実家暮らしで無職だと年金保険料はいくら?

2020.11.04 更新
日本では20歳から60歳未満の方は国民年金に加入して保険料を支払うことになります。ですが、無職になってしまって保険料を支払えなくなりそう…という方もいると思います。この記事では無職の場合の年金保険料について説明していきます。
この記事の目次
無職でも年金は安くならない?

退職などで無職になったとしても、あなたが20歳以上60歳未満なら国民年金の保険料を支払わなければなりません。

無職で収入が無かったとしても年金保険料は安くなりませんが、条件にあてはまれば保険料を免除することができます。
国民年金については国民年金とは?で説明しています。

収入が少なければ年金保険料を免除できる

無職で収入が少なければ国民年金の保険料を免除することができます。

もう少しくわしく説明すると、前年の所得が少なければ保険料を免除することができます。

去年までお金を稼いでいた場合は?
昨年の1月~12月までサラリーマンやアルバイトなどとしてお金を稼いでいて、今年1月から無職になった方の場合、今年収入が無かったとしても前年に所得があるので国民年金の保険料を免除することはできません。

ただし、昨年お金を稼いでいたとしても、昨年の1月~12月までの所得が少なければ免除の対象になる可能性があります。具体的な金額については以下で説明していきます。
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1人暮らしで無職の場合の保険料はいくら?

通常、国民年金の保険料は月額16,540円(年間約20万円)となっています。

ですが、1人暮らしで収入が少なければ保険料が免除できるので、免除されている期間は保険料が0円になります。
全額免除の場合。ほかにも半額免除や3/4免除などがあります。くわしくは国民年金の免除制度を参照。

ただし、免除を受けて保険料が0円になるためには以下のように条件があります。

1人暮らしで免除を受けるための条件は?
全額免除を受けるには条件があり、本人と配偶者世帯主の1年間の所得が57万円以下(給与収入なら年間122万円以下)である必要があります。

1人暮らしの場合なので「世帯主は本人、配偶者も無し」として免除を「受けられるパターン」と「受けられないパターン」を以下で説明していきます。
全額免除を受けられる場合と受けられない場合
所得57万円以下で免除を受けられるパターン
たとえば現在無職だがアルバイトをしており、1年間の給料が年間122万以下なら給与所得は57万円以下となるので、国民年金の全額免除を受けることができます。

122万円給与収入65万円給与所得控除 = 57万円給与所得

※独身の一人暮らしの場合。
※2020年1月から給与所得控除が一律10万円引き下げられましたが、全額免除は前年(2019年度)の所得が審査対象なので、給与所得67万円ではなく57万円となります。

所得57万円超えのため免除を受けられないパターン
たとえば現在無職だがアルバイトをしており、1年間の給料が年間122万円を超えているなら給与所得は57万円を超えるので、国民年金の全額免除を受けることができません。

130万円給与収入65万円給与所得控除 = 65万円給与所得

※あなたが独身の場合。上記の場合は全額免除を受けることはできませんが、3/4免除や半額免除などが受けられる場合があります。くわしくは国民年金の免除制度を参照。

実家暮らしの場合の保険料はいくら?

通常、国民年金の保険料は月額16,540円(年間約20万円)となっています。

実家暮らしで収入が少なければ保険料が免除できるので、保険料が0円または減額になるのですが、同居している親族がお金を稼いでいる場合は保険料が免除されないので気をつけましょう。

実家暮らしで免除を受けて保険料が0円になるためには以下のように条件があります。

実家暮らしで免除を受けるための条件は?
実家暮らしで全額免除を受けるには条件があり、本人と配偶者世帯主の1年間の所得が57万円以下(給与収入なら年間122万円以下)である必要があります。

実家暮らしの場合なので「世帯主は親、配偶者は無し」として免除を「受けられるパターン」と「受けられないパターン」を以下で説明していきます。
全額免除を受けられる場合と受けられない場合
親の収入が少ない場合
たとえばあなたはアルバイトをしており、1年間の給料が年間122万円以下、親(世帯主)の1年間の年金収入が100万円の場合。

ここからシミュレーション
あなたの給与収入は年間122万円なので給与所得は57万円となります。それ以外に所得がないので総所得金額は57万円となります。

 
122万円給与収入65万円給与所得控除 = 57万円給与所得(総所得金額)
給与所得控除については給与所得とは?を参照。
総所得金額とは:各種所得の合計金額のこと。
※2020年1月から給与所得控除が一律10万円引き下げられましたが、全額免除は前年(2019年度)の所得が審査対象なので、給与所得67万円ではなく57万円となります。

次に、親(世帯主)の年金収入は年間100万円なので、年金所得(雑所得)は0円になります。収入は年金収入のみであり、それ以外に所得がないので総所得金額は0円となります。

100万円年金収入110万円公的年金控除 = 0円雑所得(総所得金額)
公的年金控除については公的年金控除とは?を参照。
雑所得については雑所得とは?を参照。

したがって、総所得金額を合計すると、

57万円あなたの総所得金額 + 0円親の総所得金額 = 57万円総所得金額の合計
総所得金額とは:各種所得の合計金額のこと。

となります。この場合、あなたは全額免除の対象となるので国民年金の保険料は0円になります。

親の収入が多い場合
たとえば親(世帯主)と同居しており、親の1年間の給料が300万円(給与所得は約200万円)、あなたの1年間の給料が年間50万円(給与所得は0円)とした場合、本人と世帯主の所得の合計は200万円となります。

この場合、全額免除を受けるための条件57万円以下を超えてしまっているので、全額免除を受けることはできません。

※上記の場合には全額免除を受けることはできませんが、支払いを先送りする国民年金の納付猶予を受けることができます。
免除を受けるには申請が必要?

免除の条件にあてはまっても、何もしなければ保険料は免除されません。

免除を受けるには申請書を提出または送付する必要があります。

申請はお住まいの市区町村役所や年金事務所にて受け付けています。申請書の書き方はこちらのページで説明しています。

未納のままにしておくと年金が受けとれなくなるので申請をしましょう

お金がなくて年金を払うのがむずかしいときには、ぜひこの制度を利用してください。未納にしておくと受給資格は得られませんが、この制度を利用すれば、障害を負ったときに障害年金が受けとれないなどといったことを防げるので必ず申請しましょう。
※申請はお住まいの市区町村役所や年金事務所にて受け付けています。申請書の書き方はこちらのページで説明しています。

免除したぶんはあとから支払う「追納」ができる

免除を受けた期間については10年以内であれば保険料をさかのぼって納める「追納」ができます。将来受け取る年金額を減らしたくない人は経済的に余裕が出来てから追納をしましょう。
※たとえば2019年4月ぶんは2029年4月末まで。

免除を受けると老後の年金が減る?

国民年金保険料の免除は、ただ単に保険料が安くなるわけではなく、保険料を免除するかわりに老後の年金もそのぶん減額されるシステムです。

たとえば2年間(24ヶ月ぶん)国民年金保険料の支払いを全額免除申請し、免除したぶんをあとから支払う追納をしなかった場合、老後にもらう国民年金(老齢基礎年金)は年間約2万円減額されます。

ただし、免除されたぶんをあとから支払う追納を行えば老後にもらう国民年金は減額はされません。
※全額免除した期間以外(20歳から60歳までのうち38年間)はすべて保険料を支払った場合。ちなみに、40年間すべて保険料を支払った場合には老後にもらえる国民年金(老齢基礎年金)は年間約78万円となります。厚生年金に加入していた期間があれば受けとる年金額はそのぶん増えます。

今回のコラムはここまでです。無職の場合の国民年金保険料についてわかっていただけましたか?
免除制度についてはこちらのページを参照。

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