アルバイトやパートで確定申告をしなくていい金額は?必要なときは?

2024.04.26 更新
パート主婦やアルバイトをしている方も場合によっては確定申告で税金を納める必要があります。この記事ではパートやアルバイトをする方で確定申告しなくていい金額などについて説明していきます。

この記事のポイント(要点まとめ)


▶アルバイトやパートで確定申告しなくていい金額は?
源泉徴収や年末調整で税金を納めているので、アルバイトなどをしている方は基本的には自分で確定申告をする必要がないが、副業などで20万を超えて稼いでいる場合は申告が必要。
※くわしくは下記で説明しています。


▶確定申告したほうが良いの?
税金が引かれ過ぎている場合は確定申告したほうがいい。たとえば給料をもらっており、年収が103万円以下なのに年末調整をしていないひとは確定申告をすると税金が戻ってくる場合がある。
※くわしくは下記で説明しています。


この記事の目次

では、確定申告をしなくていい時とはどんなときなのかについて下記で説明していきます。フローチャートでも説明しています。

確定申告しなくていいときは?
副業などをしていなければ確定申告は必要ない

アルバイトやパートをしている方は勤務先で源泉徴収や年末調整をしてもらっているので、基本的には確定申告をする必要はありません。

ですが、アルバイトのほかに副業などをしていて「確定申告をしないといけないのか不安」という方は以下にあてはまるかチェックしてみましょう。

アルバイトで確定申告をしなくてもいいとき

■副業などしておらず、源泉徴収年末調整も勤務先にやってもらっているとき
■アルバイト以外に副業をしているが、副業による利益が1年間(1月~12月まで)で20万円以下のとき
※ただし、確定申告をしないひとは住民税の申告が必要になります。くわしくは副業すると税金はいくら増える?を参照。
■給料を2つの勤務先から受けているが、年末調整されなかったほうの給料が1年間(1月~12月まで)で20万円以下のとき
※ただし、確定申告をしないひとは住民税の申告が必要になります。くわしくはダブルワークの税金や社会保険をわかりやすく解説を参照。
■給料を2つの勤務先から受けているが、2つの勤務先の給料の合計が1年間(1月~12月まで)で150万円以下のとき
※片方の勤務先で年末調整を受けている場合。
※くわしくはダブルワークの税金や社会保険をわかりやすく解説を参照。

など。
年金と給料がある場合については年金をもらいながら働いて給料も貰っている人は確定申告は必要?を参照。

確定申告しなくていいときをわかりやすく説明
確定申告をしなくていいときをフローチャートで説明

※それぞれくわしくは下記で説明していきます。
年金と給料がある場合については年金をもらいながら働いて給料も貰っている人は確定申告は必要?を参照。

ではここからは、確定申告が必要になるときについて下記で説明していきます。まずは、給料を手渡しで受け取っている場合です。


確定申告が必要になるとき①給料が手渡しのとき
給料が手渡しだと確定申告が必要になる場合がある

給料を手渡しでもらっており、年収103万円を超えているのに源泉徴収も年末調整もされていないときは確定申告が必要になります。


一般的な職場では銀行振込みが多く、源泉徴収により給料から税金が天引きされるため、特に注意することはありません。

しかし、給料が手渡しであり、源泉徴収をされていない場合は自分で税金を納めなければいけません。


自分で税金を納める手続きを確定申告といいます。ただし、1年間の収入が103万円を超えていなければ確定申告の必要はありません。くわしくは下記の記事で説明しています。


確定申告が必要になるとき②源泉徴収されてないとき

アルバイトや会社員・派遣社員のように雇用されている方は基本的に確定申告をする必要はありません。

ですが、勤務先によっては源泉徴収や年末調整をしてくれないようなところもあります。このような場合には自分で確定申告をして納税する必要があります。

自分で税金を納める手続きを確定申告といいます。ただし、1年間の収入が103万円を超えていなければ確定申告の必要はありません。くわしくは以下のページで説明しています。

確定申告が必要になるとき③ダブルワークしてるとき
ダブルワークしている場合、基本的には確定申告が必要になる

パートやアルバイトなどをかけもちしてダブルワークをしている方は税金などの扱いが少し複雑です。

ダブルワークなどでアルバイトやパートを掛け持ちしている場合、基本的には確定申告が必要になります。

なぜかというと片方の年末調整だけでは正確な税額が計算されないため、確定申告をして正しい金額を納めなければなりません。

ただし、1年間に稼いだ金額によっては確定申告をしなくてもいいときがあります。かんたんに説明すると、ダブルワーク先の収入が20万円以下なら確定申告をする必要がありません。
※ただし、申告すれば税金が返ってくる場合が多いので申告するのがオススメ。くわしくは下記の記事で説明しています。


確定申告が必要になるとき④副業をしているとき
副業をしている場合、20万円を超えたら確定申告が必要になる

副業ならお金を稼いでも税金がかからないわけではなく、副業で利益を得たときから税金がかかることがほとんどなので確定申告が必要です。


ただし、副業で稼いだ金額が1年間に20万円以下なら確定申告をしなくてもいいことになっています。
※ただし、確定申告をしない場合は住民税の申告が必要になります。
※参照:国税庁給与所得者で確定申告が必要な人



下記の記事で税金がかかる金額や確定申告のやりかたについて説明しているので、副業をしている方はチェックしておきましょう。


確定申告が必要になるとき⑤ギャンブルをしているとき
ギャンブルで大金を稼いだら確定申告が必要になる

競馬や競艇、競輪、パチンコ・スロットなどのギャンブルで得た利益にも税金はかかります。

ただし、ギャンブルで儲けた金額がそれほど多くなければ税金はかかりません。簡単に説明すると、ギャンブル収入が50万円以下なら税金はかかりません。


また、確定申告も必要になります。ですが、ギャンブル収入が1年間で90万円以下なら申告をする必要がありません。
※確定申告しない場合、住民税の申告が必要になります。

以下の記事でギャンブル収入がいくらまでなら税金がかからないのか、確定申告のやりかた等について説明しているのでギャンブルをしている方はチェックしておきましょう。
※下記の記事で年収別にギャンブルの税金がいくら上乗せされるかについても説明しています。


確定申告をする必要はないけどしたほうがいい場合は?
確定申告をしないと払い過ぎた税金は戻ってこない

アルバイトやパートをしている方で確定申告をしたほうがいい場合は以下のようなときです。


よくあるケースは「年末調整をしていないとき」です。

アルバイト先で年末調整を忘れてしまって税金を支払い過ぎた状態になっている場合、確定申告をすることをオススメします。
※税金の支払いが足りないときは確定申告をしなければいけません。
税金を支払い過ぎの場合は申告しなくても違反にはなりませんが、申告しないと税金が戻ってきません。


確定申告をしたほうがいいとき

■1年間の給料が103万円以下のアルバイト等で、源泉徴収されているのに年末調整をするのを忘れてしまったとき
くわしくはアルバイト先に年末調整を出し忘れた…どうすればいい?を参照。
年末調整で申請してない所得控除を受けるとき
年末調整社会保険料控除(iDeCoの申請など)を忘れたり、そのほか控除を申請するのを忘れた方などがあてはまります。
■1年間に10万円以上の医療費を支払ったときなど
くわしくは医療費控除とは?を参照。

など。

アルバイトでも確定申告が必要になる場合があるので「自分はアルバイトだから確定申告は関係ない」と決めつけてしまわないように気をつけましょう。
※とくに、アルバイト以外に副業などをしている方は注意してください。副業収入が1年間で20万円を超えている方は確定申告をしなければいけません(上記表を参照)。