ハンドメイド販売をする人が支払わなきゃいけない税金や保険料は?

2022.09.12 更新
大手企業でも副業が解禁され、本業以外の手段でお金を稼ぐ人が増えています。この記事ではDIYやハンドメイドの商品を販売する人が支払わなきゃいけない税金や保険料について説明していきます。
この記事の目次
ハンドメイドで稼ぐ場合に支払う税金と保険料について

ハンドメイドでクラフトした作品をメルカリやBASE、minne(ミンネ)などで販売して生活をするライフスタイルだとしても、会社員と同じように税金や保険料を支払うことになります。
※パートやアルバイトをしながらハンドメイド作品を販売する場合も同様です。


「会社員じゃないし、税金とか支払わなくていい」とはなりません。


では、DIYやハンドメイド商品の販売による稼ぎが本業であるか副業であるかで分けて支払うべき税金と保険料を下記で説明していきます。


稼ぎがハンドメイド販売のみである場合は?

ハンドメイド作品の販売が本業であり、収入がハンドメイド商品の販売のみである場合、あなたが支払う税金と保険料は以下のとおりです。

手作りの作品(アクセサリーなど)をメリカリなどで売って稼いだとしても、たくさん稼げば税金や保険料はかかります。

DIY作品の販売を本業にしようとしている方はチェックしておきましょう。

支払う税金と保険料は?

稼ぎがハンドメイド作品のみである場合に支払わなきゃいけない税金と保険料は以下のとおりです。



所得税
ハンドメイド作品の利益(雑所得)が48万円を超えるとかかり始めます。
※48万円以下で所得税が0円になる理由はこちらの記事を参照。
※収入がハンドメイドだけの場合。経費は0円としています。
※個人事業主が事業としてハンドメイドをしている場合、売上は事業収入となるので事業所得に分類されます。くわしくは下記で説明しています。また、事業所得なら青色申告特別控除によって113万円以下まで所得税は0円となります。



住民税
ハンドメイド作品の利益(雑所得)が45万円を超えるとかかり始めます。
※市区町村によっては42万円や38万円などの場合があります。くわしくは住民税がかからないとき?を参照。
※経費は0円としています。
※個人事業主が事業としてハンドメイドをしている場合、売上は事業収入となるので事業所得に分類されます。くわしくは下記で説明しています。



国民年金の保険料
20歳~59歳のすべての方は国民年金に加入して保険料を支払うことになります。
※前年の所得が少ない場合は免除することができます。



国民健康保険の保険料
すべての方は医療保険に加入しなければいけないため、毎年保険料を支払うことになります。
※親族の社会保険の扶養に入っている場合を除く。

では次に、ハンドメイド作品の収入が200万円あるときの手取りや税金を下記でシミュレーションしていきます。


1年間の収入200万円でシミュレーション

ハンドメイド収入が200万円のときの税金や手取りは下記表のようになります。


ハンドメイド収入は雑所得として計算しています。

※事業として活動している場合、ハンドメイドの収入は「事業所得」になるので、青色申告特別控除などが利用できます。
※くわしくはページ下記の「個人事業主になるとメリットがある?」で説明しています。
ハンドメイド収入の税金や手取りはいくら?

たとえばハンドメイド商品の販売での収入が1年間で200万円のとき、あなたが支払う税金と保険料は以下のようになります。
 

あなたの税金は? あなたにかかる税金は約177,000円です。
所得税約56,000円、住民税が約122,000円。
年金保険料は? あなたが支払う年金保険料は1年間で199,080円です。
国民年金に加入している場合。
国民健康保険料は? あなたが支払う保険料は1年間で約203,000円です。
※世田谷区で計算した場合。国民健康保険料はお住まいの市区町村で保険料は変わります。
あなたの手取りは? あなたの手取りは約1,420,000円です。
※金額はこちらのページでシミュレーションしました。

※40歳未満・独身とした場合。
※結果がわかりやすいように経費は0円としています。
※ハンドメイド販売の収益は雑所得として計算しています。

年収別の手取りはいくら?
※40歳未満・独身として算出。
※手取りはこちらのシミュレーションで計算しました。

年収(所得) あなたの手取り
250万円 約1,800,000円
300万円 約2,190,000円
350万円 約2,550,000円
400万円 約2,910,000円
500万円 約3,580,000円

※手取りはこちらのシミュレーションで計算しました。
※ハンドメイドの稼ぎは雑所得として計算しています。
※結果がわかりやすいように経費は0円としています。

では次に、ハンドメイド作品を販売している場合確定申告が必要になるか下記で説明していきます。

確定申告は必要?

収入がハンドメイド作品だけの場合、基本的には確定申告が必要になります。
※所得が48万円以下なら確定申告は必要ありませんが、下記で説明するように所得が少なくても確定申告をすることをオススメします。
※ハンドメイド作品の販売を「事業」として行っていないなら、ハンドメイド作品の販売の利益は雑所得に分類されます。



今はネットでかんたんに確定申告書を作成できるので、面倒くさがらずに申告書をつくって税務署に郵送しましょう。


ちなみに、確定申告をする期間は決まっており、今年1年間(1月~12月まで)の収入について確定申告をする場合は翌年の2月16日~3月15日までに申告をしましょう。
※遅れても申告はできますが税金が加算される場合があります。

確定申告のやり方

確定申告をする期間は決まっており、今年1年間(1月~12月まで)の収入について確定申告をする場合は翌年の2月16日~3月15日までに申告をしましょう。
※遅れても申告はできますが延滞金が発生する場合があります。

確定申告のながれ
STEP➊身分証明書など必要なものを用意する
STEP➋確定申告書を作成する
STEP➌確定申告書を郵送する(税金を支払うまたは払い戻される)


たとえ少額だとしても確定申告をすることをおすすめします。所得が少ないことを証明できれば保険料の減額対象や非課税証明書の申請ができるので、所得が少なくてもなるべく確定申告をしましょう。
※ちなみに、雑所得が48万円以下なら確定申告をしても所得税は0円になります。
※所得が48万円以下でも住民税の申告は必要になります(確定申告をする場合は住民税の申告をする必要はありません)。住民税の申告も確定申告もしないで、バレないか不安になるくらいならサッと申告を終わらせたほうがいいかもしれません。申告したとしても、副業収入が20万円なら住民税は1年間で2万円加算、副業収入が10万円なら1万円加算、副業収入が5万円なら5千円加算くらいなので安心してください。

くわしい確定申告の手順は下記の記事で説明しています。
雑所得(雑多な収入で利益)がある方の確定申告は?

では次に、副業で稼いでいる場合の税金や保険料について下記で説明していきます。

会社員が副業としてハンドメイド販売でお金を稼ぐ場合は?

あなたが会社員やパートなどとして給料をもらっており、副業でハンドメイド作品の販売をしている場合、あなたが支払う税金と保険料は以下のとおりです。

下記のシミュレーションで説明するように、副業でお金を稼げば税金が上乗せされます。

副業でハンドメイド作品を販売しようとしているパート主婦などの方はチェックしておきましょう。

副業のときに支払う税金と保険料は?

会社員やパート主婦などの方が、副業としてハンドメイド作品でお金を稼ぐ場合に支払わなきゃいけない税金と保険料は以下のとおりです。



所得税
総所得金額が48万円を超えるとかかり始めます。
※48万円以下で所得税が0円になる理由はこちらの記事を参照。



住民税
合計所得金額が45万円を超えるとかかり始めます。
※市区町村によっては42万円や38万円などの場合があります。くわしくは住民税がかからないとき?を参照。



厚生年金の保険料
会社員の方は厚生年金に加入して保険料を支払うことになります。



健康保険の保険料
すべての方は医療保険に加入しなければいけません。会社員の方は健康保険に加入して保険料を支払うことになります。

では次に、ハンドメイドの副業収入が20~200万円あるときの手取りや税金を下記でシミュレーションしていきます。


副業収入20万円~200万円でシミュレーション

ハンドメイドの副業収入が20万円~200万円のときの税金や手取りは下記表のようになります。


ハンドメイドの収入は雑所得として計算しています。


副業で稼いでいる場合には税金が上乗せされることを知っておきましょう。

ハンドメイドの副業収入が20~200万円のときの税金や手取りはいくら?

たとえば会社員としての給与収入が1年間で300万円のとき、あなたが支払う税金と保険料は以下のようになります。
 

あなたの税金は? あなたにかかる税金は約174,000円です。
所得税約55,000円、住民税が約119,000円。
厚生年金保険料は? あなたが支払う年金保険料は1年間で約285,000円です。
健康保険料は? あなたが支払う保険料は1年間で約154,000円です。
あなたの会社員としての手取りは? あなたの手取りは約2,380,000円です。
※金額はこちらのページでシミュレーションしました。

※40歳未満・独身とした場合。
※シミュレーション結果はおおよその金額です。

さらに、副業としてハンドメイド販売で収入を得た場合には以下の金額の税金が上乗せされます。
 

副業収入20万円のとき あなたに上乗せされる税金は
約30,000円です。
所得税約10,000円、住民税が約20,000円。
副業収入50万円のとき あなたに上乗せされる税金は
約75,000円です。
所得税約25,000円、住民税が約50,000円。
副業収入100万円のとき あなたに上乗せされる税金は
約157,000円です。
所得税約57,000円、住民税が約100,000円。
副業収入150万円のとき あなたに上乗せされる税金は
約260,000円です。
所得税約110,000円、住民税が約150,000円。
副業収入200万円のとき あなたに上乗せされる税金は
約360,000円です。
所得税約160,000円、住民税が約200,000円。

※金額はおおよそです。副業の経費は0円としています。40歳未満・独身・社会保険の加入者としてシミュレーションしています。ハンドメイドの利益は雑所得としています。雑所得の計算式などは雑所得とは?を参照。

では次に、副業収入がある場合は確定申告が必要になるか下記で説明していきます。確定申告の流れなども説明しています。

副業する場合は確定申告が必要?

会社員やアルバイトなどは会社がやってくれる源泉徴収年末調整によって税金を納めることになります。


ですが、副業で収益がある場合には確定申告をして副業で稼いだぶんの税金を納めなければなりません。したがって、副業が禁止されている職場で働いている方は注意しましょう。


副業で稼いだのにそのまま知らんぷりしていると罰則を与えられる場合があるので注意しましょう。

確定申告が必要ないときもある?

会社員などであり、給与所得がある場合、1年間の副業収入(雑所得)が20万円以下なら確定申告は不要です(ただし、住民税の申告は必要になります)。
※所得が給与所得と雑所得のみである場合。
くわしくは下記の記事で説明しているので、副業でお金を稼ぐつもりの方はチェックしておくといいかもしれません。

では次に、個人事業主になってハンドメイド制作の活動をしていく場合のメリットについて下記で説明していきます。これから本気でハンドメイド制作していくつもりの方はチェックしておきましょう。


まとめ(個人事業主になるとメリットがある?)

メルカリやminne(ミンネ)などで手作り作品を販売して、月収50万円や月収100万円などのようにガンガンお金を稼ぐつもりの方は個人事業主になることを検討してみてもいいかもしれません。


個人事業主になり、事業として活動すればハンドメイドの収入を事業所得として申告することができます。

※ただし、事業として認められなければ雑所得と判断されます。
※「事業」とはその仕事を繰り返し行い、継続して行っていることをいいます。くわしくは事業所得とは?を参照。
※サラリーマンなどの副業は雑所得として税務署に判断される場合が多く、副業収入を事業所得として確定申告を行っても修正を求められることがあります。



事業所得には「雑所得では受けられない節税などのメリット」があります。副業を本業にする際は個人事業主になる手続きをおこなってから事業として活動し、たくさんお金を稼ぎましょう。
※事業所得で申告すると青色申告特別控除によって65万円の控除を受けられるので税金や保険料が安くなります。

ただし、個人事業主になると確定申告が少し面倒になるのでそれなりに覚悟しておきましょう。
※マネーフォワードや弥生、freeeなどの確定申告クラウドサービスを利用することをオススメします。


事業所得で税金などが安くなる?

ハンドメイド作品の収入を事業所得として申告すれば青色申告特別控除を適用することができます。どのようなしくみで税金などが安くなるか以下で説明していきます。


①まず事業所得を計算
たとえば1年間(1月~12月まで)のハンドメイド作品の収入が300万円(経費50万円)のとき、事業所得は、

300万円事業による収入50万円経費 = 250万円事業所得
※計算をわかりやすくするために経費は50万円としています。

となります。さらに、青色申告特別控除を適用したとすると事業所得は、

250万円事業所得65万円青色申告特別控除 = 185万円事業所得
青色申告特別控除については青色申告特別控除とは?を参照。

となります。

このように、青色申告特別控除を適用することで所得金額が減るので、かけられる税金や保険料が安くなるというしくみです。

税金や保険料が安くなればあなたの手取りも増えることになるので、副業を本気でやろうとしている方は個人事業主になってから事業として申告することをオススメします。

関連記事(役に立つページ)事業所得とは?わかりやすく説明