学生が仮想通貨で稼いだら税金はどうなる?

2021.04.18 更新
PayPalが仮想通貨事業に参入するなど、世界的に仮想通貨の動向が注目されています。この記事では学生がビットコインなど仮想通貨で得た利益の税金について説明していきます。
この記事の目次

学生が仮想通貨で稼いでも税金がかかる?

学生がビットコインなどの仮想通貨でお金を稼いだときにも税金はかかります。したがって、仮想通貨でお金を稼いだ場合は確定申告によって税金を納めなければいけません。

ただし、1年間の利益がおこづかい程度なら税金はかかりません。くわしい金額については次で見ていきましょう。

仮想通貨はいくらから税金がかかる?

学生でもビットコインなどでお金を稼げば税金がかかりますが、稼いだ金額があまり多くなければ税金はかかりません。

以下に「収益が仮想通貨のみである場合」と「仮想通貨のほかにアルバイトもしている場合」で分けて説明しています。

仮想通貨取引をしている学生はチェックしておきましょう。

収入が仮想通貨のみの場合は?

現在学生であり、収入が仮想通貨の利益のみである場合は1年間(1月~12月まで)で45万円以下なら税金はかかりません。
※経費は0円としています。未成年の場合は48万円以下なら税金がかかりません。雑所得については雑所得を参照。
アルバイトもしている場合は?

仮想通貨のほかにアルバイトもしている学生の場合は給与所得と雑所得(仮想通貨の利益)の合計が1年間(1月~12月まで)で45万円以下なら税金はかかりません。
※未成年の場合は48万円。雑所得については雑所得とは?を参照。
ただし、仮想通貨で収入があっても税金を納めなくていい場合があります。くわしくは以下の確定申告をする必要はある?で説明しています。
仮想通貨の利益があっても税金がかからない計算例

たとえば、1年間(1月~12月まで)の給料が80万円、仮想通貨での稼ぎが20万円(雑所得)の場合。

まず、給与所得は、

80万円給与収入55万円給与所得控除 = 25万円給与所得
※給与所得控除については給与所得控除とは?を参照。
こちらのシミュレーションで給与所得の計算ができます。

となります。

つづいて、雑所得は、

20万円仮想通貨の収入0円経費 = 20万円雑所得
※計算をわかりやすくするために経費は0円としています。
※仮想通貨は雑所得になります。

となります。

したがって、あなたの子供の合計所得金額は、

25万円給与所得 + 20万円雑所得 = 45万円合計所得金額
※合計所得金額については合計所得金額とは?を参照。

となります。上記の場合、1年間(1月~12月まで)の所得の合計が45万円以下なので所得税住民税もかかりません。

確定申告をする必要はある?

ビットコインなどの仮想通貨の利益があったときは基本的には確定申告をして税金を納める必要があります。


ただし、アルバイトをしている学生の場合は仮想通貨の利益が1年間(1月~12月まで)で20万円以内なら確定申告をする必要がありません。


したがって、自分で税金の申告をするのが面倒なひとは仮想通貨の利益を1年間で20万円以内に調整しておくことをオススメします。

収入が仮想通貨のみの場合は?
学生の方は雑所得(仮想通貨の利益)が1年間(1月~12月まで)で48万円以下なら所得税が0円となります。48万円を超えた場合には確定申告をしなくてはいけません。
※48万円を超えて確定申告をした場合には親が支払う税金が上がってしまうことになります。くわしくは以下の103万円の壁は仮想通貨の利益とは関係ない?で説明しています。
アルバイトをしている学生は?

アルバイトをしている学生については以下のいずれかにあてはまる場合は確定申告をする必要はありません。

  • 雑所得(仮想通貨の利益)が1年間(1月~12月まで)で20万円以内
  • 給与所得と雑所得(仮想通貨の利益)の合計が1年間(1月~12月まで)で48万円以下

※経費は0円としています。雑所得の計算式などは雑所得とは?を参照。



注意:親の税金が上がる?
48万円を超えて確定申告をした場合には親が支払う税金が上がってしまうことになります。くわしくは以下の103万円の壁は仮想通貨の利益とは関係ない?で説明しています。

103万円の壁は仮想通貨の利益とは関係ない?

103万円の壁とは「親族の税金の負担が増すボーダーライン」のことをいいます。収入が103万円を超えてしまうと親族の税金が約5~17万円高くなってしまうことになります。
※親に扶養されている場合に限ります。くわしくは仮想通貨で稼いだけど親に扶養されている…どうなる?を参照。


ただし、この103万円の壁とは「アルバイト等の給与収入のみ」で考えた場合のボーダーラインです。ここに仮想通貨の利益が入ってくると103万円の壁ではなくなり、話が変わってきます。


くわしく説明するために、まず合計所得金額の説明をしていきます。以下の計算例のとおり、給与収入のみで103万円とは給与所得48万円のことであり、他に所得がないので合計所得金額が48万円になります。

合計所得金額48万円の計算例
1年間の給与収入が103万円のとき、給与所得は、

103万円給与収入55万円給与所得控除 = 48万円給与所得(合計所得金額)
給与所得や給与所得控除については給与所得控除とは?を参照。

となります。所得が他にないので合計所得金額48万円となります。

この合計所得金額48万円という金額が「あなたが扶養親族になれるボーダーライン」です。あなたの1年間の合計所得金額が48万円を超えてしまうと親族の税金が高くなってしまうことになります。

つまり、上記で説明した「103万円の壁」とは、くわしく言い換えると「合計所得金額48万円の壁」ということになるわけです。

給料以外に仮想通貨の利益がある場合のシミュレーションをしてみよう

では、あなたが給料以外に仮想通貨の利益がある場合の合計所得金額をシミュレーションしてみましょう。

たとえば、アルバイトで1年間(1月~12月まで)の給与収入が50万円、1年間の仮想通貨の利益(雑所得)が53万円とすると、合計の収入は103万円になりますが、合計所得金額は以下のように53万円となります。

まず給与所得を計算

50万円給与収入55万円給与所得控除 = 0円給与所得
※給与所得控除については給与所得控除とは?を参照。


次に給与所得と仮想通貨の利益(雑所得)を合計

0円給与所得 + 53万円雑所得 = 53万円合計所得金額
※雑所得については雑所得とは?を参照。

上記の場合、「合計所得金額48万円の壁」を超えてしまっているので、この場合あなたは扶養親族から外れて「親族の税金の負担が増す」ことになります。

したがって、現在あなたが学生などで親の扶養親族になっている場合には「合計所得金額48万円の壁」に注意しながら仮想通貨の取引やアルバイトをしていきましょう。


親に扶養されている子供が仮想通貨で稼いでいる場合は?

上記でも説明したように、親に扶養されている子供が仮想通貨でお金を稼いでいるときに気をつけないといけないのは「扶養から外れると親の税金の負担が増してしまう」ことです。


仮想通貨で稼いだ金額がそれほど多くなければ問題ないのですが、一定以上になってしまうと扶養から外れてしまいます。扶養から外れれば親の税金は約5万円~17万円増えてしまいます。
※親の年収によってさらに増える場合もあります。


くわしくは以下のページで説明しているので、ビットコインなどの仮想通貨でお金を稼いでいる子供がいる場合はチェックしておきましょう。

仮想通貨で稼いでおり、扶養されている場合

確定申告のやりかた

今はネットでかんたんに確定申告書が作成できます。作成した申告書を税務署に郵送すると申告完了となります。

もし、確定申告をするのが不安な方は試しにテキトーに金額を入力して申告書のつくりかたを練習してみてもいいかもしれません。税務署に郵送する申告書に正しい金額を入力すれば問題ないので、ためしに申告書を何枚も作ってみましょう。

仮想通貨で稼いでいる場合の確定申告
確定申告をする期間は決まっており、今年1年間(1月~12月まで)の収入について確定申告をする場合は翌年の2月16日~3月15日のあいだに申告をしましょう。

確定申告のながれ
STEP➊収入を記入するための明細書など必要なものを用意する
STEP➋確定申告書を作成する
STEP➌確定申告書を郵送する(税金を支払う)

仮想通貨の利益別シミュレーション

ビットコインなどの仮想通貨でお金を稼いだときにかかる税金をシミュレーションした結果を以下にまとめました。

仮想通貨でお金を稼ごうとしている学生はチェックしておきましょう。

仮想通貨の利益別シミュレーション

収入がビットコインなどの仮想通貨による利益だけの場合、税金は以下のようになります。



仮想通貨による収入(雑所得) あなたにかかる税金
100万円 約4万円
200万円 約18万円
300万円 約31万円
400万円 約50万円
500万円 約73万円




税金以外にも手取りや保険料なども知りたい方は以下のページをチェックしておきましょう。

ここまでのまとめ

ここまで説明したように、学生でも仮想通貨でお金を稼いだ場合でも税金はかかります。

ですが、アルバイトなどをしている場合は稼いだ金額が少なければ確定申告をする必要がありません。

仮想通貨でお金を稼ごうとしている方は以下のまとめをチェックしておきましょう。

ここまでのまとめ

  • 仮想通貨で稼いだお金が45万円以内なら税金がかからない。
    ※くわしくは上記を参照。

  • アルバイトをしている学生の場合は仮想通貨で稼いだお金と給与所得の合計が45万円以内なら税金がかからない。
    ※くわしくは上記を参照。

  • アルバイトをしている場合は仮想通貨で稼いだお金が1年間で20万円以内なら確定申告をしなくてもいい。
    ※くわしくは上記を参照。

  • 仮想通貨で稼いだお金(雑所得)は103万円の壁ではなく、48万円の壁になるので親に扶養されているひとは注意。
    ※くわしくは上記を参照。

上記のように、ビットコインなどの仮想通貨でお金を稼げば税金がかかりますが、その金額がたいして多くなければ税金がかかりません。

また、アルバイトなどをしている場合、稼いだ金額が少なければ確定申告をする必要がないことも覚えておきましょう。