更新日:2020年4月20日

この記事の目次
雑所得とは、以下の表に示す10種の所得のうち、9種にあてはまらないものをいいます。
サラリーマンや主婦の副業といった雑多な収入(YouTubeやアフィリエイトなど)がここに含まれます。また、老後の年金収入も雑所得に含まれます。
事業所得との関係
アフィリエイトやユーチューブなどの広告収入は雑所得に分類されますが、その収入が単なる副業ではなく事業による収入ならばアフィリエイトなどの収入でも事業所得として申告することが出来ます。
事業所得なら青色申告控除が適用できるので、雑所得と比べて税金の負担を軽くすることが出来ます。
雑所得は以下のように計算されます。
雑所得の計算式
※年金収入とは公的年金による収入(国民年金や厚生年金など)のことをいいます。私的年金は含まれません(国民年金基金などは除く)。
雑所得の計算
たとえば、仮想通貨による利益が200万円で、雑所得についての収入がそれ以外に無い場合、
200万円 – 0円 = 200万円
※計算をわかりやすくするため必要経費は0円とします。
※年金についての雑所得の計算はこちらを参照。
となります。
【例】雑所得の税金
たとえば、給与収入が300万円、副業で得た利益(仮想通貨)が200万円のとき。
まず、給与所得を算出します。
もらった給料 –
給与所得控除 =
給与所得
給与所得については、給与所得とはを参照。
なので、給与所得は、
300万円 –
98万円 =
202万円
給与所得控除については、こちらを参照。
となります。
次に、雑所得を算出します。ここでは年金収入は無いので、
年金以外の収入 – 必要経費 = 雑所得
計算をわかりやすくするため必要経費は0円とします。
となります。したがって、雑所得は、
200万円 – 0円 = 200万円
となります。
したがって、総所得金額は、
202万円 +
200万円 =
402万円
雑所得は総合課税のため、他の所得と合算されて総所得金額となります。
総所得金額については、総所得金額とはを参照。
となります。
次に、課税所得を算出します。
なので、所得控除を100万円とすると、
402万円 -
100万円 =
302万円
所得控除については、所得控除とは?を参照。
となります。
したがって、所得税は
302万円 × 税率 =
所得税
所得税については、所得税とは?を参照。
となります。課税所得330万円以下は税率が10%(控除額97,500円)なので、所得税は、
302万円 × 10% – 97,500円 =
222,500円
所得税の税率については、こちらを参照。
となります。
さらに、ここに住民税が加算されます。住民税は、
課税所得 ×
10% + 均等割 =
約30万円
住民税については、住民税とは?を参照。
となります。
※住民税は前年の所得について計算されるので、その年に得た所得については翌年の住民税に反映されます。
サラリーマンやアルバイトのように給料をもらっているひとの場合、雑所得が1年間で20万円を超えるひと
※は確定申告を行う必要があります。
※給料のほかに副業などで雑所得が1年間で20万円を超える方(雑所得以外の所得が無い場合)。給料のほかの所得が1年間で合計20万円以下ならば確定申告を行う必要はありません。
つまり、副業による利益が
1年間で20万円を超えたら確定申告が必要になります。
ほかにも以下のような場合にあてはまる人は確定申告が必要になります。
確定申告が必要になる人は?
個人事業主 |
●個人事業主の方は基本的に確定申告が必要になります。
個人事業主は青色申告または白色申告をすることになります。 |
サラリーマンやアルバイト |
●給料のほかに副業などで雑所得を得ており、雑所得が1年間で20万円を超える方
●給与収入が2000万円を超える方
確定申告については確定申告とは?を参照。 |
年金をもらっている方 |
●年金収入が400万円以上ある方 |
など。くわしい確定申告については、こちらを参照。
●こんなページもみられています
雑所得がある方は確定申告をする必要があります。確定申告はネットでかんたんに確定申告書が作成できます。
以下のページに手順などを説明しているので雑所得があるひとは確定申告をしましょう。
確定申告をするのが不安な方は試しにテキトーに金額を入力して申告書のつくりかたを練習してみてもいいかもしれません。
税務署に郵送する申告書に正しい金額を入力すれば問題ないので、ためしに申告書を何枚も作ってみましょう。