学生などがアルバイトで給料を103万までにおさえる理由はなに?

2021.03.27 更新
学生の方などがアルバイトで「103万を超えないようにしなきゃ」と言っているのを聞いたことはありませんか?この記事では「アルバイトの方がなぜ収入を103万円におさえるのか」について簡単に説明していきます。
この記事の目次

なぜ1年間の給料を103万円におさえるの?

学生アルバイトなどが1年間の給料をなぜ103万円におさえるのかというと、扶養控除の対象になるためです。


扶養控除ふようこうじょとは「養う家族がいれば税金の負担を軽くする」という制度です。103万円を超えてしまうと扶養控除が適用できなくなってしまいます。
※扶養控除についてはこちらを参照。

したがって、まだ自分が学生で親に扶養されている場合は1年間のアルバイト収入を103万円以下にしておくことをオススメします。

103万円を超えるとどうなるの?

たとえば子供の1年間の給与収入が103万円を超えてしまうと、その子供は扶養控除の対象から外れてしまいます。そうなってしまうと扶養している方(たとえば親など)の税金の負担が重くなってしまいます。
親の年収にもよりますが、だいたい5~17万円くらい負担が増えます。くわしくは以下で説明しているのでチェックしておきましょう。
扶養控除が利用できなくなると税金の負担はどれくらい増える?

上記で説明したように、子供の1年間のアルバイト収入が103万円を超えてしまうと親が扶養控除を利用できなくなってしまいます。

扶養している親族(たとえば親など)の年収にもよりますが、扶養控除が利用できなくなると税金の負担は約5~17万円ほど増える場合が多いです(扶養控除の対象となる家族ひとりあたり)。

なので、親に扶養されている学生アルバイトなどは1年間の収入に気をつけましょう。
※親の年収を250万円~950万円とした場合。

16歳~18歳の学生が扶養から外れた場合

 

親族の年収 親族が支払う税金
年収250~400万円のとき 親族が支払う税金は約52,000円高くなります。
※所得税は19,000円、住民税は33,000円

※所得税と住民税はこちらで計算
年収500~600万円のとき 親族が支払う税金は約71,000円高くなります。
※所得税は38,000円、住民税は33,000円

※所得税と住民税はこちらで計算
年収700~900万円のとき 親族が支払う税金は約110,000円高くなります。
※所得税は76,000円、住民税は33,000円

※所得税と住民税はこちらで計算

※扶養控除の対象となる家族1人あたり
※上記の表は親族(40歳以下・社会保険加入のサラリーマン)が扶養控除を利用できなくなった場合のシミュレーション。




19歳以上22歳以下の学生が扶養から外れた場合

 

親族の年収 親族が支払う税金
年収250~430万円のとき 親族が支払う税金は約77,000円高くなります。
※所得税は31,500円、住民税は45,000円

※所得税と住民税はこちらで計算
年収540~640万円のとき 親族が支払う税金は約110,000円高くなります。
※所得税は63,000円、住民税は45,000円

※所得税と住民税はこちらで計算
年収740~940万円のとき 親族が支払う税金は約170,000円高くなります。
※所得税は126,000円、住民税は45,000円

※所得税と住民税はこちらで計算

※扶養控除の対象となる家族1人あたり
※上記の表は親族(40歳以下・社会保険加入のサラリーマン)が扶養控除を利用できなくなった場合のシミュレーション。

扶養控除を利用した場合の税金をシミュレーションしてみよう

サラリーマンの方が扶養控除を利用したとき、税金がいくらになるかシミュレーションしてみましょう。条件は以下のとおりです。


この条件で所得税はいくらになる?
扶養している方(たとえば一家の働き手の方)の給与所得が360万円であり、所得控除が140万円(38万円扶養控除 + 48万円基礎控除 + 54万円社会保険料控除)のとき。

上記の条件のとき、所得は給与所得のみなので、総所得金額は360万円となります。
総所得金額とは:各所得の合計。

次に課税所得を計算する
総所得金額がわかったので、次に課税所得を計算します。上記の条件から所得控除は140万円なので課税所得は、

360万円総所得金額140万円所得控除 = 220万円課税所得
課税所得については、課税所得とは?を参照。

となります。

次に所得税の計算
課税所得がわかったので所得税を計算します。所得税は

220万円課税所得 × 税率 = 所得税

となります。課税所得330万円以下は税率が10%(控除額97,500円)なので、所得税は、

220万円課税所得 × 10% – 97,500円 = 122,500円所得税
所得税率については、所得税の税率を参照。

となります。
※所得税の計算についてはこちらで説明しています。

扶養控除を適用しなければ?
扶養控除38万円が利用できなければ、そのぶん課税所得が増えるので、

(220万円 + 38万円)課税所得 × 10% – 97,500円 = 160,500円所得税

となり、控除を申請したときと比べて税金の負担が重くなってしまいます。
※ちなみに上記の条件の場合、住民税は33,000円増えることになります。

ここまでのまとめ(自分の収入をどれくらいにするか考えよう)

ここまで説明したように、アルバイトをする学生が1年間の収入を103万円以下にする理由は親の扶養の対象になるためです。

子供の収入が1年間で103万円を超えてしまうと親は扶養控除が利用することができなくなってしまうので、親の税金の負担は重くなってしまうことを覚えておきましょう。

以下はここまでのまとめです。

ここまでのまとめ

  • 学生アルバイトが1年間の収入を103万円以下にするのは扶養の対象になるため
    ※くわしくは上記で説明しています。

  • 103万円を超えると、親の税金が上がってしまう
    ※くわしくは上記で説明しています。

  • 親の年収や子供の年齢によるが、103万円を超えてしまうと親の税金が約5万円~17万円上がる
    ※くわしくは上記で説明しています。

  • 103万円以下にしておけば親の税金は上がらない

学生でアルバイトをしている方は上記のまとめをしっかり覚えておきましょう。

また、親の扶養から外れてお金をガンガン稼ぎたいアルバイトの方は「社会保険の扶養」についても知っておくといいかもしれません。

アルバイトと扶養の関係についてくわしく知りたい方は以下のページをチェックしておきましょう。