更新日:2020年9月28日
ここでは寡婦控除が適用される条件やどれくらい税金が安くなるかなどについて説明していきます。

寡婦控除とは?の目次
本人が
寡婦である場合に適用される
所得控除です。
※2020年分の税金からひとり親の場合はひとり親控除に改正されました。
年末調整などで寡婦控除を適用する場合には申請をしなくてはいけません。以下のページで説明しています。
寡婦とは、それぞれ次の表1に示す要件に当てはまる方をいいます。ひとり親の場合は
ひとり親控除が適用されます。
※2020年分の税金から寡婦となる範囲が変更されました。くわしくはこちらのお知らせを参照。
表1 寡婦となる要件
合計所得金額については合計所得金額とは?を参照。
扶養親族については扶養親族とは?を参照。
控除額は、次の表2に示すとおりです。
表2 寡婦控除額
年収にもよりますが、
寡婦控除を利用すると
税金の負担は約4~8万円ほど軽くなる方が多いと思います。
どれくらい安くなる?
たとえば、40歳以下・社会保険加入という条件の方が寡婦控除を利用したとき。
寡婦控除を利用するひとの年収 |
減額される税金 |
年収250~400万円のとき |
●所得税は13,500円安くなります。
●住民税は26,000円(固定)安くなります。 |
年収500~600万円のとき |
●所得税は27,000円安くなります。
●住民税は26,000円(固定)安くなります。 |
年収700~900万円のとき |
●所得税は54,000円安くなります。
●住民税は26,000円(固定)安くなります。 |
※ひとり親についてはひとり親控除が2020年から新設されました。
税金等を計算してみる
【例】所得税の計算(寡婦控除を適用)
たとえば、給与所得が260万円で、所得控除が115万円(
48万円 +
40万円 +
27万円)のとき、
課税所得は、
260万円 - (
48万円 +
40万円 +
27万円) =
145万円
給与所得については、給与所得とは?を参照。
課税所得については、課税所得とは?を参照。
所得控除については、所得控除とはを参照。
となります。
したがって、所得税は
145万円 × 税率 = 所得税
となります。課税所得195万円以下は税率が5%なので、所得税は、
145万円 × 5% =
72,500円
所得税の税率については、こちらを参照。
所得税については、所得税とはを参照。
ちなみに上記の条件のとき、住民税は約14万円かかります。
となります。
しかし、寡婦控除を申請しなければ、そのぶん課税所得が27万円増えるので、
(
145万円 + 27万円) × 5% =
86,000円
ちなみに上記の条件のとき、住民税は約17万円かかります。
となってしまいます。