Uber Eatsの収入はいくらから税金かかる?103万円?学生でも?

2024.04.27 更新

この記事ではフードデリバリー(ウーバーイーツ、出前館、menu、woltなど)で得た収入の税金や確定申告について説明していきます。

この記事のポイント(要点まとめ)


▶ウーバーの収入は給料なの?
ウーバーイーツの収入は給料(給与収入)ではなく雑所得になる収入。


▶ウーバーの収入いくら稼いだら税金がかかる?
フードデリバリーの収入があるひとは、合計所得が45万以下なら所得税も住民税も0円になる(市区町村によっては金額が異なるので注意)。
※収入がウーバーのみである場合は、利益(雑所得)が1年間で45万円を超えると税金がかかる。くわしくは下記で説明しています。UberEatsでお金を稼いでいる学生やサラリーマンなどの方はチェックしておきましょう。


▶ウーバーの収入があったら扶養は外れる?

親などに扶養されており、ウーバーの収入があるひとは収入103万円ではなくて合計所得48万円に注意しなければならない。
※くわしくは下記で説明しています。


▶ウーバーイーツでいくらまで稼げば確定申告が必要?
所得がウーバーの利益だけの場合、48万を超えるなら確定申告が必要。給料をもらっている場合、雑所得が20万円以下なら確定申告をしなくてもいい。ただし、確定申告をしないなら住民税の申告が必要。
※くわしくは下記で説明しています。


この記事の目次

ウーバーイーツの収入はいくらから税金がかかる?

会社員やアルバイトをしながらフードデリバリー(ウーバーイーツ、出前館、menuなど)で稼いでいる場合、Uberで収入が発生したら税金がかかる場合がほとんどです。


しかし、下記で説明するように所得45万以下なら税金がかからない場合もあります。
※ちなみに、ウーバーイーツの利益は雑所得に分類されます(事業として活動している場合は事業所得になります)。給料は給与収入になるので給与所得に分類されます。


以下にサラリーマン・個人事業主・学生・無職(UberEatsの収益だけ)の場合についてそれぞれ説明しています。Uberをやっている大学生などはチェックしておきましょう。
※いくらまでなら非課税でいられるか下記で説明していきます。

UberEatsの収益だけの場合

現在無職であり、収入がUber Eatsだけである場合は、利益(雑所得)が1年間で45万円以下までなら税金はかかりません。
※45万円を超えると住民税がかかります(住んでいる地域によっては42万円や38万円の場合があります)。
※48万円を超えると所得税がかかり始めます。
※経費は0円としています。未成年の場合は48万円以下なら税金がかかりません。雑所得については雑所得を参照。

※家庭によっては住民税がかかると住民税非課税世帯でなくなり、介護費用などが高くなる場合があるので注意しましょう。

ウーバーイーツで収入があるときに確定申告が必要になるかについては下記で説明しています。
個人事業主の場合は?


個人事業主はUber Eatsからの収入があれば税金がかかります。ただし、事業所得と雑所得(Uber Eatsの利益)の合計が1年間で45万円以下までなら税金はかかりません。

※Uber Eatsの活動を事業としている場合はUber Eatsからの収益は事業所得となります。雑所得については雑所得を参照。
※45万円を超えると住民税がかかります(住んでいる地域によっては42万円や38万円の場合があります)。
※48万円を超えると所得税がかかり始めます。

※家庭によっては住民税がかかると住民税非課税世帯でなくなり、介護費用などが高くなる場合があるので注意しましょう。



学生の場合は?

学生の場合はUber Eatsでの利益(雑所得)が1年間で45万円を超えると税金がかかります。
※45万円を超えると住民税がかかります(住んでいる地域によっては42万円や38万円の場合があります)。
※48万円を超えると所得税がかかり始めます。
※未成年の場合は135万円まで住民税が0円となります。


また、アルバイトをしている学生でウーバーの収入がある場合は給与所得と雑所得(Uber Eatsの利益)の合計が1年間で45万円以下までなら税金はかかりません。
※くわしくは以下の計算例で説明しています。
※45万円を超えると住民税がかかります(住んでいる地域によっては42万円や38万円の場合があります)。
※48万円を超えると所得税がかかり始めます。
※未成年の場合は135万円まで住民税が0円となります。
雑所得については雑所得とは?を参照。

ウーバーイーツで収入があるときに確定申告が必要になるかについては下記で説明しています。
税金がかからない計算例については下記で説明しています。
会社員やアルバイトの場合は?


会社員やアルバイトは、Uber Eatsでの利益(雑所得)があれば税金がかかります。ただし、給与所得と雑所得(Uber Eatsの利益)の合計が1年間で45万円以下までなら税金はかかりません。

※くわしくは以下の計算例で説明しています。
※45万円を超えると住民税がかかります(住んでいる地域によっては42万円や38万円の場合があります)。
※48万円を超えると所得税がかかり始めます。
※経費は0円としています。未成年の場合は48万円以下なら税金がかかりません。雑所得については雑所得を参照。

※家庭によっては住民税がかかると住民税非課税世帯でなくなり、介護費用などが高くなる場合があるので注意しましょう。

ウーバーイーツで収入があるときに確定申告が必要になるかについては下記で説明しています。

では次に、UberEatsのほかにアルバイト等で収入を得ても税金がかからない計算例について下記で説明していきます。



アルバイトをしており、さらにUberEatsで収入を得ても税金がかからない計算例
それぞれの所得が多くなければ税金は0円になる

たとえばアルバイトとウーバーイーツを掛け持ちしており、1年間(1月~12月まで)の給料が80万円、ウーバーイーツの収入が20万円の場合。

まず給与所得を計算
1年間の給料が80万円なので、給与所得は以下のようになります。

80万円給与収入55万円給与所得控除 = 25万円給与所得
※給与所得控除については給与所得控除とは?を参照。
給与所得シミュレーションで給与所得の計算ができます。

次に雑所得を計算
ウーバーイーツの収入が1年間で20万なので、雑所得は以下のようになります。

20万円ウーバーの収入0円経費 = 20万円雑所得
※計算をわかりやすくするために経費は0円としています。
※ウーバーからの収益は雑所得に分類されます(事業としておこなっている場合を除く)。

次にあなたの所得を合計する
あなたの所得は上記の2つなので、あなたの合計所得金額は以下のようになります。

25万円給与所得 + 20万円雑所得 = 45万円合計所得金額
※合計所得金額については合計所得金額とは?を参照。

アルバイトとウーバーイーツの所得の合計が45万円以下なので所得税住民税もかかりません。
※お住まいの地域によっては合計所得金額が42万円や38万円を超えたときから住民税がかかる場合があります。
税金がかからない理由はそれぞれ下記の記事で解説しています。
住民税がかからない?住民税が0円になるとき。
なぜ所得が48万円以下だと所得税は0円になる?

ウーバーイーツで収入があるときに確定申告が必要になるかについては下記で説明しています。

では次に、ウーバーイーツの収入が103万の壁に関係あるのかについて下記で説明していきます。キーワードは48万の壁です。

妻または夫に扶養されている場合はこちら↓
主婦で雑所得がある場合はいくらから扶養を外れる?
103万の壁はウーバーイーツの収入とは関係ない?

103万の壁とは「親族の税金の負担が増すボーダーライン」のことをいいます。

収入が103万円を超えると扶養親族の対象から外れてしまうので、親族の税金が高くなってしまいます。
※あなたのことを扶養していた親族は扶養控除が利用できなくなり、親族の税金が約5~17万円高くなってしまうことになります。
※親に扶養されている場合に限ります。くわしくは扶養控除とは?を参照。



ただし、この103万の壁とは「アルバイト等の給与収入のみ」で考えた場合のボーダーラインです。ここにウーバーイーツの収入が入ってくると103万の壁ではなくなり、話が変わってきます。

103万じゃないってどゆこと?
くわしく説明するために、まず合計所得の説明をしていきます(以下の計算例)。

合計所得48万円の計算例
たとえばあなたがバイトをしており、1年間(1月~12月まで)の給料が103万円のとき、給与所得は以下のようになります。

103万円給与収入55万円給与所得控除 = 48万円給与所得(合計所得金額)
給与所得や給与所得控除については給与所得控除とは?を参照。
給与所得については給与所得シミュレーションで計算できます。

所得が他になければあなたの合計所得金額は48万円となります。

この合計所得48万という金額が上記で説明した「親の税金が増えるボーダーライン」です。

したがって、あなたの1年間の合計所得が48万を超えてしまうと親族の税金が高くなってしまうことになります。
※48万以下ならあなたは扶養親族でいられるので親族の税金は増えません

つまり、上記で説明した「103万円の壁」とは、くわしく言い換えると「合計所得48万の壁」ということになるわけです。

給料以外にウーバーイーツの収入がある場合のシミュレーションをしてみよう

 
では、あなたがウーバーイーツの配達員とアルバイトを掛け持ちしている場合でシミュレーションしてみましょう。


たとえば、アルバイトで1年間(1月~12月まで)の給与収入が50万円、1年間のUberEatsの収入が53万円とすると、合計の収入は103万円になりますが、合計所得は以下のように53万円となります。

まず給与所得を計算

50万円給与収入55万円給与所得控除 = 0円給与所得
※給与所得控除については給与所得控除とは?を参照。



次に雑所得を計算

53万円ウーバーの収入0円経費 = 53万円雑所得
※計算をわかりやすくするために経費は0円としています。
※雑所得については雑所得とは?を参照。




次に給与所得と雑所得を合計

0円給与所得 + 53万円雑所得 = 53万円合計所得金額
※雑所得については雑所得とは?を参照。

上記の場合、「合計所得48万の壁」を超えてしまっているので、あなたは扶養親族から外れてしまい、親族の税金の負担が約5万~17万増すことになります。

したがって、現在あなたが扶養親族になっている場合には「合計所得金額48万円の壁」に注意しながらウーバーイーツやアルバイトをしていきましょう。

では次に、親に扶養されている場合はウーバーイーツで扶養を外れたらどうなるのかについて下記で説明していきます。親の税金に影響があります。


親に扶養されている子供がUberEatsしてる場合は?

上記でも説明したように、親に扶養されている子供がウーバーイーツでお金を稼いでいるときに気をつけないといけないのは「扶養から外れると親の税金の負担が増してしまう」ことです。


ウーバーイーツで稼いだ金額がそれほど多くなければ問題ないのですが、合計所得金額が48万円を超えると扶養から外れてしまいます。

扶養から外れれば親の税金は約5万円~17万円増えてしまいます。


くわしくは下記の記事で説明しているので、ウーバーイーツでお金を稼いでいる大学生の子供などがいる場合はチェックしておきましょう。
※ちなみに、親の年収が500万円の場合、扶養を外れると約7万円~11万円税金が高くなります。また、年収130万円以上になると社会保険の扶養からも外れるので注意しましょう。

子どもがUber Eatsでお金を稼いでいる…扶養控除はどうなる?

※たくさん稼いでいても「扶養から外れたくない」という理由で申告しないでいる方は注意しましょう。調査されなければバレないと思っていても、万が一調査されてしまって発覚したときにはデメリット(罰則による税金の加算)があるので、扶養から外れたくない方はなるべく稼ぐ金額を調節しましょう。
※学生であっても学生じゃなくても関係ありません。また、ウーバーだけなら扶養を外れないわけではありません。
※UberEatsの利益(雑所得)が48万円を超えると、合計所得金額が48万円を超えるため扶養から外れます。
妻または夫に扶養されている場合はこちら↓
主婦で雑所得がある場合はいくらから扶養を外れる?


確定申告をする必要はある?

フードデリバリー(ウーバー、出前館、menu、woltなど)からの収入があったとき、基本的には確定申告をして所得の申告をすることになります。


ただし、サラリーマンやアルバイトの場合はUberEatsからの収入が1年間で20万円以下なら確定申告をする必要がありません。
※給与所得と雑所得のほかに所得が無い場合。
※確定申告をしない場合、住民税の申告が必要になります。



以下に個人事業主の場合、無職(UberEatsの収益だけ)の場合、学生の場合についてもまとめています。

会社員やアルバイトの場合
給料のほかにUberEatsの利益が加われば税金が増えることになります。
ですが、アルバイトやサラリーマンなどの勤務先から給料をもらっている方の場合、雑所得(UberEatsの利益)が1年間(1月~12月まで)で20万円以下ならば確定申告をしなくてもいい決まりになっています。

※給与所得と雑所得のほかに所得が無い場合。
※経費は0円としています。雑所得については雑所得とは?を参照。

※参照:国税庁給与所得者で確定申告が必要な人
20万以下でも住民税の申告が必要?
確定申告しないなら住民税の申告が必要になっちゃう

副業の利益(雑所得)が20万円以下なら確定申告をする必要はありませんが、確定申告をしないときは住民税の申告が必要になります。

確定申告をした場合、住民税の申告は必要ありません。確定申告はネットで簡単に作成できるので、確定申告をすることをオススメします。

住民税の申告はお住まいの地域の役所で行うことになります。

もし確定申告をしないでいるのが不安ならサッと確定申告を終わらせましょう。副業の利益が10万円~数十万円程度なら上乗せされる税金もそれほど高額ではないので申告しておくことをオススメします。確定申告のやり方は下記で説明しています。
※確定申告をする場合は、20万円以下だとしても雑所得の申告をしなければいけません。
※出典:国税庁確定申告を要しない場合の意義

学生や個人事業主などそのほかの場合についても確定申告が必要になるのか下記で説明していきます。

個人事業主の場合

個人事業主の場合は雑所得(UberEatsの利益)が発生すれば申告をする必要があります。
※雑所得の計算式などは雑所得とは?を参照。
※ウーバーの活動を事業としている場合はウーバーからの収入は事業所得となります。
無職の場合(収入がUberEatsのみ)

無職の場合は雑所得(UberEatsの利益)が1年間で48万円以下なら所得税が0円となります。
基礎控除によって所得税が0円になるため。

雑所得が48万円を超えた場合には確定申告をしなくてはいけません。

※確定申告をしない場合、48万円以下でも住民税の申告が必要になります(確定申告をする場合は住民税の申告をする必要はありません)。
※無職の方は所得が0円でも確定申告をすることをオススメします。本人の所得が0円であることを役所で確認できれば保険料などが減額されるので、確定申告をして自分の所得を申告しておきましょう。確定申告のやり方は下記で説明しています。

※出典:国税庁確定申告が必要な方



学生の場合は?
▶アルバイトをしていない学生は?
学生(大学生など)の場合は雑所得(UberEatsの利益)が1年間で48万円以下なら所得税が0円となります。
基礎控除によって所得税が0円になるため。

雑所得が48万円を超えた場合には確定申告をしなくてはいけません。

※確定申告をしない場合、48万円以下でも住民税の申告が必要になります(確定申告をする場合は住民税の申告をする必要はありません)。
※無職の方は所得が0円でも確定申告をすることをオススメします。本人の所得が0円であることを役所で確認できれば保険料などが減額されるので、確定申告をして自分の所得を申告しておきましょう。確定申告のやり方は下記で説明しています。

※出典:国税庁確定申告が必要な方



▶アルバイトをしている学生は?

アルバイトをしている学生については雑所得(ウーバーの利益)が1年間(1月~12月まで)で20万円以下の場合は確定申告をする必要はありません。
※給与所得と雑所得のほかに所得が無い場合。
※経費は0円としています。雑所得については雑所得とは?を参照。


確定申告をしない場合、雑所得が20万円以下でも住民税の申告が必要になります(確定申告をした場合、住民税の申告は必要ありません)。確定申告はネットで簡単に作成できるので、確定申告をすることをオススメします。
もし確定申告をしないでいるのが不安ならサッと確定申告を終わらせましょう。副業の利益が10万円~数十万円程度なら上乗せされる税金もそれほど高額ではないので申告しておくことをオススメします。確定申告のやり方は下記で説明しています。

※確定申告をする場合は、20万円以下だとしても雑所得の申告をしなければいけません。
※出典:国税庁確定申告を要しない場合の意義
※参照:国税庁給与所得者で確定申告が必要な人

注意:親の税金が上がる?
48万円を超えて確定申告をした場合には親が支払う税金が上がってしまうことになります。くわしくは上記の103万円の壁はウーバーイーツの収入とは関係ない?で説明しています。

では次に、ウーバーイーツで稼いだときの確定申告のやりかたについて下記で説明していきます。確定申告書はネットで作成できます。

UberEatsで収入がある場合の確定申告のやり方は?

フードデリバリー(ウーバーイーツ、出前館、menu、woltなど)で収入があり、確定申告が必要になった方は下記のページを参考に申告書を作成してみましょう。


今はネットでかんたんに確定申告書が作成できます。作成した申告書を税務署に郵送することで確定申告が完了します。


また、確定申告をする期間は決まっており、今年1年間(1月~12月まで)の収入について確定申告をする場合は翌年の2月16日~3月15日までに申告をしましょう。
※確定申告書は期限を過ぎても提出することはできますが、税金が加算される場合があるのでなるべく早く提出することをオススメします。

ウーバーイーツで収入がある場合の確定申告のやり方

確定申告のながれ
STEP➊身分証明書など必要なものを用意する
STEP➋確定申告書を作成する
STEP➌確定申告書を郵送する(税金を支払うまたは払い戻される)

※確定申告のやり方や手順は下記の記事でくわしく説明しています。

もしも確定申告をするのが不安な場合は、ためしにテキトーに金額を入力して申告書のつくりかたを練習してみてもいいかもしれません。
※作成した申告書を税務署に郵送しなければ問題ないので、アルバイトとUberEatsをかけもちしている方などは上記のページを参考に申告書をためしに作成してみましょう。

最後に:UberEatsの手取りはいくら?
税金や手取りをザッと把握しておいたほうが良い

フードデリバリーで月収30万円・月収50万円のようにたくさん稼ぐつもりの方は下記の記事で手取りがどれくらいになるかチェックしておきましょう。
大まかに手取りがわかっていれば、税金や保険料の支払いのために残しておく金額も把握できるので、チェックしておくことをおすすめします。
ちなみに、Uberで年収300万円のときの手取りは約220万円になります(経費は0円としています)。

Uber Eatsの収入の税金はどれくらい?収入10~1,000万円でいくら?

ここまで説明したように、フードデリバリー(ウーバーイーツ、出前館、menuなど)でお金を稼げば税金がかかりますが、その金額がたいして多くなければ税金がかかりません。
また、サラリーマンやアルバイトなどの場合、稼いだ金額が少なければ確定申告をする必要がないのも覚えておきましょう。