所得税・住民税関連
更新日:2022年8月2日
ここでは共働きの場合についての年末調整の書き方を説明していきます。2021年(令和3年)の年末調整について説明しています。
共働きの場合の年末調整の書き方・記入例
この記事の目次


共働きの場合の年末調整の書き方をわかりやすく説明


年末調整は給与所得者の扶養控除等(異動)申告書に記入して提出すれば勤務先が年末調整を行ってくれます。2021年度(令和3年)の申告書は以下のとおりです。


共働きの会社員やパート主婦の方などで記入する項目がよくわからない方は下記でチェックしておきましょう。

※配偶者に扶養されており、年収が130万円以下の方は扶養されているパート主婦などの場合をチェックしておきましょう。
年末調整の書類の見本
※参照:国税庁給与所得者の扶養控除等の(異動)申告

※給与所得者の扶養控除等(異動)申告書については、今年度用と来年度用の2枚を提出することになります。来年度(2022年)の扶養控除等(異動)申告書についても書き方は一緒です。
来年度(令和4年)の扶養控除等(異動)申告書

どの項目に記入するか確認チェック

▶かならず記入する項目
❶氏名欄と基礎控除申告書
※氏名欄については下記で説明しています。
※基礎控除申告書は下記で説明しています。



▶必要なひとが記入する項目

  • 合計所得が95万円以下の配偶者がいるなら❷の欄
    ※❷の欄については下記で説明しています。

  • 配偶者の合計所得が133万円以下なら配偶者控除等申告書
    ※配偶者控除等申告書についてはこちらの記事で説明しています。

  • 16歳以上の子供または親族を扶養しているなら❸の欄
    ※❸の欄については下記で説明しています。

  • 障害をもっている場合は❹の欄
    ※❹の欄については下記で説明しています。

  • 16歳未満の子供がいれば❺の欄
    ※16歳未満の扶養親族(住民税に関する事項)については下記で説明しています。

  • 生命保険やiDeCoなどの掛金を支払っていれば保険料控除申告書
    ※保険料控除申告書は下記で説明しています。

  • 住宅ローン控除を受ける方は申告書
    ※住宅ローン控除については下記で説明しています。

ほかの記入欄についてくわしく知りたい方は年末調整の書き方見本で解説しているのでチェックしておきましょう。

それでは最初に氏名欄の記入例について下記で説明していきます。全員必ず記入する項目なので忘れないようにチェックしておきましょう。

❶氏名欄の記入例



給与所得者の扶養控除等(異動)申告書の氏名等の記入のしかたは以下のとおりです。

氏名欄の記入例
記入手順
▶あなたの個人番号:勤め先によって記入しない場合があります。
▶配偶者の有無:配偶者(妻または夫)がいる方は有、配偶者がいない方は無に記入。
▶住所欄にあなたの住所を記入する。
▶世帯主の氏名:世帯主が本人なら自分の氏名、夫または妻ならその方の氏名、親なら親の氏名を記入。
▶あなたとの続柄:世帯主が本人なら本人、世帯主が配偶者なら夫または妻、世帯主が親なら父または母と記入する。

氏名欄の記入はここまでです。では次に、❷源泉控除対象配偶者の項目について下記で説明していきます。配偶者がいる方はしっかりチェックしておきましょう。


❷源泉控除対象配偶者の記入例(配偶者がいる方のみ)



給与所得者の扶養控除等(異動)申告書の源泉控除対象配偶者の記入のしかたは以下のとおりです。

※同一生計配偶者については同一生計配偶者とは?を参照。
※源泉控除対象配偶者については源泉控除対象配偶者とは?を参照。


源泉控除対象配偶者の記入例
記入手順1:条件にあてはまるか確認する

▶以下の条件1~4をすべて満たしている場合、配偶者の名前を記入する(いなければ空欄でOK)。

  1. 年末調整を提出する本人の1年間の所得が900万円以下
    ※1年間の所得900万円以下とは、給与収入なら1,095万円以下のこと。
    ※給与所得についてはこちらで計算できます。
  2. 本人と生計を一にしている配偶者の1年間の所得が95万円以下
    ※1年間の所得95万円以下とは、給与収入なら150万円以下のこと。
    ※給与所得についてはこちらで計算できます。
  3. 配偶者青色事業専従者として給与の支払いを受けていない
  4. 配偶者が白色事業専従者ではない


記入手順2:上記の条件1~4を満たしている場合は下記を参考に記入していく


▶氏名欄に配偶者の名前を記入する。
▶個人番号は勤務先によって記入しなくてよい場合があります。
▶所得がある場合は「所得の見積額」の項目に金額を記入する(給与所得についてはこちらで計算できます)。
※配偶者が給料をもらっている場合は、1年間の給与収入から給与所得を計算して、給与所得の金額を記入してください。
※12月までの給料等の正確な金額がわからなければ1年間の見込み額でOK。
※産休や育休の給付金は非課税所得なので給与収入に含まれません。

▶配偶者の住所を記入する。
▶異動月日及び事由は基本的には空欄でよい。配偶者が就職などで控除対象外になったときに「〇月〇日就職のため」などと記入する。
▶非居住者である場合は非居住者である親族に〇をつける。
※非居住者とは国内に住所をもっておらず、1年以上国内に住んでいない方をいいます。
▶配偶者控除を申請する方は配偶者控除等申告書の書き方で手順を説明しているので申告書に記入しましょう。
配偶者控除とは:夫または妻の税金が安くなる制度です。配偶者がいる方は知っておきましょう。

源泉控除対象配偶者欄の記入はここまでです。では次に、❸控除対象扶養親族の項目について下記で説明していきます。扶養している親族がいる方はチェックしておきましょう。


❸控除対象扶養親族の記入例(16歳以上の親族がいる方のみ)



給与所得者の扶養控除等(異動)申告書の控除対象扶養親族の記入のしかたは以下のとおりです。

この項目に記入すると扶養控除を申請することができます。

扶養控除とは:養う家族がいると税金が安くなる制度。16歳以上の親族をもつ親などは知っておきましょう。たとえば自分の子供だけでなく両親を扶養している場合もあてはまります。扶養控除を利用する方は下記の項目の記入を忘れないようにしましょう。



ちなみに、年収の多い側が扶養控除を利用したほうがメリットがあります。
※くわしくは共働き家庭はどっちが扶養するのがお得?を参照。
※夫婦が共に1人の子供にたいして扶養控除を申請することはできません。

控除対象扶養親族の記入例
▶あなたが16歳以上の親族を扶養していなければこの項目は空欄でOK。
※この項目は扶養控除を申請するひとが記入することになります。1人の親族にたいして複数人が申請することはできません。たとえば、夫婦が共に1人の子供にたいして扶養控除を申請することはできません。
記入手順1:氏名等を記入する
▶あなたが16歳以上の親族を扶養していなければこの項目は空欄でOK。
▶16歳以上の親族を扶養している場合はその親族の氏名を記入する。記入すると扶養控除を申請することができます。
※1人の親族にたいして複数人が申請することはできません。たとえば、夫婦が共に1人の子供にたいして扶養控除を申請することはできません。
▶個人番号は勤務先によって記入しなくてよい場合があります。
扶養している親族が19歳以上23歳未満の場合は特定扶養親族にチェックをつける。
※扶養している親族が70歳以上の場合は同居老親等にチェックをつける。
※扶養している親族が70歳以上で同居老親等以外の場合はその他にチェックをつける。

▶扶養している親族がアルバイトなどをしており所得がある場合は所得見積額の項目に金額を記入する。
※1年間の給与収入から給与所得を計算して、給与所得の金額を記入してください。
※アルバイトなどの給与所得についてはこちらで計算できます。
※年金についての所得はこちらで計算できます。
※正確な金額がわからなければ1年間の見込み額でOK。

▶扶養している親族が非居住者の場合は該当箇所に〇をつける。
▶非居住者である場合は生計を一にする事実の箇所に送金額等を記入する。
※非居住者とは国内に住所をもっておらず、1年以上国内に住んでいない方をいいます。


扶養親族の収入が給与収入のみである場合、収入100万円なら所得は45万円になります。収入が55万円以下なら所得は0円になります。
※給与所得については給与所得とは?を参照。
※給与所得の金額についてはこちらで計算できます。
※扶養控除については扶養控除とは?養う家族がいると税金が安くなる?を参照。アルバイトをする子供がいる親は知っておきましょう。
記入手順2:住所を記入する

▶扶養親族の住所をそれぞれ記入する。
▶異動月日及び事由には就職・離婚・死亡など扶養控除の適用に変更があった場合などにその事由と日付を記入する。基本的には空欄でよい。

※扶養控除については扶養控除とは?養う家族がいると税金が安くなる?を参照。アルバイトをする子供がいる親は知っておきましょう。

控除対象扶養親族欄の記入はここまでです。では次に、❹障害者、寡婦、ひとり親、勤労学生の項目について下記で説明していきます。自分がどれかに該当する場合は記入を忘れないようにしましょう。


❹障害者、寡婦、ひとり親、勤労学生の記入例
給与所得者の扶養控除等(異動)申告書の障害者、寡婦、ひとり親、勤労学生の記入のしかたは以下のとおりです。

障害者、寡婦、ひとり親、勤労学生の項目
記入手順:自分が該当するか確認する

▶自分が該当しなければ空欄でOKです。自分が勤労学生にあてはまる場合、自分または親族が障害者にあてはまる場合は項目に記入すると控除を受けることが出来ます。

勤労学生とは:簡単に説明すると合計所得75万円以下の学生。



くわしい記入手順は以下のリンク先で説明しています。

では次に、❺住民税に関する事項の項目について下記で説明していきます。16歳未満の親族を扶養している方はチェックしておきましょう。

❺住民税に関する事項(16歳未満の扶養親族)の記入例



給与所得者の扶養控除等(異動)申告書の住民税に関する事項の記入のしかたは以下のとおりです。

住民税に関する事項の記入例


記入手順:16歳未満の扶養親族がいれば下記を参考に記入していく
▶16歳未満の扶養親族を記入する。いなければ空欄でよい。
※1人の扶養親族にたいして複数人が申請することは出来ません。たとえば、夫婦ともに1人の子供を扶養親族として申告することは出来ません。
※参照:国税庁2以上の所得者がいる場合の扶養親族等の所属

▶個人番号は勤務先によって記入しなくてよい場合があります。
▶16歳未満の扶養親族の住所を記入する。
▶国内に住所をもっていない場合は国外扶養親族に〇をつける。
▶所得がある場合は見積額に金額を記入する(給与所得についてはこちらで計算できます)。
▶異動月日及び事由は基本的には空欄でよい。子供が生まれた場合などに「〇月〇日出生」などと記入する。
扶養親族とは、生計を一にしており、年間の所得が48万円以下の方をいいます。
※年収がそれほど多くない方が16歳未満の子供を扶養すると住民税が0円になる場合があります。たとえば年収が130万円の場合、住民税は年間約18,000円かかりますが、その金額が0円になります。16歳未満の子供を扶養したほうがメリットがある方は記入しましょう。くわしくは下記の記事で説明しています。
16歳未満の子供を扶養すると住民税が0円になる?共働きの場合

では次に、必ず提出する基礎控除申告書の記入例について下記で説明していきます。


基礎控除申告書の記入例



給与所得者の基礎控除申告書についてはかならず記入する必要があります。高校生のアルバイトだとしても記入して提出しましょう。

ほかの2つの控除(配偶者控除や所得金額調整控除)を受ける方は該当する欄への記入も忘れないようにしましょう。

給与所得者の基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書の記入例
▶以下の書類が給与所得者の基礎控除申告書についての記入例です。そのほかについては以下のページで説明しているのでチェックしておきましょう。


各種申告書の記入手順・書き方

給与所得者の基礎控除申告書についてはかならず記入する必要があります。アルバイトやパートの方も忘れないようにチェックしておきましょう。


▶全員が必ず記入する項目
(基礎控除申告書)
サラリーマンだけでなく、高校生のアルバイトだとしても基礎控除申告書は記入しましょう。記入する項目はむずかしい内容ではありません。年収を記入して、それにともなう基礎控除の金額を決定するだけです。
基礎控除申告書の書き方については下記の記事で説明しています。
基礎控除申告書の書き方の見本


▶下記は該当する方が記入する項目
配偶者控除等申告書については配偶者控除等申告書の書き方の見本を参照。
所得金額調整控除申告書については所得金額調整控除申告書の書き方を参照。

では次に、保険料控除申告書について下記で説明していきます。生命保険料やiDeCoの掛金を支払っている場合は記入しましょう。

保険料控除申告書は必要なら記入する



社会保険料や地震保険料、iDeCoなどを支払っている方は給与所得者の保険料控除申告書も提出する必要があります。

※厚生年金などの毎月の給料などから差し引かれている社会保険料は申告しなくてOKです。



アルバイトやパートの方も国民年金保険料などを自分で支払っている場合は社会保険料控除の欄に金額を記入して提出しましょう。


それぞれ記入手順は以下のページで説明しているので必要な方はチェックしておきましょう。

給与所得者の保険料控除申告書の記入手順


保険料控除申告書の書き方

この申告書で「生命保険料控除」、「社会保険料控除」、「地震保険料控除」、「小規模企業共済等掛金控除」を申請することができます。社会保険料や地震保険料、iDeCoなどを支払っている方はチェックしておきましょう。
保険料控除申告書の申請については保険料控除申告書の書き方・見本記入例を参照。

住宅ローン控除を受ける方は?
サラリーマンなどの給与所得者が住宅ローン控除を受けて減税してもらうには年末調整のときに住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)申告書を提出しなければいけません。

住宅ローン控除申告書の記入例については年末調整で住宅ローン控除の申告書の書き方・記入例で説明しています。
ここまでのまとめ
年末調整とは、1年間(1月~12月まで)の税金額が多すぎたり少なかったりしたときに給料等の支払者(会社など)が過不足を調整してくれる制度です。

正しく記入できているか不安な方は下記をチェックしておきましょう。

どの項目に記入するか確認チェック

▶かならず記入する項目
❶氏名欄と基礎控除申告書
※氏名欄については上記で説明しています。
※基礎控除申告書は上記で説明しています。



▶必要なひとが記入する項目

  • 合計所得が95万円以下の配偶者がいるなら❷の欄
    ※❷の欄については上記で説明しています。

  • 配偶者の合計所得が133万円以下なら配偶者控除等申告書
    ※配偶者控除等申告書についてはこちらの記事で説明しています。

  • 16歳以上の子供または親族を扶養しているなら❸の欄
    ※❸の欄については上記で説明しています。

  • 障害をもっている場合は❹の欄
    ※❹の欄については上記で説明しています。

  • 16歳未満の子供がいれば❺の欄
    ※16歳未満の扶養親族(住民税に関する事項)については上記で説明しています。

  • 生命保険やiDeCoなどの掛金を支払っていれば保険料控除申告書
    ※保険料控除申告書は上記で説明しています。

  • 住宅ローン控除を受ける方は申告書
    ※住宅ローン控除については上記で説明しています。

ほかの記入欄についてくわしく知りたい方は年末調整の書き方見本で解説しているのでチェックしておきましょう。