについて下記で説明していきます。

社会保険に加入したときのメリットデメリットは?

社会保険に加入すれば社会保険料を毎月支払うことになります。

保険料は安くないので毎月支払うのは嫌ですが、それなりのメリットもあります。

社会保険に加入したときのメリットとデメリットについて下記で説明しているのでザッと把握しておきましょう。

メリットとデメリットは?

社会保険に加入したときのメリット

  • 老後の年金が増える(厚生年金が上乗せされる)
    ※厚生年金に加入した期間や支払った保険料によって金額が変わります。したがって、長く加入していればそのぶん年金が増えます。

  • 障害年金遺族年金が増える(厚生年金が上乗せされる)
    ※厚生年金に加入した期間や支払った保険料によって金額が変わります。したがって、長く加入していればそのぶん年金が増えます。

  • 傷病手当出産手当が利用できる
    ※ケガや病気、出産を理由に仕事を休んだときにお金がもらえます。


社会保険に加入したときのデメリット

  • 安くない保険料を毎月支払うことになる。
    ※年収が130万円の場合、社会保険料は年間約19万円になります。
    ※年収ごとの社会保険料については下記の記事で説明しています。

無職になったら毎月かかるお金は?

では次に、すぐにやめたときの雇用保険について下記で説明していきます。昼間学生を除き、多くの方は雇用保険に加入することになります。


雇用保険はどうなる?

社会保険に加入している方の多くは雇用保険にも加入しています。
※昼間学生の方などを除く。

したがって、入社してすぐにやめた正社員などは、社会保険と同様に雇用保険からも脱退することになります。
※雇用保険に加入してすぐにやめたアルバイトやパートの方も同じです。

雇用保険の保険料は「賃金の総額 × 保険料率」となります。

したがって、加入して1か月未満で退職したとしても、賃金が支払われていれば保険料がかかります。たとえば1週間以内にやめたとしても(4月1日に加入して4月10日退職)、賃金が支払われるなら保険料がかかります。
※保険料は支給された給与から引かれます。
※ただし、雇用保険の保険料率は0.6~0.7%くらいで高額にはならないので安心してください。


社会保険を抜けたあとの流れはどうなる?

勤務先の社会保険を抜けたあとは「国民健康保険に加入する」または「社会保険の扶養に入る」の選択をすることになります。
任意継続は条件を満たさないと加入できません(退職日までに健康保険の被保険者期間が継続して2ヵ月以上あることが条件)。


▶社会保険の扶養に入る場合
もし、親族が社会保険に加入しており、その扶養に入ることができるなら保険料の支払いが0円になります。
※ただし、扶養に入るには「年間の見込み収入が130万未満」などの条件があります。くわしくは社会保険の扶養とは?を参照。


▶国民健康保険に加入する場合
国保に加入する場合は、上記でも説明したように役所で加入手続きをしましょう。もし、社会保険を抜けたあと、同月にふたたび就職をする場合は保険料の支払いが0円になります。くわしくは下記の記事で解説しています。
再就職するまでの空白期間は国保に加入したほうがいい?

すぐやめたときの社会保険まとめ


▶社会保険を抜けたときの手続きはするの?
社会保険を抜けるときの手続きは事業主が行う。
※くわしくは上記で説明しています。


▶会社をすぐにやめたときの保険料は?
社会保険から脱退した月ぶんの保険料はかからない。ただし、同月の場合は保険料がかかってしまう。
※くわしくは上記で説明しています。


▶すぐに会社をやめると違反になる?
社会保険に加入してすぐにやめても違反ではない。
※くわしくは上記で説明しています。

社会保険に加入したのにすぐにやめるのは心苦しいかもしれませんが、身体や精神的に”つらい”場合は早めにやめて休養しましょう。回復してから頑張りましょう。